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淡々史記  作者: ンバ
第八十六 刺客列伝
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専諸 一、伍員に見込まれた男

3.

專諸者,吳堂邑人也。伍子胥之亡楚而如吳也,知專諸之能。伍子胥既見吳王僚,說以伐楚之利。吳公子光曰:「彼伍員父兄皆死於楚而員言伐楚,欲自為報私讎也,非能為吳。」吳王乃止。伍子胥知公子光之欲殺吳王僚,乃曰:「彼光將有內志,未可說以外事。」乃進專諸於公子光。


(訳)

専諸せんしょは、呉の堂邑どうゆうの人である。


伍子胥ごししょ伍員ごうん)がから亡命して

く際に、専諸の有能さを耳にした。


伍子胥は呉王・りょうに見えたのち、

楚を討伐する利を説いた。


そこで、呉の公子のこうが言った。


「かの伍員ごうんの父兄は皆楚に於いて死に、

伍員が楚の討伐を進言しておりますのは

私的な報讐を為そうとしてのものであり、

呉国の為にはならぬでしょう」


呉王はかくて取り止めた。


伍子胥は、公子光が呉王僚を

殺そうとしている事を察知すると

そこでこう述べた。


「かの光は内に志を秘めており

いまだ外事(楚攻め)を説くべきではない」


かくて専諸を公子光に推挙した。


(註釈)

呉王・りょうの時代……


「死人に鞭打つ」の故事で知られる

伍子胥ごししょは、楚の名臣の家系に生まれましたが

国家の内訌に巻き込まれて

家族を皆殺しにされてしまい、

復讐を誓って呉に亡命した経緯があります。


呉の軍事力を利用して

仇討ちを為さんと考えた伍子胥ですが、

呉王と太子の間の不穏な空気を察して

太子側に取り入ろうとします。抜け目ない。


公子光は、又の名を闔閭こうりょといいます。

こちらの方が聞き馴染みがあるはず。


嘗胆の越王・勾践こうせん

敗れ去ることになる臥薪の呉王・夫差ふさ

彼の子に当たります。


孫子兵法で知られる孫武そんぶ

四大美女の一角・西施せいしなども

呉越の時代の人物です。

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