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夜の灯火  作者: 隠居 彼方
第5楽章
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聖夜 0



親愛なる、テアへ――



前略


今日は学院祭のコンサートに呼んでくれて、本当にありがとう。

仕事のせいで、君に会えないまま帰らなければならないことが、残念でなりません。

けれど、堂々とステージで演奏していた君の姿を見ることができて、それだけで私はとても嬉しく、満足に思っています。

それにしても、数ヶ月前と比べても、君のピアノの腕は随分と上がり、驚きました。

何より今日の演奏には……、とても……、そう、とても、胸を熱くさせられました。

君を見つけることができて良かったと、何度となく、そう思っています。

君の母上も、君の近くで大層喜んでいるはずです。

こんな立派な娘に成長してくれたことを、誰よりも嬉しく誇らしく思っているでしょう。

君を見つけた私がそれを強く実感しているのだから、間違いありません。

これからも、君の母上と共に、君を応援し続けています。

今後も勉学に励み、練習を頑張ってください。

けれど決して、無理はしないように。

今日は本当にありがとう。


草々



追伸

今度、近くで演奏会をすることになりました。

チケットを五枚同封します。

よく手紙に出てくる友人たちを誘って、皆で聴きに来てくれると嬉しいです。



君だけの「あしながおじさん」より――




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