閑話 吸魂の短刀
閑話 吸魂の短刀
マキナの心臓と一緒に手に入れた物がもう一つある。
それは「吸魂の短刀」だ。こいつはマジックアイテムだった。
能力は名前通り、切りつけた者に与えたダメージ分自分が回復する。
極端な話死にかけた状態の時この短刀で殺せば全回復する。
ただ条件として自分と魔力の大きさが釣り合ってないといけない。
例えば僕が死にかけている時、そこら辺の虫をナイフで殺しても全く回復しないのだ。
ただしこれは普通の一般鬼が使った場合だ。
僕の場合はもう一個メリットがある。
僕のギフト『略奪』がこの短刀だと条件緩和されるのだ!
『略奪』は食べた相手の能力を一つだけ奪える能力だ。だけど条件がきつい。完食しないとダメなのだ……。
博士と倒したブラックミノタウロスが使っていた黒炎の吐息はめちゃくちゃ欲しかった。だけど諦めたんだ…。だって完食できないもん……5mぐらいあるんだぜ?
僕は単なる鬼だ。フードファイターじゃない。
だけどこの短刀で1度でも切り裂いた者を殺すと『略奪』が適用されることに気が付いた。
いやー嬉しかったね。
僕が初めて手掛けた風俗『ロリロリ天国~パパと呼ばれて~』がネット評価で★4もらった時ぐらい嬉しかったね。
まあそれはさておき……
ぼくは惑いの森で魔物を狩りまくった。やっちゃえバーサーカーって感じだ。
テンション上がり過ぎて魔物の死体に「俺の名を言ってみろ」とか言っちゃたしね……。
こいつのおかげで惑いの森の魔物で手に入れたかったスキルがついに手に入ったんだ。
それは『操り人形』ってスキル。
リモートモンキーってサル型の魔物がいる。
彼らは極端な怖がり屋さんで常に他の魔物を操って自分は木の陰に隠れるんだ。
ただしでかい。4mぐらいある…
はっきり言って木に隠れきれてない……。
完食は無理だから欲しいスキルだったんだけど断念してたんだがついに手に入った。
このスキルでどんないたずらしよう。
そうだ!最近成人鬼よりも強いとか噂になってるゴリラみたいな少年鬼とピンク髪の女の子が今年の惑いの森の狩猟祭に参加するってクレイマン博士が言ってたな……
学び舎へも後、数年したら入学しないとだし、そろそろ強い手ゴマが欲しいと思ってたところだ…。
今度の狩猟祭楽しくなりそうだ……。