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淡々史記  作者: ンバ
第六十四、司馬穰苴列伝
189/274

二、姜斉滅亡

2.

已而大夫鮑氏、高、國之屬害之,譖於景公。景公退穰苴,苴發疾而死。田乞、田豹之徒由此怨高、國等。其後及田常殺簡公,盡滅高子、國子之族。至常曾孫和,因自立為齊威王,用兵行威,大放穰苴之法,而諸侯朝齊。

(訳)

以降、大夫のほう氏、高、国の家属が

彼を阻害するようになり、

景公に讒言した。


景公は穰苴を降格させ、

穰苴は病を発して死んでしまった。


田乞でんこつ田豹でんひょうといった徒は

この事に由って高、国らを怨んだ。


その後、田常でんじょうが簡公を殺害するに及んで

高子、国子の縁族は皆殺しにされた。


田常の曾孫の田和でんかまで至り

(ここで斉の主君が姜姓から田姓に)

田因は自立して斉の威王となった。


兵を用いるに威を行う事は

大いに穰苴の方法にならい、

諸侯は斉に朝貢した。


(註釈)

鮑氏は、管仲かんちゅうのマブダチで知られる

あの鮑叔ほうしゅくの血筋です。


田氏ってよそものだからね、

いかに有能でも穰苴が

はばをきかせていたら

そりゃ気持ちのいいもんじゃない。


司馬穰苴(田穰苴)はかくて

讒言を受けて将軍クビになり

病死してしまった。

当然、一族の者(田乞、田豹)は

讒言した者を深く恨むようになった。


やがて景公の孫の簡公の代になり、

田乞の子の田常でんじょうと、闞止かんしが宰相に。


田常と闞止は仲が悪かったが

闞止は田豹の方とはウマがあったので

田常を殺して田豹に交替させようとした。


田豹がこれを密告したため

闞止は討たれ、簡公は殺され、

簡公の弟の平公が立てられた。


この辺で国主の姜氏と

田氏の力関係が逆転してしまい、

平公の孫の康公の代で

田常の曾孫の田和に

追放されてしまい、ついに断絶。


以降の斉は、田斉と呼んで区別する。

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