試験
「・・・」
「・・・」
私は今、拓海と顔を合わせている。
「里奈。お前塾行ってんだろ?」
「行ってる。」
「それ、納得してんのか?」
「・・・してるわけないじゃない。」
「暴れたいか。」
「うん。」
「クーデター起こしたいか。」
「うん。」
「・・・いい心構えじゃねえか。その心意気、見せてもらうぜ。」
拓海は私を路地裏に連れてきた。
「いいか。しばらくしたら、ここに必ず番長が来る。そいつをメッタメッタのギッタギッタにしてやれ。再起不能になるまで。」
「いや、いきなりそれは・・・」
「お前ならできる。」
そう言って、拓海はどこかへ行ってしまった。
「おい。」
番長らしいヤンキーが私の肩を叩く。
気迫で押されそうになるが、何とか持ちこたえる。
「何よ。」
「ちっ、やけに気の強い女だな。お前この俺が通るってのに何で端によらないんだよ。」
「あんたのこと知らないし。てか、あんた大してえらくないし。」
「てめえこのやろう!」
番長が私の頬にパンチを繰り出す。
私はギリギリでパンチを避け、番長のあごにパンチを繰り出した。
番長がよろめいた所を狙って腹に蹴り!
番長はノックダウン。
「里奈、やっぱりお前イケてるじゃんか。」
拓海がほめる。
「これで試験、達成だ。」