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我が為ノ夢物語  作者: 好き書き帳
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38/78

『老騎士の謁見』

 石の回廊の先。

 あの部屋にレイゼンは招かれた。

 そこにはダーイングも同行していた。

「ただ待っているのは退屈だ」と。


「ここで何をするのですか?」

 レイゼンは狭い室内を見回す。

狼狽うろたえるな、レイゼン。女王との謁見えっけんだ」

「謁見?」

 ライアは、台座に眼鏡を置きレイゼンに手を差し出す。

 なんじゃ? どうしろというのか?

ひざまずけ」

「なんですと?」

 ダーイングは壁に背を預けて、笑っていた。

「女王の前に跪き、その手を取れ。これは俺にもそうさせた」

「ダーイング様に膝をつかせたと?」

 耳を疑った。

 まさかこのような小さき娘が?

 レイゼンは差し出されているライアの手を見る。

 信じられないと思いながらも、膝をつき、その手を取った。

「これでよろしいか?」

 うつむいていたライアがゆっくりと顔を上げると、前髪がハラリと流れ、瞳が露わになった。その輝ける瞳が。


 その瞳の光を見てしまったレイゼンは動けなかった。

 ライアの唇が動く。

「ロンディニウム──open the door」

 そしてライアの背後の石壁が闇の口を開けた。


 ダーイングは目を細めて、輝く瞳の女王を見ていた。

「ライア。レイゼンに何を見せる?」


 ◆◆


 気づけば闇の中にいた。

 ライアも、ダーイングの姿もどこにもない。


 あの光はなんだったのか。

 強烈な輝きだった。背筋を走ったのは一瞬の怯え。

 あの小柄な娘を「恐ろしい」と思った。


 かつて魔物を相手に戦ってきた己が。

 あの娘はなんなのか?


 そんな考えに支配されていた時、目の前を何かが通り過ぎていった。

 闇の中で見えなかった。だが、何かある。


 レイゼンは腕を伸ばした。

 指が当たる。それを掴み、引き寄せた。


 なんじゃ?

 レイゼンが掴み取ったものを、遥か遠くの石塊の光が照らした。

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