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夜の灯火  作者: 隠居 彼方
第10楽章

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真実 12



少し、時間を遡る。

「思ったより時間を食ってしまっているな……」

「はい――」

ディルクとフリッツは、ベルナー家別荘の狭い隠し通路の中に潜み、そう漏らした。

ハインツは多人数こそ用意していなかったが、別荘や付近の要所要所に見張りを置いていて、彼らをかわしながらここまで潜りこむのに時間がかかってしまったのだ。

見つかってしまえば終わりなので、慎重にならざるをえなかった。

止むを得ないことだったが、気持ちは焦る。

ローゼたちも既に動き始めていると分かっていたが、何故か嫌な予感が拭えないのだ。

ここに辿り着くまでに一度、二人はライナルトと接触していた。

ここまで来られたのは、彼の協力もあってのことである。

二人を追いかけるようにしてこの別荘地にやってきたライナルトは、二人の侵入を助けながら、ローゼたちの動きを報告した。

『ハインツは外国に情報を漏らそうとしていたようだ。先程、ハインツが情報の公開を指示していた情報屋を確保したと連絡が入った。機密情報漏洩の罪でハインツを拘束するために一団がこちらに向かい始めている』

それに青くなったのはフリッツだった。

覚悟していたとはいえ、具体的に言葉で聞いてしまえば衝撃は大きい。

ディルクとライナルトは一瞬気遣わしげな視線を向けたが、淡々と続けた。

『……そうか。やはり、そういうことだった、というわけか』

『……そうだな。どうする? 行っても徒労に終わる可能性が高くなったわけだが、』

『行くさ。ローゼたちがいくら急いでもおそらく俺たちの方が早く到着する。その短い間だけでも、何があるか分からないからな。見張りの置き方を見ても一筋縄ではいかない人物のようだし、どうも悪い予感がする。杞憂ならばいいのだが……』

ライナルトはそれに頷き、付け足した。

『それから、こちらの動きについてもローゼの方に伝わっている』

『……ローゼに会ったのか』

『会った。愛すべき我らが隣人も仕事を全うしてくれたようでな。だがまあ、仕方がないと笑ってくれたよ。お前にも伝言を預かっている。「テアを頼む」と』

『……そうか。それなら、良かった。……テアの反応が、今から怖いな』

『何を今さら。全て覚悟の上だろう』

『……ああ』

そしてディルクは、ベルナー家別荘に侵入を果たした。

これから見るであろう光景を目にしたくないのではないかと思われたフリッツも、気丈にそれに続く。

ライナルトは一人、外に残った。

彼は外から別荘に動きがないか見張り、中が騒がしくなれば行くつもりで、ローゼたちの到着を待つ。

「ここをまっすぐ……その後の分かれ道で右に行けば、応接室備えつけの棚に出るはずです」

「ようやくか」

わずかの明りの下、図面を見ながらフリッツが言う。

隣からそれを覗きこんで確認してから、ディルクは慎重に進んだ。

通路が狭いのであまり早く移動できない上、妙な罠までしかけてあったりするので、油断できないのだ。

ちなみに通路に潜った時点で、二人とも変装を解いている。

ここまで来てしまえば逆に、はっきりと顔が分かるようにしておいた方がいいだろう、という考えからだ。

「まさかこの年になってまでこんな冒険をすることになるとはな……」

「こんなトラップまで、つくった人は楽しかったでしょうね、これ……」

家令の話を思い出しながら、フリッツはこちらの別荘も件の建築士の手が入っているのかもしれないと考えた。

そんな風に二人が進んでいた時である。

硬質な何かが割れたような音が、二人の耳に届いた。

はっと顔を見合わせ、二人は足を速める。

行き止まりに辿り着き、棚の扉の隙間から、ディルクは室内の光景を垣間見た。

ハインツ・フォン・ベルナーがテアに覆い被さっている、その光景を――。

次の瞬間には、彼は扉を破壊する勢いで部屋に突入し、ハインツを殴り飛ばしていた。

何を考えての行動ではなかった。

フリッツが後ろにいることも忘れていた。

「テア……!」

揺れる瞳が、ディルクを映し出している。

細い肩が震えているのを止めてやりたいと思って、ディルクはテアを抱きしめていた。

「ディルク……、」

呟くような声が、腕の中からディルクの名を呼ぶ。

その存在を確かめるようにテアの手がディルクの背に回り、服がきゅっと握られた。

「もう、大丈夫だ」

優しすぎるほどの声音で、ディルクはテアを落ち着かせるように囁く。

「は、い……」

テアは何故と問うより先に深い安堵を覚えて、ただ頷いた。

そこに。

「――招かざる客、ですね」

耳触りとも思える声が、響く。

ディルクに殴られたハインツが、ふらつきながら立ち上がっていた。

「隠し通路から忍んで来るとは……。泥棒の真似ごとですか? 随分と品のないことですね、ディルク元殿下」

「貴様――」

射殺してしまえそうなほどの眼差しで、ディルクはハインツを鋭く切りつけるように睨んだ。

誰もが怯みそうなそれにしかし、ハインツは冷笑を浮かべるばかりである。

「泥棒どころか、殺人でも犯してしまえそうだ」

「そうだな、手袋をしていたならその恥知らずな顔に叩きつけているところだ」

「決闘ですか。……そこまでその女が大切ですか?」

神経を逆撫でする言い方だった。

ハインツは蒼白になって立ち尽くしている弟を一瞥し、興味を失ったようにすぐにディルクに視線を戻し、続ける。

「弟と、あなたと。随分な誑かしようではないですか。女二人の逃亡の旅、そんな技術は立派に身につけたと見える。無垢なふりをしてずっと周囲を欺き続けていた、そんな相手をそんな風に大事にする必要がありますか?」

「……下種が――」

それは、テアをいたぶる言葉だった。

テアが肩を揺らすのを、ディルクはさらに力を込めて抱きしめる。

もしこの場にテアがいなければ、彼は怒りのままハインツに再び殴りかかっていたかもしれない。

テアは彼の逆鱗であり、ストッパーでもあった。

だが今回、ディルクは一人ではなかった。

ディルクの代わりにもう一つの影が部屋の中で動き、ハインツに平手を食らわせていた。

さすがのハインツもそれは意外だったのか、避けられずに目を見開く。

彼の目には、これまで見たことがないほど憤激し肩で息をしている弟の姿が映っていた。

「黙れよ!」

兄を打った手を強く握りしめ、フリッツは怒鳴った。

ハインツだけではない、ディルクもテアも、そのフリッツの剣幕には驚かないわけにはいかず、彼を見つめる。

「なんで、そんな風に言うんだよ! すごく大切にしているくせに! テアのお母さんのことも! テアのことだって……!」

「――何も知らないお前が偉そうに、説教か」

「知ってるよ!!」

ハインツの言葉をかき消すように、フリッツは邸中に声を響かせた。

「兄さんに想う相手がいるって……、ずっと前から知ってたよ」

大声を出して少しでも落ち着いたのか、続いたフリッツの声は今度はとても静かだ。

「ここにこの別荘を建てた時だって……、すごく懐かしそうにしてた。兄さんは覚えてないだろうけど、僕は覚えてる。兄さんはこう言ったんだ。『昔ここにはとても綺麗な女性が住んでいて、美しい歌を歌っていたんだ、フリッツ』」

「……フリッツ、」

「小さい頃は不思議だった。新しい建物なのにってね。でも、これだけは分かったよ。兄さんはその女の人が好きなんだって。ここの図面を手に入れて、全部はっきりした。オイレンベルク家の別荘を模した、建物。懐かしい思い出の場所を、兄さんはここに再現しようとしたんだ。それほど兄さんは好きだったんだ」

「黙れ――」

何かを危惧するように、ハインツは唸るようにフリッツを止めようとした。

だがフリッツは続ける。

「あっちの部屋で一人きりで、僕はずっと考えてた。だから兄さんはテアのことが憎いのかもしれないって。それでこんなやり方するのかって。でも、それだけじゃないんじゃないか、って思った。あんまりにもリスクが高すぎるんだ。テアがもし兄さんの言葉に頷くことを選んでも……、こんなこと、そのまま兄さんの思惑通りになんて、いくわけない。兄さんは――、諦めたくて、そして、罰されたかったんじゃないの?」

「黙るんだ、フリッツ!」

ハインツは声を荒げた。

初めて彼が感情を見せたように捉えられる瞬間だった。

その時である。

どんどんどん、と部屋のドアが叩かれ、返事も待たずにドアが開かれた。

「旦那様、大変です――!」

「……なんだ」

先ほどの感情の発露などなかったかのように冷静に、ハインツは問う。

血相を変えて部屋に飛び込んできた使用人は、殴られた様子のハインツと、いないはずの二人の存在に目を白黒させたが、今はそれよりも伝えなければならないと、ハインツに告げた。

「その……、皇帝陛下の使者が、旦那様に……。国家機密漏洩の嫌疑が、かかっていると、」

「……そうか」

ハインツは静かすぎるほど静かに頷き、テアとディルクの方へ視線を向けた。

待っていた時がやってきたのだと、二人は立ち上がっている。

ディルクに借りた上着を羽織り、彼に肩を抱かれたテアは、先ほどまでの動揺を何とか落ち着けて、ハインツを見返した。

ディルクも少しだけ落ち着いた、けれど警戒の籠った目でハインツを見据える。

「――どうやら上手くやられたようだ」

抵抗の様子も見せず、あっさりとハインツはそれを認めた。

次いで淡々と、ハインツは使用人に聞く。

「表に?」

「はい。既にここは囲まれております……」

「そうか。使者をお通ししろ。……いや、私が出た方が早いな」

「――それには及びません」

呟くように言ったハインツを遮るように、良く通る声が部屋の中に入ってきた。

取り次がれるのを待たずに入ってきたのは、ローゼである。

彼女は「クンストの剣」たることを示す正装でそこにいた。

ローゼはテアの無事を真っ先に確認したが、テアの様子にふと眉を顰める。

すぐに彼女は事情を悟って侮蔑的にハインツを睨みつけたが、取り乱さずに彼に近付いて止まった。

彼女の後ろには、同じ服装の者たちが続いている。

さらに後方には、証拠としての人物――ハインツが情報公開の伝言をさせようとした使用人――を捕まえたライナルトが、控えていた。

そこまでは、いい。

「え……」

だが、彼らに囲まれるように、ローゼのすぐ後ろにいた人物を目にして、部屋の中にいた四人は思わず目を疑う。

「陛下――?」

そう。

そこには、現皇帝アウグスト・フォン・シーレが立っていたのだ。

偽物などではない、本人が。

頭を低くしようとした面々に対し、皇帝は無造作に告げた。

「そのままで構わん」

低い声には威厳が満ち満ちている。

圧倒的な存在感。

たった今現れた彼が、既にこの場の支配者だった。

「ハインツ・フォン・ベルナー、機密と知ってその内容を他国に漏らそうとしたこと、認めるな」

「……はい」

単刀直入な皇帝の言葉。

ハインツは逃れようとはしなかった。

ただ、頷いた。

「では連れていけ」

集められた優秀な「クンストの剣」は、その言葉に従いハインツを連行していく。

「あ、あの……っ、待ってください!」

それに追い縋るように声を上げたのは、フリッツだ。

「ぼ、僕も行きます! 僕もベルナー家の人間で、だから――」

「フリッツ!」

止めるように彼の名を呼んだのは、ディルクやテアだ。

彼らの顔をまともに見ることができず、フリッツは俯いた。

身内として捕まる覚悟でいたフリッツだが、皇帝は首を振る。

「お前が此度のことでこちら側だということは分かっている、フリッツ・フォン・ベルナーよ。当主が留守の間はお前がその代わりを務めるのだ」

「でも、僕は……、兄さんの代わりなんて……」

「少しの間のことだ。使用人たちも不安がろう。お前が支えてやらねば誰がそれをする?」

「それは……」

「少し休め。それから詳しい話を」

フリッツがそれにきちんと頷くより先に、皇帝の側近らしい、「クンストの剣」とは別の礼装を纏った人物が、皇帝の視線を受けてフリッツを別室へ連れて行った。

そして、皇帝は――アウグストは、テアに向き直る。

「――遅れたな」

「いいえ、迅速な対応に頭が下がるばかりです、陛下。まさか直々にこんなところまでいらしてくださるとは、ご足労をおかけいたしました」

行動の早さは、実は学院長に警告を受けていた、という理由もあってのことだ。

もっと早く対処できても良かったと皇帝自身は思っていたが、謝罪を重ねてもテアは首を振るだけだと分かっていたので、余計な言葉は重ねなかった。

「後の二人がおらんのでは、私が出るより他あるまい。何よりこの事態ではな」

硬い表情のテアが、ディルクの上着を胸元でしっかりと握りしめているのに、アウグストの瞳に一瞬だけ痛ましげな色がよぎる。

だがそれを若い面々には悟らせず、アウグストは続けた。

「だが、意外な味方をつけたようだ。あの記者にやらせるつもりか」

「勝手ながら……、そうと判断しました」

「異論はない。だが時はまだ来ておらぬ」

「はい」

ディルクの隣で、分からぬ話は進んでいく。

彼が思っていたよりもずっと、二人が場を同じくするのが当然のようであるのが不思議だった。

ディルクとアウグストが共通の目的を持って動いているのと同じように、テアとアウグストの間にも同じ空気がある。

口を挟めない中で、ディルクはそれを感じていた。

「陛下、ベルナー家のことですが……、」

「あの脅迫を受けて案ずるか」

「いえ、ただ……、ハインツ卿が母の旧知だったことは、事実ですから」

「……そうだな」

「何よりフリッツは、今回のことに無関係です。彼は宮廷楽団を目指していますから、せめて学院には居続けられるように……お願いを」

懇願にも似たそれに、アウグストは苦笑した。

「上手くとりはかろう。こちらとしても、あまり事を公にできない」

「有難う存じます」

テアの表情が和らぐ。

アウグストもそれに表情を緩め、ディルクたちを驚かせる。

彼はそのまま、少し態度を砕けさせて続けた。

「お前のその顔で頼まれると私は弱い」

「陛下、そのようなことを仰られては困ります」

「それともう少しその慇懃な話し方はどうにかできないのか? 正直その顔でそれは結構堪えるんだが」

「無理です」

テアは生真面目に即答した。

アウグストは機嫌を悪くするのではないかと思われたが、逆に笑みを深めてみせる。

「全く、お前たち家族は面白いな。……では後処理はこちらで済ませる。後でまた話をすることになるとは思うが、今日は帰ってゆっくり休むといい」

「……はい」

素直にテアは頷いた。

「ただ、ローゼは今しばらく借りるぞ。ライナルトにも手伝わせる」

いつの間にか手ぶらになっていたライナルトはローゼの側に控えていて、その言葉に軽く肩を竦めて見せたが否とは言わなかった。

「ディルク、お前はテアを無事に送り届けろ。いいな」

「――御意」

久しぶりに会った親子とは思えない形式的な返事。

互いにそれを当然と思っている様子に、テアはディルクを窺ったが、彼の内心は読み取れない。

「――ああ、あとひとつ言い忘れていた」

最後に、思いついたようにアウグストはそう口にした。

「後の二人にはこちらから既に事の次第を伝えてある。お前の保護者は慌てふためいて大変だそうだ。今の演奏会が終わればすぐに顔を見せるだろう」

「え……っ」

ほんのわずか咎めるような色を目に乗せて、テアはアウグストを見上げた。

「陛下、コンサートツアーの途中とご存じで――」

「全部終わってから聞かされてもどうせ拗ねる」

「それは……、そうかもしれませんけど……」

「まだそんな遠慮しいしいの関係なのか。心配などいくらでもさせておけ。本来なら私より誰より先に相談に行っておかしくない相手だろう」

「……まだその時ではないのでしょう、」

そう言ったテアの頭を、アウグストは優しい手つきで撫でた。

「――気をつけて、帰れ」




そうして、テアとディルクは、皇帝の前を辞し、ベルナー家の別荘を出た。

その周囲は「クンストの剣」たちに囲まれて、物々しい雰囲気である。

『――夜までに部屋に戻りますから』

邸に残ったローゼは別れる前テアを抱擁し、そう告げたが、太陽が低い位置にあるのを認めて、無理をしないといいがとテアは心配する。

――ああ、でも、これで、終わった、のか……。

外の空気を吸い、肩の力を抜きながら、テアは思った。

安堵ともつかない、不思議な感覚に支配されて、上手く考えることができない。

少なくとも、あの人の危機はこれで回避されたはずだが――。

――けれど、全て終わったとも、言えない……。

黙ったまま共に別荘を出たディルクを、テアは窺った。

テアを支えるように、ディルクの手はさりげなく彼女の肩に置かれている。

彼に、言わなくては。

テアは口を開きかけて、しかし二人の元に皇帝の使いがやってくる方が早かった。

「お二人に馬車をご用意しております。どうぞこちらへ」

「ありがとう」

ディルクはそれに従おうとしたが、テアは踏みとどまった。

「あの……、」

「どうした?」

テアを覗きこんでくるディルクは、普段と同じように見える。

けれど本心では、何を感じているのか。

テアは気にしながら、覚悟を決めた瞳で言った。

「少しの間、風に当たりながら歩きたいと、思うのですが……」

「俺は、構わないが――」

気遣わしげなディルクの表情。

優しい瞳に、心を偽る色はない。

あんなことがあった後なのに、どうしてそんなにと、テアの心は揺れた。

「疲れているのじゃないか?」

「大丈夫です……、」

ディルクはそれ以上の言葉を重ねなかった。

使者にもう一度感謝の言葉と謝罪を告げて、断りを口にする。

歩くと距離があるがと心配してくれる使者に笑って首を振って、二人はその場から離れた。

「すみません……」

「謝ることはない」

ディルクは笑った。

「ただ、疲れたらちゃんと言ってくれ。その時は馬車を捕まえよう」

「はい」

いつも見せてくれる優しさが、笑顔が、嬉しかった。

胸が詰まって、涙の気配が襲う。

頷けば、不意に一緒に涙が零れ落ちて。

しまったまた、とテアは思いながら手の甲でそれを拭おうとして、ディルクの手に止められた。

「――無理に止めようとしなくていい、テア」

「ごめ、なさい、」

「謝らなくていい。泣きたいなら、泣いていいんだ。特に……こんな時は、」

どうして彼はこんなに優しいのだ。

涙が、止まらなくなってしまう。

その優しさに、縋って、甘えてしまう。

テアはその優しい腕の中で、その優しさに、少しだけ、泣いた。




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