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マスター


 俺とカニパンは採掘場でオズが撒いた弾薬を回収していく。陽動の本体の虫は去っていた。

「スカイ、いい? 私は……最初から知ってた。虫が人口縮小計画だという事を」

『なぜ、隠していた? なぜ、協力をする?』

「サッカー部の森にスパムメールを送り付けていたのは虫のテストだったの。それとスカイがジュニアオリンピックでトラブルが起きたのも、もしかしたら虫のテストだったかもしれない」

『それで俺はサイバーエメリッヒにスカウトされた』

「本当の事を言うと、多田は私の差し金。でもスカイの実力は本物、虫を止める為に欲しかったタレント。私なりに虫を止める方法を思案してたけど、直接対決まで来てしまった」

『安心しろ、俺が……俺達が止めてやる!』

「ありがとう……」

『まあ、ちゃちゃっとプレーするだけだ』

「はい! スカイ君、そうと決まればアームテンタクラーの使い方をマスターしてね」カニパンは黙って聞いていた。

「スカイ、アームテンタクラーは刀にして虫を倒すことも出来るわ、盾は貫けないけど」

『弾の節約になるか。空も飛びたいな』

 俺はアームテンタクラーの使い方を一から学び直す。詳しくはチュートリアルのヘルプに書かれていた。シールドだけは難なく使えたから他のも勉強したら簡単に扱えるようになった。6本のアームの先にライフルを取り付け50メートルくらい離れた的を同時に狙撃する。武器を外してアームの先をブースターに変え空を飛ぶ、最高時速は230キロメートルだ。

「やっぱり、スカイはタレントね」

『虫が居ない間に大幅な戦力アップだな、アハハ』

「私は一旦落ちるわ。上司に見付からないように他にウォーパークⅩに入れるユーザーがいないか探してくる」

『できるだけ強い奴を頼むよ』

「分かった。じゃあね」オズは落ちた。

『憑き物も落ちてるか』

「スカイ君、レーダーに反応がある。虫じゃない……。味方だ、チャットにようやく応えてくれたみたい」

 ガラガラ。ドアを開ける音した。

『俺のレーダーの性能は良くないな』

「それはアバターの仕様だから仕方ないよ。3人来る」

「あの〜、カニパンさんのチャットを聞いて来たんですが」

 忍者アバターのガラ、迷彩戦闘服アバターの犬飼と(マユズミ)。皆トップランカーだ。

『今は合わせて5人しか居ないけど、ここを拠点に虫に対抗する』

「大丈夫ですか? 死体が2つ転がってますが」

『大丈夫、大丈夫、アハハ』

「よく見たらウォーパーク2の最強ユーザー、スカイさんじゃないですか!」

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