ウォーパークⅩと“虫”の関係
次の日の朝、俺はGLでサイバーエメリッヒの会議に出る為に早起きする。
9時半からって言ってたな。今は9時25分だ、そろそろログインしよう。
『スカイ様、おはようございます』
『ゆうこはじいちゃんのお見舞いに行って、俺はこれから会議があるから』
『分かりました。行ってきます』
俺はゆうこを見送ってからGLにログインする。会議が行われる場所を聞いてなかったな、多田さんにメールで教えてもらおう。
俺はウォーパークのフィールドに行くと、ウォーパークは閉鎖されており、代わりにサイバーエメリッヒ社、会議室と書いてあった。ここで間違いないだろう。
「スカイ君、おはよう」ボイスチャットが来た。一番人気からだ。
『カニパン、おはよー。会議に出るの?』
「そうだよ、スカイ君もだよね」
『ああ、行こうか』
俺は会議室にインする。だだっ広いフロアに1000人くらい居る。皆、政治家やGLの重役、トップランカー達だ。
「それでは時間になりましたので、新作のウォーパークⅩについてご説明します」
――ウォーパークⅩは言うなれば、もう1つの世界。自己のバイタルを登録することでログインできる。課金、つまり寿命を払うと能力を上げることも出来る。金持ちから搾取するつもりだろう。戦争のテーブルから仮想の街で犯罪ゲーム、風俗やホストクラブのテーブルまである。戦争のテーブルは実際にある島や市街地などが再現されるようだ。ウォーパークはただのシューティングゲームから多様な現実逃避の場となる。勿論、GLが親分だから寿命を賭ける事もできる。俺はバイタリティーがあるから課金は要らないだろう。明日からウォーパークⅩが配信開始だ。あまり、リアリティーを追求すると現実と仮想世界の区別がつかなくなるかもしれない。互いに密にリンクしてる。フレキシブルになる分、脳への負担も増える。今までは細かい動作はオートだったが、これからは頭の先から爪先まで神経を張り巡らさないといけない。ウォーパークⅩはGLの縮図のような感じになる。
――「続いて“虫”について説明します」……おいおい、虫だと!? 嘘であってくれ。やっぱり虫はGLが関わっている?
「虫とはGLで儲けすぎたユーザーから有能な若者に寿命を再分配するシステムです」




