表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
血まみれの札束  作者: whiskey
8/8

次は……?


 3人はお面をはずし、上の階へと上って行った。

 アルグレートはソファーに座り、考え込む

 その前にエーデルとイージスが立ち尽くす。

 

「結局、ウォーズは何も言わなかったね……。」

 イージスは悲し気に呟く。ウォーズの死に悲しんでいるのではなく、もう半分のお金の在り処が分からないままになってしまったことに嘆いているのだ。


「ウォーズが犯人か犯人じゃないかは、正直どうでもいい。金さえあればそれでいい。問題は、もう半分を持ってるやつが誰なのかってことだ。」

 アルグレートが、イージスとエーデルを交互に見る。


「部屋だって確認して、何もなかったじゃない。ウォーズが死んだ以上、もう手がかりはないのよ。」

 

「いや、俺は、エーデルが怪しいと思う。」

 イージスがそう言って、エーデルの方を見る。


「俺も同感だな。」


 アルグレートとイージスは、エーデルを鋭い目つきで睨む。


「エーデル、どうなんだ?」


「なんで私なのよ!? 私は盗んでないわ!」


 アルグレートは、エーデルが嘘をついていないか見抜くために、よく観察している。


「お前、ウォーズと付き合ってただろ。だから可能性としては、俺やイージスよりも、お前の方が高いんだよ。」


「もう半分のお金は私の部屋にはなかったでしょ!?」


 エーデルの部屋はきれいに整頓されていて、物を隠したりしている様子もなかった。


「証拠なんてなくていい。金の在り処を知るために、俺たちは動いてるんだ。お前が一番怪しいから、疑っている。それだけだ。」


 アルグレートはソファーから立ち上がる。


「イージス、分かってるな? 油断はするな。」


「了解。」

 イージスは軽快に返事した。


 アルグレートとイージスは、エーデルを捕まえるため、両サイドから攻めていく。


 エーデルは武術が出来なさそうな見た目をしているが、実は4人の中で一番強かった。

 任務の時も、女だからと相手が油断することが多く、その度にエーデルは決め技を繰り広げていた。

 

 しかし2対1では、さすがのエーデルも、気を張る。

 

「無駄よ。私を捕まえたところで、あなたたちが欲しい情報は引き出せないわ。私は知らないんだもの。」


 アルグレートとイージスは、じりじりとエーデルとの距離を縮めていく。

 そして、一定の距離になったところで、息を合わせたかのように、2人はエーデルに向かって突進していく。

 アルグレートとイージスが2人がかりで攻撃しても、エーデルはなかなか隙を見せなかった。

 いとも簡単に攻撃を避けるから、なかなか捕まえることが出来ない。

 しかし時間がたつにつれ、エーデルの息はだんだんと上がっていく。

 一瞬できた隙を、2人は見逃さず、エーデルを捕えることに成功した。

 両腕を男2人にしっかりと抑えられては、エーデルも振り払って逃げることはできない。


 エーデルは、地下へ連れていかれる。 




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ