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夜の灯火  作者: 隠居 彼方
第10楽章
94/135

真実 0.5



T・B 様へ――



拝啓


暮春の候、突然お手紙を差し上げるご無礼をお許しください。

私は、かつて貴方の母君とよしみにあった者です。

先日のシューレ音楽学院のコンクールで貴方の姿を拝見し、驚くと同時に、とても懐かしく母君を思い出しました。

つきましては――、母君との昔話や、私の知らない貴方方の話を、水入らずでお話ししたいと切に願う所存です。

ご多忙の身とは思いますが、是非一度会ってはいただけないでしょうか。

日曜日午後一時、XXXXX通りまでお迎えに上がります。

会える日を、心よりお待ちしています。


敬具



追伸

コンクールでは入賞おめでとうございます。

これからのご活躍を心より応援しております。



H・V・B






*******






心配をかけているみたいでごめん。

友達に悪いことがあって、心配していたら、兄さんから一週間くらいなら学院を休んでも問題ないだろうって言われて、家にいます。

だから、僕は大丈夫です。

ただ、友だちのことが心配で、心配で……。

多分、パートナーの先輩は何も知らされてないんじゃないかなって思うんだけど、僕はここを離れられないし、良かったら伝言してもらってもいいかな。

気にかけてると思うから、是非今度の日曜日うちにって、合わせて伝えてもらえると嬉しい。

授業が始まるくらいの時間に来てくれたら、一緒に友達のところに案内できると思うから。

用件だけでごめん。

来週には友達の問題も片付いて、これまで通り授業に行けるはずだから、またその時に。

それじゃ。


F・V・B




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