スカウト
『やっちまった〜!』
「スカイ先輩らしくないですね。戦いはいつも完璧って感じだったのに」
『自分から降りると負け扱いだしな〜。仕方ない、ローリミットで初心を取り戻すか』スクラッチが当たってビクビクしてた事は秘密。
「良かった、同じチームですね。頑張りましょう!」
『そういや、他のメンツは?』
「デイビットならハイリミットのテーブルに行きましたよっ……」
「3、2、1、スタート!」
始まったか。初めてウォーパークをやった時は1時間で1300キルだったかな? ウォーパーク2になってレギュレーションは変わったが、ローリミットで何キルいくか楽しみだ。80人対80人か。
ステージは因縁の近未来街。エキストラキャラに当てないように気を付けなきゃな。森と喋ってるうちに武器は自動選択されたか。アサルトライフル2丁にスナイパーライフル1丁。それと手榴弾……これはこのステージでは嫌がらせみたいなものだ。
俺はスナイパーライフルで突撃してくる敵ユーザーをキルする。相手は子供やアマチュアだ。俺の敵ではない。
スナイパーライフルが弾切れになった。回復回復、あれ? 武器庫が閉鎖されてる。弾薬調達が出来ない!? ルールを確認しておけば良かった。左数メートル離れた所で敵ユーザーが死ぬ。弾薬を回収しよう。……チッ! アサルトライフルの弾しか持ってない。俺はアサルトライフルをセミオートにして突撃する。
――プレーが終了して俺の結果は5000キル0ダイ。まあまあだな。
「スカイ先輩、お疲れ様でした」
『森もお疲れ。600キル50ダイか、次はハイリミットでそれくらいの戦績を叩き出せ』
「無理ですよ〜」
ボイスチャットに割り込みが来た。「森、またローリミットに行ってたの?」
『デイビット・來夢か、森のが年上なんだから先輩と呼べ』デイビットは俺以上に口が悪い。
「伝説の男じゃないか。また鍛えてくれよ。ウォーパーク2のハイリミットで勝率9割超えたよ」
『やるじゃん』
またボイスチャットに割り込みが来た。「さっきの戦闘を間近で見ていました。飯田スカイさん、強いですね。プロゲーマーですよね?」
『藪から棒になんだよ? どちら様?』
「申し遅れました。わたくしはウォーパーク実行委員会、サイバーエメリッヒ社の多田と申します」
『はあ。それで?』
「良かったら、我が社にスポンサーをやらせてもらえませんか?」




