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最後にもう一度だけ  作者: 利便性方程式


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最後にもう一度だけ。

XX女子高校地学部は基本週2回の活動。顧問は矢口先生。部室は地学室。地学室の特徴は教室の出入り口のドアの横に屋上につながる鍵付きのドアの先に階段があることだ。部員は引退した3年生の先輩が5名。2年生が4名。一年生が7名、現在活動しているのが11名。

登場人物(メインで出てくる人のみ)

顧問

矢口先生 : 地学担当教師の優しいおじちゃん先生。


2年生

千代(ちよ) : 主人公

有紀(ゆき) : 現部長

(めぐみ) : 現副部長

綾乃(あやの) : 化学部と生物部の方にも顔を出している同期


3年生

(のぞみ) : 成績優秀で清楚なお嬢様。元部長

真琴(まこと) : 元副部長。理系クラスで成績が極端。

美幸(みゆき) : 希ほどではないが、成績優秀。希とは同じクラス

志保(しほ) : 真琴とは同じクラス。よく真琴のやらかしなどを希にこっそり教えている。

つかさ : 理系クラスではあるが真琴達とはクラスが違う。よく真琴のクラスを覗きに来ている。

7月上旬19時ごろ屋上にて


「こうやって屋上で天体望遠鏡を使ったりしてちゃんと星を見るのもこれで最後かぁ。こんなにもいい後輩に恵まれて、同期5人と二年越しに同じ画角で写真を撮って、ちょっとした青春みたいな時間が過ごせたのは良かったなー。あ、千代ちゃん手紙ありがとうね。」

「いえいえ!そんな…。有紀ちゃんが言い出したことなので…。」

「それでも嬉しいものは嬉しいんだよ。」


真琴先輩は私の隣で屋上の手すりに腕を乗せて夜空を見上げて、名残惜しさを感じつつもその思い出たちを大切にするように言った。

私はそんな真琴先輩の横顔に見惚れていた。瞳が夜空の星々で埋め尽くしているようで、キラキラしていて綺麗で美しかった。

私がこの横顔を見れるのもこれで最後。


「おーい!真琴ー!望遠鏡の片づけ手伝って~!」

「はいよー!今行くー!」

3年生のつかさ先輩が真琴先輩を呼んで、最後の時間はあっけなく終わってしまった。

もう少し見ていたかったとも思う。でも、もう時間は戻らない。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

冬休みが始まるまで残り一か月を切った日の部活にて我々地学部は、冬休みが始まる前日の登校日に学校で泊まり合宿をしないかと話し合っていた。


「合宿するにしても、設備とかって大丈夫なんですか?」

「一応、学校に運動部とかが使えるように合宿用のお風呂場があるらしいんだよね。あと布団とかも借りれるって。寝る場所は教室とかになるけど。って矢口先生が言ってた。合宿の許可自体は前々から矢口先生が校長先生と仲が良くてすんなりとれたらしいよ。」

「ほへー。んまぁあのおじちゃん先生なら納得だねw。ご飯はどうする?」

「朝か夜のどっちかは近くのコンビニとかで買ってくる予定。あと実は、生物部の部長と岩瀬先生に相談して、隣の生物室からいろいろ借りれそうでしてー」

2年の綾乃(あやの)の表情はさながら悪代官のようだ。

「なんで家庭科室で借りないんですかw」

流石に一年生も突っ込む。

「家庭科室遠いし、生物とか化学の先生がよく解剖とかで余ったやつとか焼いて食べる時があるって生物部と化学部の部長から聞いてさ。ワンチャン借りれないかなー?って交渉したら二つ返事で許可だしてくれた。気になる衛生面の方は家庭科の先生指導のもと管理してるらしいのでご安心。」

なぜか他の理系部の部長と仲が良い綾乃であるそのコミュ力には正直感心する。


とこんな感じで、一年生も二年生も良い雰囲気で話し合いは順調に進んでいた。


「あのさ!引退した3年生の先輩呼んでみない?」

せっかく合宿をするので今だからこそできるものがあった方が良いだろう。

「先輩達、受験勉強真っ只中で合宿参加する暇ないのでは?」

恵が素直な疑問をぶつけてくる。

「たしかに…。あ!そうだ!合宿自体は2年生と1年生だけでやって、放課後の遅い時間の方までなら行けたりしないかな?」

私は疑問に対する解決案を提示した。これならどうだろう。

「去年の夏休み中にあった模試終わった後の部活みたいにってこと?」

「そうそう。あれ懐かしいぃ!」

「先輩達、そんなのあったんですか⁉」


模試が理系クラスは17時までやる日程になっていることもあって、模試が終わり次第地学室集まって20時ぐらいまで天体観測をした時があった。

夏はただでさえ昼の時間が長いため、放課後に天体観測するのが難しかったのでこのような機会を矢口先生が設けてくれたのだ。


「それありかも!先生はどう思いますか?」

ちょうど矢口先生が話し合いの様子を見に来たので聞いてみた。

「いいんじゃない?人数多い方が楽しいだろうし。3年生のちょっとした息抜きになるかもしれないし。僕としては全然OKだよ。その日は学校の出入り口の門とかのカギは僕が担うことになるからその辺は任せて。」

「ありがとうございます!じゃあ、誰か先輩達に連絡しといて~!」

「そう言うんじゃないかと思って、さっき先輩達に連絡入れといた。5人全員来れるかわからないけど、そこは当日のお楽しみだね。」

と恵が誰かに指示を仰ぐと一歩先に部長の有紀が動いていた。

流石部長だ。仕事が早い。

真琴先輩来るかな…。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そして合宿当日.。16時頃。

「みんな久しぶり。連絡くれてありがとね。」

(のぞみ)先輩だー!受験勉強で忙しいのにわざわざありがとうございます!」

「いえいえ。って言っても、先月ぐらいに大学の推薦で進路先決まってはいるのよ。」

一番に来た先輩は希先輩だった。

相変わらず制服をびしっと着こなしていて清楚なオーラを醸し出していて、お嬢様でお姉さまな感じが伝わってくる。


「あ。そうだ他の先輩達ってくるんですか?」

「同期組はどうなのかしらー…。美幸(みゆき)は先生に用事済ませてから行くとは聞いているけれど。他3人は理系クラスだからわからないのよねぇ。まぁのんびり待てば来るでしょう。もしかしたら、あの3人の内の誰かは忘れてる可能性もあるし…。特に真琴とかは。わたくしの方からも連絡をいれておくわね。」

「はい!ありがとうございます!」

「早速返信きたわ。つかさは今向かってるそうよ。」

希先輩は先のことまで考えててすごいし、ちゃんと推薦で進路先決まってるのも先輩らしいと言えばらしい。


「真琴先輩、いない間にしれっと希先輩に刺されてておもしろw」

「んまぁ、あの部長副部長コンビは見てて楽しかったもんw。」

「副部長が結構抜けてるとこがあるのがポイント高いんだよねー。その抜けてる部分を的確に射貫いたり、理不尽に説教する部長がねw。」

「副部長がその理不尽にあらがうために突っ込むんでしょw。あと、急に乱入してたハイテンションな化学部の部長ねw」

「そうそうw。あれだけで一つのコント始まってたもんwww」

一方我々は先輩達の過去話に花を咲かせていた。


そして一時間ほど経過して残り2人の先輩達が同時にやってきた。

「あら。随分おそかったじゃない。」

「真琴が今日午後から授業受け始めるとかいう大遅刻かましたり、先生に呼び出し食らったりして、先生にめっちゃへりくだったりしてて面白くて見てたら遅れた」

「久しぶりに説教でもする ? 真琴?」

「顔笑ってるけど怖いよ希 !? っていうか志保にはちゃんと説明したじゃん!今日の午前は進路先の専門学校の方で面談あったのと、それの報告で先生に呼び出し食らってただけだかね!?」

「なーんだ。成績悪すぎて説教くらってた方がおもしろかったのに。」

「つかさもひどくない?ヌルっと奇襲しないでよ、、、」

「あら。成績の極端さで説教してもいいのよ?数学、物理、化学は良かったけど、古典が壊滅的で雅子(まさこ)先生から呼び出し説教食らってたって情報が志保から来ているのだけど」

「いや~。それは、、、。」

先輩達は相変わらずのようで楽しそうだった。


「おーい。天体観測始めんぞー。」

矢口先生が部員を呼び集める。

「「「はーい」」」


地学室に置いてある望遠鏡を着々と屋上に運び、慣れた手つきで組み立てていく。

そして、望遠鏡のセッティングをし星を見る。あれはベテルギウス、シリウス、プロキオンで冬の大三角。

あとはかなり良い望遠鏡を使うと見れる木星や土星など見た。


相変わらず真琴先輩は手すりに腕を乗せて夜空を見上げていた。

ああ。また見れたあの時が最後だっと思ってたから。

その先輩の素敵な横顔が。

「真琴先輩、今日来たんですね。」

「ああ。千代ちゃん。そうだね忙しかったけど久しぶりにこうやって星を見れる機会があるなら見ときたくてさ。これで本当に最後だけど千代ちゃん含めかわいい後輩ちゃん達と一緒に星見れたのは良い思い出だよ。」

正直ドキッとした。だって名指しされると思ってなかったから。思いのほか顔が熱くなってしまい、つい顔を伏せてしまう。

「ん?千代ちゃんどうしたの?突っ伏して?」

「いや、ナンデモナイデス」

「なんかある言い方だよね⁉」

「あ!真琴先輩が、千代ちゃんのこと泣かせてる~ ! 希先輩~!」

「違う違うって!なんもやってないって思いたいよ !? 希も勘違いだって! だよね⁉ 千代ちゃん !?」

「あらあらうちのかわいい後輩を泣かせるなんて気が引けるわね。千代さんも何か言ってあげたら?」

「あははは。大丈夫ですよwww。真琴先輩は何もやってないですよ。本当にwwww」

なんかおかしくて、面白くて、笑いがこみあげてきた。相変わらず先輩は面白いなぁ。


「さーて、3年生はお開きするわよ。明日も共通テストに向けて勉強しなきゃいけないんだし。」

「そうだね。いきますか!」

「ってことでお疲れ様です!」

「誘ってくれてありがとねー!」


3年生達は私たちに手を振って先に屋上の階段を下りたのだった。

その後は、2年生と1年生だけで星を眺め、お風呂に入るなどし学校に泊まって、午前は矢口先生のゆるゆるのんびり天体特別授業を受け帰宅したのだった。


帰宅しチャットを開くと真琴先輩からメッセージが来ていた。

「3年生招待しようって企画してくれたの千代ちゃんが発端って聞いたんだけど、ありがとうね。」

そう書かれていた。

先輩は抜けてるとこがあるとはいいつつ、こういうところに抜け目がないのはずるい。ずる過ぎる。

私あの時見た先輩の横顔を思い出して、クッションに顔をうずめて足をバタバタさせた。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

気づいたら片想いの百合みたいな感じになってました。

いつもはデスゲームを書いてる人です。


感想、レビュー、評価いろいろお待ちしております!

感想などは私のモチベにもなりますので是非是非。

質問などもおkです。

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