GL日本統括委員長は敵か?
ガラと犬飼とマユズミは指示を待っている。しかし、虫の増殖が止まった今、深追いをしたヒューイとロックに任せるしかない。
『カニパン、ヒューイとロックの状況は分かる?』
「私のレーダーの圏外だから分からない。ダイになってないのは確かだよ」
『日付が変わる24時まで約3時間か。なんとかなりそうだな』
「虫は残り950匹……」
「スカイさん、虫は本当に人口縮小計画なんですか? ウォーパークⅩの質疑応答の時に聞いてました」と犬飼が言う。
『本当だ。実害も報告されてる』
「それにしても、なんでGLは虫を開発しておいて私達に戦わせるのかな?」
『まだ実験段階なのかもな。GLが開発したプログラムと人間、どっちが強いか――』
パッと画面が切り替わる。俺は20畳ほどの会議室に移動させられたようだ。バグかな? 1人の中年男性アバターが机の向こうに居る。
「飯田スカイさん、どうやら、あなたは根っからの犯罪者のようだね」
『誰だ!? 何を言ってる?』
「GL日本統括委員長の鬼頭です。どうやって寿命100年も手に入れました? 犯罪でしょう」
『今更!? ギャンブルで増やしたんだよ。山羊箱とかで』
「本当は元航空幕僚長の飯田カケ造さんを脅して盗ったモノでしょ?」
『違う! じいちゃんがくれるって言われたんだ!』
「でも…………違法賭博ですよね?」
『また言わせてもらうが、今更?』
「カケ造さんは認知症を発症してますよ。親族だからって、弱い老人を狙うなんてけしからんな」
『だから! 譲渡してもらった寿命なんだよ。贈与税は払ってないけど、ちゃんとギャンブルで手に入れたモノだから』
なんだ、この鬼頭ってコイツ……話が噛み合わない。
「寿命剥奪は覚悟してくださいよ」
『なんの権限があって?』
「私はGL日本統括委員長と言ったでしょう」
『虫が暴走してる。俺が止めないといけない』
「暴走? 何を訳の解らない事を」
コイツは状況を把握できてないのか? それとも計算通りか?
『虫は人口縮小計画だろ?』
「……今、あなたのアパートに警察が到着しましたから。おとなしく捕まれ!」
『警察は俺の味方だよ? まあ、いいさ』ジャックとゴンゾウのオッサンが頼りだ。
俺はログアウトする。頭がガンガン痛い。
ピンポーン、ピンポーン――。うるさい……!
『警察だ! 飯田スカイ、居るな!? おとなしく投降しなさい!』




