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夜の灯火  作者: 隠居 彼方
第9楽章
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邂逅 4



――ああ、もう少しだ。

シューレ音楽学院、コンサートホールのステージ裏、用意された椅子に座って、フリッツは彼の大切な相棒であるオーボエを握りしめていた。

コンクール本選三日目。

管楽部門の最終選考に残った者たちの演奏は、既に始まっている。

演奏の順番を待つ者たちの中にフリッツもいて、緊張で身体を強張らせていた。

だがその一方で、その瞳は覚悟を決めたように落ち着いてもいる。

ステージの方から大きな拍手が聞こえてきても、それは変わらない。

このコンクールは学外者も参加し、本選は学院関係者を問わず公開されている。

今いる場所からは見えないが、先ほど、コンサートホールの客席がいっぱいに埋まっているのを、フリッツも見ていた。

普段の彼であれば、それを見ただけで怖気づいてしまったかもしれない。

実際、これまでのフリッツにコンクール参加経験がないわけではないのだ。

しかし、大勢の前で緊張してしまい、練習してきた成果を出せず終わってしまうというのが、これまでの彼であった。

宮廷楽団を目指すだけでなく、それを変えるため、兄から離れるために、フリッツはこのシューレに入学してきたのである。

――兄さんも、あの中に……。

そう思えば、やはり、怖いと思う。

けれど、そんな気持ちに負けたくないという思いが、今は勝っている。

いつだってあの兄は、フリッツのずっと前を行く。

追い付こうとしても追い付けないその背中を追いかけるのは、ずっと前に止めてしまった。

幼い頃の彼は、神童とも呼ばれた兄を、尊敬していたのだ。

いや――、本当は、今も、している。

家を復興させた兄の能力と努力を、フリッツは知っているから。

だからこそ余計に、辛かった。

無能力と言われ、兄に認められないことが。

伸ばした手は全て振り払われ、冷たい眼差しがフリッツを突き刺した。

そして耳にこだまする、周囲の嘲笑……。

思い出せば、身が竦みそうになる。

――でも僕はもう、膝を抱えてるだけの、ひとりぼっちの子どもじゃない。

客席にいるのは、兄だけではない。

彼を応援してくれるテアも、フリッツの演奏を聴きに来てくれている。

テアだけではない、シューレでできた友人たちも、励ましの言葉をくれた。

彼らのおかげで変われたのだと、フリッツは思う。

それは些細な変化かもしれない。

兄にとってみれば、くだらないものかもしれない。

けれどフリッツにとっては、それはとても貴重な変化だった。

変われた自分を、彼は、誇りに思うことができていた。

それに、気付かせてくれたのは……。

フリッツは少しだけ視線を動かし、その人影を捉えた。

きびきびと動くその人はとても美しく、学院内外の人間を問わず衆目を集めている。

エッダ、とフリッツは心の中でその名を呼んだ。

生徒会役員である彼女は、今回コンクールの裏方として様々な雑事をこなしているようで、今もステージ裏で進行のために動きまわっている。

彼女には、いくら感謝してもし足りない。

だがこの時、自ら彼女を視界に入れたのはいいが、少しばかり気まずい思いがするのはどうしようもないことだった。

先日、みっともない弱音を吐き、涙まで見せてしまった後だ。

一日休日を挟み、コンクールが始まってから今まで会うことがかなわなかったので、姿を見るのはあの時以来になる。

思い出せば、羞恥に顔が火を噴きそうだ。

しかし、彼女とのここでの初対面を思い出せば、お互い様というものだった。

――痛み分けだね、僕たち……。

フリッツはそう、苦笑する。

そうして、やがて――、彼の名が、呼ばれた。

フリッツは落ち着いて返事をし、立ち上がる。

束の間、エッダと目が合って、言ってくるよと、瞳で告げる。

彼女は頷きもしなかったけれど、フリッツから目を逸らすこともせず。

背中を押された気持ちで、フリッツはステージへと向かった。






ステージ上、背筋を伸ばして演奏するフリッツの姿に、ステージ裏のエッダはほっと息を吐いた。

実のところ、結構心配していたのであるが――。

その音色を聴けば、杞憂だったということは分かりすぎるほどに分かって、エッダは美しいその音に耳をすませた。

優雅な旋律は滑らかで、先日うじうじと弱音を吐いた男の音とは思われない。

素直に、上手いと唸ってしまうレベルだ。

しかし……。

演奏を終えたフリッツに、これならば入賞できると言ってやりたかったが、その台詞を軽々しく言うには、このコンクールのレベルは高すぎた。

フリッツの演奏も相当のものだが、他の出場者のレベルも決して低くない。むしろ、誰が入賞してもおかしくないし、誰が落ちても異論が出そうなのだ。

さすがはシューレのコンクール、といったところだろう。

昨日と一昨日もエッダはステージ裏でほとんどの演奏を聴いていたが、同じような感想を持った。

上位三名を決める審議も、二日続けて遅くまで行われていたようだ。審査員たちもなかなか結果が出せないほど、出場者のレベルが高く、そんな者たちばかりが集まっていたということなのだろう。

しかし――。

確実に一人、入賞する人の名は分かっていた。

――ディルク様……。

彼の入賞は、彼がコンクールに出場するとなった時から決まっていたようなものだ。

余程のトラブルが起きない限り、トップに立つのは彼だ。

それをエッダは確信していたというより、知っていた。

二日目の弦楽部門の選考が行われた昨日、ステージに立つ彼の音を聴いて、その圧倒的なまでの人を惹きつけるそれに、自分が間違っていないことを改めて実感した。

照明の光の下、ヴァイオリンを奏でる彼はとても眩くエッダの目に映り、その姿を思い出すだけで、胸が苦しく切なく疼く。

まだまだ、この気持ちは消えてなくなりそうにない。

当然のように痛む心に、エッダは自嘲気味に笑う。

もう、自分が望んだように隣に立つことはできないと、分かっているはずなのに。

少しの間考えずにいられたから、尚更痛い。

そう、フリッツといた間は、不思議と考えなかったのだ。

フリッツとて、ディルクのことを彷彿させるには十分な人間のはずなのに……。

真っ直ぐ音楽に向かう、一生懸命なフリッツに、少し感化されていたのかもしれない。

だから――一緒にいたのだろうか。

だが、コンクールが終われば、あの時間はなくなってしまう。

そうすれば、また同じように苦しむのだろうか。

否、と、顔を上げ、演奏するフリッツを横手から見つめながらエッダは思う。

ディルクのことを、簡単に忘れたりなどできない。

けれど、少しだけ変わったことがある。分かったことが。

フリッツという男と共に音楽をつくり、彼の音を聴いて。

自分で思うよりもずっと、自分は音楽を好きなのではないかと、思ったのだ。

ピアノは、音楽は、単なる手段のはずだった。

ディルクの側にいるために必要なものだから、そう思ってやってきた。

けれど、どうやらそれだけではなかったようだ。

もっと、聴いていたいのだと、自覚した。

輝くようなディルクの音も、フリッツが奏でるような優しい音も。

そう、音楽に、触れていたい。

だから。

見えない未来から逃げるため、だけではなく。

――私はもう少し、ここにいよう――

明るい場所に立つフリッツが、彼女の視線の先、リードから口を離す。

大きな拍手の中、彼はゆっくりと礼をして、一瞬だけ、エッダをその目に捉える。

そのやりきったという笑顔に、エッダも知らず、優しい微笑みを返していた。






そうして、院内コンクール本選、三日目の管楽部門、四日目のピアノ部門と、四日に渡る選考は順調に終わりを迎え――。

五日目の午前、コンクール結果発表と表彰式が行われようとしている。

エッダはその日、発表時刻より少し早めにコンサートホールに足を運んでいた。

生徒会役員としての仕事の関係であるからと、供の一人も連れてはいない。

しかし実は、発表と表彰式のために役員としてやらなければならないことは、昨日の内に終えていた。表彰式の後には夕方からの入賞者コンサートの準備手伝いがあるが、役員としてなら、本来まだここに来る必要はない、はずだ。

その彼女がコンサートホールに、さらに言えば客席側にいるのは、コンクールの結果を知るために他ならない。

エッダも生徒会役員として学院側が設置したコンクール実行委員を手伝い、コンクール成功に貢献しているのだが、結果に関しては発表まで厳重に秘されていて教えてもらえず、実行委員とて全員が知っているわけではないという徹底ぶりである。

過去に色々あったのだろうと見当はつけていたが、深く考えても気が滅入るだけになりそうだと、その辺りの事情は知らないままだ。だがとにかく、彼女とて結果が気になり、こうして来てしまったのだった。

午前中行われるのは表彰式までだが、やはりエッダと同様気になる人間は多いらしい。コンクール参加者やその関係者のみならず、本選を聴きに来ていた人々や学院の生徒たちも数多く足を運んでいて、ホール内は人でいっぱいだ。

何気なく周囲を見渡せば、前方の席にディルクとその隣に並ぶテアの姿がすぐに見つかり、エッダはすぐに視線をそらした。

ついでのようにフリッツは、と探してみるが、人が多すぎてなかなか見つからない。

関係する権力者、ゲストのための席は用意してあるのだが、コンクール参加者とその他が特に分かれておらず自由席になっているので仕方のないことであった。

やがて時間になり、発表者がステージ上に現れる。

ざわついていたホール内はしんと静まり返り、その中で結果発表が始まった。

そして。

――呼ばれ、ない――

一日目の声楽部門から順に入賞者が呼ばれ、ステージに上がっていく。

弦楽部門では一位にディルクの名が挙がり、やはりと思いながら、彼が席を立ってからずっと見つめてしまうエッダだったが。

その間にも続く管楽部門の発表を、聞き逃すほどではない。

管楽部門では入賞者が規定の三名。

その中に、フリッツ・フォン・ベルナーの名は、なかった。

ぎゅっと座席の手すりを掴むエッダだったが、無情にも発表は次のピアノ部門へ移っていく。

ピアノ部門三位は、テア・ベーレンス――。

二位に入った者の名はエッダもよく知るピアニストのもので、一位は該当者なし。

ディルクの隣に立つならばこのくらいの結果当然だ、とエッダは癪に障りつつも、ライバルの力を認める。

しかし、この結果は――。

そう、エッダは歯噛みする。

誰が入賞してもおかしくないし、誰が落ちても異論が出そうだと思ったのは、エッダ自身だ。

異論を挟めるものなら、挟みたかった。

悔しいと、そう感じている自分を、エッダは自覚して、思う。

エッダでさえそうなのだから、フリッツはもっと悔しく、辛いだろう……。

そのまま、ステージ上では結果発表から表彰式へと進行していく。

その時、エッダは気付いた。

客席の中央左側から、静かに扉を開けて外へ出て行くひとつの影に。

エッダはそれに反射的に立ち上がりながら、他の客の邪魔にならないよう後ろの扉から出て行く。

役員であるということを鑑みて、彼女は前方の席や中央の席を避け、後方の端の席に座っていたのだ。

ホール玄関に出る扉は彼が出たところと違ったが、玄関から外に出る大きな出入り口はたった一つなので、その背に追い付くことは容易い。

何よりも彼が行く先には、もう見当がついていた。

コンサートホールを出、早足で彼が向かう方向を、エッダが間違えるはずもない。

彼が――フリッツが向かうのは、泉の館の方面。

つまりは、あの森へ、彼は向かっているのだろう。

そうと分かっていれば、急いで追い付く必要はない。

誰かに見られて変な噂を流されても困るので、エッダは不審に思われない自然な距離感で、静かに、前を行くフリッツを追った。

気付かれるだろうか、と思ったがフリッツは振り返りもせず、まったくそんな様子を見せない。

そんな余裕は、今の彼にはないのだろう。

――全く、私はこんなおせっかいな人間ではなかったはずですけれど……。

利害関係のある相手にはそれなりに尽くしたし、悪い噂を流されるのも困る。オイレンベルクの名に傷をつけるわけにもいかないと、これまで様々なことを計算しながら巧みにやってきた。

親切で頼りになると言われることは多いが、エッダは自分自身が優しい人間だなどと欠片も思っていない。

今までのエッダなら、フリッツのことなど放っておいたことだろう。

ここで彼を追いかけて、一体何の利があるというのかと。

そう、追いかける必要など、ない。

そんなことは分かっている。

けれど――。

フリッツはエッダの予測通り、ずんずんと躊躇もなく木々の中へ入っていく。

その奥で立ち止まった彼は、エッダに背を向けたまま、右手の拳で木の幹をどんと叩いた。

彼らしくない、乱暴な仕草。

何度も幹を殴り続けるフリッツを見ていられず、エッダはわざと音を立てて近付いた。

さすがに気付いたフリッツは、はっとした様子で勢いよく振り返る。

「エッダ――」

振り向いた彼の顔は、先日の比ではない、涙でひどいものになっていた。

「何をしていますの?」

一目瞭然というものだったが、敢えて冷ややかにエッダは言った。

「エッダ、僕、今ひとりに――」

「私だって野暮な真似をしたいわけじゃありませんのよ。でもあなた、私が行けばまた、その手を傷つけるのでしょう」

エッダはさらに距離を詰め、フリッツの手を取った。

フリッツは思わぬことに硬直して、振り払うこともできない。

そんな彼を気にすることなく、ほんのわずか皮がむけ血が滲んでいるその手に、躊躇なくエッダは自身のハンカチを巻いてやった。

この男のためにハンカチを貸してやるのは二度目だ。思えばこの縁のきっかけもハンカチだったのだと、そんなことを考えながら、エッダは続ける。

「演奏するために必要な指を、こんな風に傷つけるなんて奏者失格ですわよ」

叱責の口調だったが、それがとても優しいものに感じられ、さらにフリッツの涙腺は崩壊した。

「……ごめん、エッダ……ごめん。僕、駄目だったよ……」

その言葉も、涙で揺れている。

しばらくエッダはフリッツが泣くままに任せていたが、やがてまた口を開いた。

「別に私、あなたに謝られる覚えはありませんわよ」

「でも……」

「あなた、演奏に手を抜いたりしましたの? 何か、私に謝らなければならないようなことを?」

「そんなこと……!」

「ならば、胸をお張りなさい。あなたの演奏は素晴らしいものでしたわ」

「でも、僕、落ちて……」

「それなら次こそ結果を出して御覧なさい。練習ならまたお付き合いして差し上げますわ。あなたの演奏はまだまだ上を目指せます。伸びしろがあるが故の、今回の結果です」

「そ、そうなのかな……」

「私の言うことを疑いになりますの?」

「めっそうもない!」

エッダの励ましに涙のおさまってきたフリッツは、ぶんぶんと首を振った。

「……それにしても、ひどい顔ですわね。私、今日はハンカチを一枚しか持っていませんのに」

「あ……えっと、僕、持ってる。一枚。今日、エッダに返そうと思ってたのを……」

「ご自分のものは?」

「忘れた……」

「……どうぞ、それをお使いなさいな」

「うう、ほんとにごめん……」

謝りながら、フリッツはその言葉に甘えて、ポケットから出してきたハンカチで顔を拭った。

「……本当は、ちゃんと結果を出して、エッダにもちゃんとお礼したかったのに……」

僕ってこんなのばっかり、とフリッツは肩を落とす。

テアにも、とごにょごにょ呟いたが、それはエッダには聞こえず。

ただ、お礼がしたいのだと、その言葉に、エッダは思いついたように返した。

「――それならば、時々で構いませんから、またここで演奏してください、フリッツ」

「え……っ」

その台詞の内容と、初めて呼ばれたような気がする名前に、フリッツは驚きと喜びを隠せずエッダを見つめる。

エッダはまっすぐな眼差しを向けてくるフリッツが直視できず、少し視線をそらせて、けれど続ける。

「……私、それなりにあなたの音、気に入っていますの」

それに、フリッツが大きく何度も頷いたことは、言うまでもない。








その、夜であった。

コンサートホールでは、コンクール入賞者のコンサートが行われている。

フリッツは腫れた目を恥ずかしく思いながらも、ライバルたちの演奏を聴くため、客席に座っていた。その目は落ち込んでおらず、むしろ挑戦的に輝いてすらいる。

一方エッダは、貴重なゲストの案内役として、用意された座席に座っていた。

彼女の隣は、この国の最高権力者――皇帝アウグスト・フォン・シーレである。

シューレ音楽学院は国立。

毎年、皇帝は学生たちの練習の成果と、国の音楽家たちの力を確かめるため、このコンサートを訪れているのだ。

エッダがその案内役に選ばれたのは彼女が役員であるということもあるが、その出自も関係していることは間違いない。エッダとしても、宮殿で何度も言葉を交わしており、これまでは未来の義父にと考えていたこともあり、他に任せるよりはと役目を引き受けた。

とはいえ、エッダとて緊張しないわけではない。皇帝アウグストは気難しい人物である、というのがエッダの印象であったし、常以上に振る舞いには気をつけていた。

しかし、この日の皇帝はどうやら機嫌が良さそうで、時折笑みすらみせていたため、彼女は顔には出さないものの、少しばかり驚いていた。

ディルクがステージに現れればどうなるか、という懸念もあったのだが、特に変わった様子も見せず、他の生徒と同様に演奏が終われば拍手していた。

むしろ、ディルクの登場で動揺していたのはエッダの方だっただろう。

そして、皇帝は思わぬところでさらに笑みを深めた。

テア・ベーレンスの演奏時である。

テアがステージに現れた際、皇帝はエッダをほんの一瞬横目で窺ったのだが、それに気付かなかったのはエッダにとって幸いと言えよう。

入賞者たちの演奏は選ばれた者として素晴らしいもので、皇帝は文句もつけず、今後の期待を述べて帰っていった。

何事もなく満足されたようで良かったと、エッダはそれに胸を撫で下ろしたのだが――。

皇帝も、エッダも、フリッツも、もちろんステージ上の演奏者も気付かなかった呟きが、客席にひとつ、零れていたのである。

それは、皇帝が笑みを深めたのとほぼ同時。

テアがピアノの前に座った瞬間。

「カティア、」

そう、その男は愕然と呼んだ。

「カティア・フォン・オイレンベルク……、何故――」

フリッツがその男を見たならば、その男の様子に、呟いた名に、さぞかし驚き困惑したことだろう。

男の名は、ハインツ・フォン・ベルナー。

フリッツの、兄である。

彼は、それ以後言葉を失ったように黙り、ただ熱心に見つめていた。

ステージ上の、テア・ベーレンスを。

彼女一人を、じっと、見つめていた。




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