ストーカー
俺はウインドウを閉めてGTRを発進させる。交通課の警察官って何で態度がでかいんだろ? やな気分だ。
俺はアパートに着き、GTRをゆっくりじっくりバックで駐車場に停める。無事に帰ってきた。
俺は自分の部屋に入ると、ゆうこは先に帰ってきたようだ。
『スカイ様、お帰りなさいませ』
『新しいバッテリーの具合はどうだ?』
『新品ですのでスゴい調子が良いです。全身にパワーがみなぎります』
『ゆうこはキュアー専用だろ? アハハ』
『お母様には会われましたか?』
『いや、家に居なかったよ。もう一度電話してみよう』俺はウェアラブル端末で通話を再び試みる。
「ピー…………ピー…………現在この端末の所有者は存在しません」ブチッ。
『…………どういう事だ!?』
『スカイ様、大変です。お母様は圏外に行った可能性があります』
『何で……? どうして……? カミユも圏外に逃げた。圏外に何があるっていうんだ。ゆうこ! 衛星画像で近くの圏外をパソコンに映してくれ』
『……パスコードが必須です』
『パスコード!? 政府の閲覧制限か。母さん、無事だといいけど…………そうだ! じいちゃんに相談しよう』
『カケ造様は京都に出向しています』
『いつ帰ってくる? スケジュールは?』
『今日の夕方のリニア便で帰られます』
『くっ! それならジャックに……』
ピピピ。俺のウェアラブル端末に通話が来る。誰だ、こんな時に!
『もしもし、どちら様?』俺は半分キレ気味に電話に出る。
「スカイ、久しぶり…………」
『メルか? 今は忙しいから手短に』
「古い車を買ったのね」
『それがどうした?』何で知ってるんだ!?
「学校を退学になるくらいだもんね、私の寿命を分けてあげようか?」
『要らない。そういや卒業式は終わったのか? 寿命の話を出来るってことは』
「私は25年あるの。スカイは数年でしょ? 無駄遣いしたら、すぐに死んじゃうよ」
『大丈夫だよ。それより俺の母さんの行方知らない?』
「行方って……今朝会ったよ。知らない男の人と一緒に出掛けたよ」
『メル…………お前はストーカーか?』メルが知らない男……誰だろう?
「私がストーカー!? バカ言わないでよ! ストーカーは別に居る」
『今、俺のアパートの前に居るだろ?』
「そっ、そうだけど、スカイが心配で……」
『晴れてプロゲーマーになったんだ。資産の事なら心配ご無用。帰ってくれ』
「嘘ばっかり! 簡単にプロになれるわけないでしょ!」コイツ……“ホンモノ”だ。




