陽動
俺達は北に3キロメートルほど移動して陸に上がった客船の20メートル手前で止まり偵察をする。しかし、ヒューイとロックは先に攻撃を始めてしまった。
動けるユーザーは15人、その内の6人が作戦を実行する。またカニパンは他のユーザーにチャットをするが、ダイを恐れてなかなか動けないようだ。
俺はターボガンで虫を片っ端からキルしていく。弾を節約する為にセミオートで撃つ。新たな虫は盾で守りを固めて突進してくるが、ターボガンの弾丸は盾をあっさり貫通する。ウジャウジャと船底の穴から虫が出てきては俺にキルされる。しかし、アームテンタクラーに装備したターボガンは作動しない、まだまだ使いこなせてないな。
カニパンはスピード重視のアバターだ。虫の銃撃を避けながらターボガンでキルする。
ヒューイとロックも上手くやってるようだ。
俺達4人で虫の拠点を攻撃して200匹くらいをキルした。残り1000匹。
すると虫達は一斉に北に逃げ出した。
「追うぞ!」
『待て! 深追いは危険だ。採掘場まで戻ろう』俺はロックを制止する。
「何でお前が指示を出すんだよ!? ヒューイ、行くぞ」
「悪いな、スカイ。俺達もGLに不信感を持ってる」
止めても無駄か……。
『1つ教えてくれ』
「なんだ?」
『ヒューイとロックが日本に来たのと虫の始動……タイミングが良すぎないか?』
「関係ないよ。じゃあな」
ヒューイとロックは追撃に行ってしまった。
「スカイ君、私達は採掘場に戻ろう」
『ああ』
俺達2人は採掘場まで後退する途中でチャットが来た。「スカイ、ごめん…………」
『オズか、どうした?』
「ダイになったわ。衛生兵は居ないから復活出来ない。とりあえず、弾薬を撒いておいたから」
『俺達は虫の陽動に引っ掛かった!?』
「そうね。私達の予想を遥かに超えた戦術。2対30じゃ分が悪かった」
『30匹も隠れてやがったか。憑き物は?』
「ダイになったわ」
『GL社員でオズの他に強い奴は居ないのか?』
「私と同等それ以上のプレーヤーは居ないわ。それに私は独断で動いた、GLは本気で人口縮小をするつもり…………ごめん」
『2度も謝るな。オズは悪くない』
「そうじゃないの…………スカイには全部言うね。本当は虫のプログラムを開発したのは私の親なの」
『何!?』




