第6話 会心の一撃
ちょっと筆がすすんだので、、、
やはり、お前が最初の敵か―――
濃い緑色の身体、図体は個体差があるのだろう。
どうやら50cmぐらいの大きさに見える。
色に目をつぶれば、ほんとに小さな人間を相手にしている気分になる。
尖った牙と、小さな角も生えてはいるが……
―――ギョギョギャ―――
「戦いだ―――」
(うん、戦いですね!)
『ゴブリン level.3』
あれ?ジョンよりレベル高くね?
●ゴブリンの攻撃
"振りかざした拳"―――"5ダメージ"
ちょっ、おいっ、痛いんですけど!!
●ジョンの攻撃
"木の棒スイング"―――"6ダメージ"
――――――いっつ!木の棒でもいてぇ。でも派手に飛んだな……
なのにダメージあんま入ってないのな。
●ゴブリンの攻撃
"突撃拳"―――"ミス"
あっぶねぇー、思っきし突っ込んで来おったわ!
避けれて助かったわ。
たまにジョンの身体に干渉できるのが救いだな……。
●ジョンの攻撃
"木の棒打撃"―――"7ダメージ"
『ゴブリンを倒した。ジョンのレベルが上がった。』
はぁ、、どうやら戦闘は終わったみたいだ……。
いきなり、結構ハードだったな。
なんなら、死にそうな気配までしたんだけど。
ゴブリンって強いのな。
そう思っていたら、ジョンはカバンをゴソゴソし始めた。
おいおい!いきなりポーション使うのか?
早くない?やばくない?
ジョンの手には――――『冒険者の服』
あっ!!!それじゃん!
おれ今パジャマじゃん!
紙装甲だったわ!
そういえば、ダメージとかなんか表示出てたな。
もしかして、プロパティ的ななにかがあるのか?
"プロパティ"
しーん………
なに、これ恥ず。
いや、まぁ、実際に身体動かして叫んでるわけじゃないんで、誰かに見られてる訳ではないんですけど…ええまぁ。
玉ねぎ、人参、ほうれん草。
はい、中和。
野菜苦手なんよね。
あの人参生でボリボリ噛るのとか信じられないわ。
根っこだぜ?栄養価?肉さえあれば大丈夫!
気を取り直して、それならば!
"ステータス"
しーん…
ええっ!王道はここらへんじゃない?
じゃあ、なんなん?
身体特性?体調確認?"プロフィール"?
『プロフィール』
名前:ジョン(憑依中:神代 真人)
状態:魅了
レベル:3(ぷっ)
体力:底辺
力 :この程度
防御:雑魚
精神:未熟
運 :絶望的
えぇーっ!"プロフィール"かい!
あっ、閉じた。
てか、なんなんこの表記。
あっ、"プロフィール"
このちょっとでも"プロフィール"て思ったら出てきたりなくなったりして結構面倒だな。
あっ、"プロフィール"
もう、毎回勝手に消える仕様はやめてほしい。
まあ、それは100歩譲ったとしてこの表記はいかがなものかな?
普通はさ、
攻撃力 10
守備力 8
速さ 9
生命力 11
魔力 6
みたいなさ、表記じゃない?
それなのに
『プロフィール』
名前:ジョン(憑依中:神代 真人)
まぁ、これは良いとしよう・・・。
状態:魅了
確かにこれに関しては認めてしまっている俺がいる。。。
だが、この状態異常を治すの無理じゃね?
って思ってしまったんだ。
魅了が良いことなのか聞かれたら、よくわからないとしか言えないけど・・・。
逆に、誰かを一途に愛すことができているって考えでいくと、、、逆にありなのか?
誰かをここまで愛したことのない俺には、まだその領域がわからない。。。
レベル:3(ぷっ)
体力:底辺
力 :この程度
防御:雑魚
精神:未熟
運 :絶望的
おいっ!
ちょっと待て。
なんだこれは、馬鹿にしてるのか!
表記の言葉については、まあ納得してないけども納得はするわ。。。
でも、レベル3に対して、”ぷっ”ってなんやねん。
みんな通る道やん。喧嘩売ってるのか?買ってやろうではないか!
あ、レベル3でした。さーせん、、、
まぁ、どのみちレベルは上げなきゃならんのか――――――
俺は、馬鹿にされないためにもレベルを上げることを心に誓った。
―――ギョギョギャ―――
「戦いだ―――」
(ふふふっ、我が剣の錆にしてくれる!!)
『ゴブリン level.3』
(はははっ、雑魚め!!!)
●ゴブリンの攻撃
"突進"―――"1ダメージ"
おっ、おもっ。あれ?でも痛くはない??
ふははっ、反撃だーーーー!!!
●ジョンの攻撃
"フルスイング"―――"7ダメージ"
――――――うっつ、、、俺の力を見たか!このやろう!!
●ゴブリンの攻撃
"全力の拳"―――"3ダメージ"
おっ、お主もなかなかやるのう…………
だが、ここまでだ―――――――
●ジョンの攻撃
"ホームランバッティング"―――"『会心』12ダメージ"
『ゴブリンを倒した。ジョンはまた一つ成長した。』
おらー!!みたか!!
俺にかかればこんなもんよ。
なんか、ちょいちょい気になるルビ振りとか、言葉とかあるけど今の俺には関係ねぇ!
この森のゴブリン共を駆逐してやる―――――
―――ギョギョギャ―――
おうっ、待ってろ。
すぐ行く!
――――――そして、いま、おれは、ごぶりん、かこまれてる――――――――
駆逐??
なんのことかな?
駆逐されるのは俺のほうだったようだ・・・。
最初は良かったんだよ?
ゴブリンもどんどんやってきて倒して、レベルも上がって・・・。
たまにポーションを飲んで、また戦って・・・。
でもさ、休憩ないの??
かれこれもう、1時間はゆうに越してると思うんだけど・・・
ごぶりん?
なにそれ?くえんの?
もう、ゴブリンとか見たくないんだけど。。。。
俺が見たいのは―――――アマンダ姉さんって、ちゃうわい!!
なんでルビがそんなお仕事し始めた!!もしかして、ジョンの陰謀か!?
おのれジョン。俺が憑依していることはスルーしてくるくせにアマンダさんとの仲には割り込むっていうのか!!
――――そして、物理攻撃を仕掛けてくるゴブリン
『ゴブリン1 level.3』
『ゴブリン2 level.4』
●ゴブリン1の攻撃
"ただの無能と化した怪物の一撃"―――"1ダメージ"
なんか表現やばくねぇ?
●ゴブリン2の攻撃
"烏合ゴブリンの一撃"―――"1ダメージ"
いや、”烏合の”とか言ってるし!
●ジョンの攻撃
"へばってきてて、もう力はいらないよアピールする雑魚部員その1"―――"5ダメージ"
―――はっ?ち、ちち、ちがうから!これは、、、その調子悪いだけだし?
別に1時間休憩無しで疲れたとか、そんなわけではないしー
●ゴブリン1の攻撃
"長いため息 はぁ。。。"―――"2ダメージ"
『そして、心に5ダメージ』
●ゴブリン2の攻撃
"長いため息 はぁ。。。"―――"2ダメージ"
『そして、心に5ダメージ』
いやいや、なんなん?
心にダメージとかないから?
なんだったら鋼のハートだから?
くぅぅ、おのれ!!首洗ってまってろ!!!
●ジョンの攻撃
"核心を突かれて、なんか怒り出したバカの渾身の一撃"―――"『超会心』33ダメージ"
『ゴブリン2を倒した。』
えっ?なんかすげぇ馬鹿にされたものの、超会心とか謎ワード出てきた。
そして、ダメージもまさかのびっくりダメージ・・・。
最初にだせよ俺・・・。
●ゴブリン1の攻撃
"そんな油断しきった貴方に目覚めの一発を・・・『金的』"―――"『超会心』200ダメージ"
「おうふっ!!!!」CV:ジョン
『そして、目覚めた貴方は再び安らかな眠りへ―――――』
ジョンと俺の目の前は真っ暗になった・・・・
次回も1週間後くらいです。