俺にも迷惑メールが来た
ゆうこは女形だが、男気がある。カケ造じいちゃんの影響かな?
ピピピ。俺のウェアラブル端末が鳴る。【死ね、飯田スカイ、チート野郎】とメールが来た。俺にも迷惑メールかよ。泣けるぜ。
しかし、相手は頭が弱いのか? 俺がチートした事を知っている人は限定的。
『ゆうこ、出番だ。この迷惑メールをトラッキングしてくれ』俺はゆうこにウェアラブル端末を見せる。
『了解しました』ゆうこはウェアラブル端末に指先を接続して“本体”は落ちる。
数秒でゆうこは立ち上がり、なにやら言いづらそうにしてる。
『なんだ? 言ってみろ』
『それは…………』
『なんだよ? 良いから言ってみろ』
『カミユという方に心当たりは…………ありますよね』
『ちょっと待て! カミユってあのカミユ先輩か!?』
『はい…………』
俺は愕然とした。カミユ先輩、何で……。いや、何かの間違いだ。カミユ先輩がそんな事するわけない!
『ゆうこ! やり直せ! 成り済ましかもしれん』
『すでに数千万回は確認しました』
『くっ!』AIは抜かりない。しかし、カミユ先輩の動機は?
ピピピ。今度は通話か。警察からだ。
「もしもし、飯田スカイさんですか? 警察ですが」
『そうだけど、何か進展はあった?』森が通報したかな。
「進展? 何の事ですか?」
『森っていう下級生が迷惑メールに困っててね。カミユって奴が犯人かもしれない』
「カミユの行方を知ってるんですね?」
『行方って、自宅じゃないの? 今日はこの街に居たよ』カミユ先輩は何をやらかした!?
「カミユという男は合田ツヨシを誘拐して行方をくらませた。君の同級生だよね? カミユを匿ってないよね?」
『なんなら、うちを家宅捜索してもいいよ』
「では念のために署の者を行かせますね」ピ。
俺は考える。ヒョロヒョロのカミユ先輩がツヨシを誘拐出来るか? 動機はある。車に閉じ込めたか? ツヨシは単細胞だ、唆されてホイホイ着いていったとか?
『スカイー! お客さんよー!』母さん、デカイ声出すなよ、ビックリするじゃねえか。警察がもう来たかな?




