壊すのは一瞬、直すのは一生
俺は勇気を出してヨウヘイに話し掛ける『殺人未遂の刑も随分と軽くなったもんだな』
『うちのばあさんが61年の保釈寿命を肩代わりしてくれて自由の身だよ』ヨウヘイは悪びれてない。今すぐコイツの顔面を熱々の鉄板にブチ込んでやりたいが、我慢だ……!
俺は会話にあまり入らず、肉や野菜を黙々と食べる。仕掛けて来ない!? 俺は疑心暗鬼になってるだけなのかな?
するとカミユ先輩が『ほら、これが18歳の印』と左の手のひらを見せてきた。カウントダウンは始まっている。
『5年10ヶ月7日と約3時間。これが0になると…………』
『タイムアウト、つまり、死だよ。スカイ君は多くて4年くらいだろうね』
『あのチートはそれだけヤバかったのか』
『部長はそれよりも少ないよ。あの太った下級生のせいで』カミユ先輩はツヨシを指差す。
『あの野郎、のうのうと…………でもオズ部長の親はGLの幹部じゃない? 大丈夫そうだけど』
『その話は噂程度だよ。お金持ちなのは確かだけどね』
『金持ち同士で仲悪いのかな。金持ち喧嘩せずはどこに行った?』
『全くだね』
――取り敢えず、バーベキュー会は無事に終わった。俺はゆうこを起こして帰る。しかし、メルが着いてきた。
『メル、なんか用?』
『幼馴染みなんだからさ。仲良くやろうよ』
『…………メルは俺達を売った。ツヨシは俺がチートしてる事をわざとバラした。ヨウヘイはオズ部長を殺そうとした。……まともなのはミノルくらいだな』
『それでもさっ……』
『関わりたくないんだよ! お前らとは! 壊すのは一瞬、直すのは一生だ』俺は苛立つ。
『謝っても許してくれないのね』
『ああ、そうだよ』
『ううっ…………ううっ…………』めんどくせえ、メルが泣き出した。
『泣いて謝るくらいなら、最初からするな! 行くぞ、ゆうこ』




