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銀行強盗、一件落着


『合田ツヨシはイーブンパディーという会社と宗教の重役だよ』

『会社は分かるが、宗教って。アハハ』

『私の勘だが、まるで銀行強盗が起きる事を判ってて送り込まれた感じだな』

『ツヨシは命を狙われてる?』

『かもしれない。虫は後回しだ。今は銀行強盗事件の真相に迫らないと』

――30分ほどして犯人グループ5人の被疑者が中部警察署の取調室に連行されてきたようだ。俺は特別に取調室の別室でゴンゾウと一緒に聴取を見る。被疑者は殺人未遂だ。事実上の死刑は免れない。

 ジャックが取調室で主犯格の男を聴取する。名前や年齢、住所、武器の入手経路を聞き出す。

『なあ、ゴンゾウのオッサン。現場に他にも俺の同級生は居なかった?』

『被害者に18歳の男が居たが、……名前は殿岡ヨウヘイ。知ってるか?』ゴンゾウはタブレットを操作しながら言った。

『よく知ってる。クラスメートだった奴だ。ツヨシの腰巾着だから、まさかとは思ったが……』

『イーブンパディーに家宅捜索が入るだろう。合田ツヨシを銀行に行くように促した奴は犯人グループの仲間かもしれん』

『ツヨシとヨウヘイの寿命はどれくらい?』

『合田ツヨシが55年、殿岡ヨウヘイが28年だよ』

『儲けてやがるな』

『スカイのがよっぽど儲けてると思うけどな、ハハハ』

『ジャックはロータス・エキシージを所有してるんだよ? 俺より世渡りが上手い。オッサンは何に乗ってる?』

『俺か? 俺はミニクーパーだよ。昔は復刻版スープラに乗ってた事もあるけどね』

『オッサンもスポーツカー好きか』

 数分後、ジャックが取調室から別室に来た。

『白木さん、どう思います? 犯人は武器の入手経路以外は白状しました』

『まさか、圏外から武器を持ってきた?』

『その可能性はあります』

『……じゃあ俺はそろそろ帰るね』

『そうだな、スカイはもういいだろう。褒賞金として“交渉権”の許可を出してもらおうか』

『交渉権?』俺はさっぱり解らない。

『トラブルが起きた時に使えるんだ。詳しいシステムを教えるよ』

『直接寿命をくれるよりはいいか』

――俺は交渉権のシステムを教わってから帰る。

 アパートに着くと、俺はウェアラブル端末でカケ造じいちゃんにメールを送る。【スカイだよ。じいちゃん、無事か? 土砂崩れがあったみたいだけど】

 すぐに返信が来た。【ワシは大丈夫だ。寿命が3年縮まったわい】

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