パシリを志願
――俺は1日の授業を終え、サッカー部の部室に行く。
『お疲れ〜』皆、揃っている。
『やあ、スカイ君』佐久間先輩は饅頭を食べながらセンターモニターを観てる。オズ部長とカミユ先輩は先にログインしてるようだ。
『2人は戦ってるの?』
『そうだよ、ハイリミットのテーブルで。スカイ君もモニターを見て。2人対10人のハンデ戦だ。2人は少数のチームだよ』
ウォーパークはヘッドショットをしないと、敵を一撃即死させられないが、麻酔銃で胴体を狙い撃てば敵は数分間、無防備で戦闘不能だ。
カミユ先輩が敵をスタンさせてオズ部長が止めを刺していく。
『オズ部長とカミユ先輩は凄いな〜。格が違う』
『チッチッチ。一番将来性があるのはスカイ君だよ。GL依存症をこれ以上、進行させないならね』
10分くらいしてオズ部長とカミユ先輩はログアウトした。たった2人で700キル、凄い。
『カミユ君、ちょっと休憩ね』
『分かりました』
『2人とも、お饅頭食べます? 糖分は脳のガソリンですよ』佐久間先輩は饅頭の入ったビニール袋を差し出す。スーパーマーケットで買った物だろう。
『要らないわ』
『僕も』
佐久間先輩は俺の方を見た。『俺も要らないよ』
『皆、連れないね〜。特にカミユ先輩は食べないと。ガリガリだと長生き出来ませんよ』
『それより、喉が渇いたよ』
『じゃあ、俺が何か買ってこようか?』たまには後輩らしい事を言ってみる。学校には自販機が数台ある。
『私がお金を出すからスカイが買ってきて』オズ部長はバッグをから財布を取り出し、俺は千円札を渡される。
『僕はコーラね』佐久間先輩らしいな、アハハ。
『僕はお茶なら何でもいいよ』カミユ先輩は渋いな。いぶし銀な人だ。
『私はコンポタ』
『コンポタ〜!? アハハ』俺は思わず笑ってしまった。
『何よ〜? またビンタするわよ?』
『すまんすまん、じゃあ、行ってくるから』冗談が言い合えるくらい俺達は仲良くなったな。
俺は昇降口の近くにある自販機に行く。千円札を自販機に投入してコンポタとコーラを買う。1個200円だ。カミユ先輩はお茶なら何でもいいって言ってたから緑茶を買う。そして、俺は……ミックスジュースでいいか。
買った飲み物をカバンに入れ、お釣りを取る。
ピコン。なんだろう? ウェアラブル端末にメールが届いた。開くと【ゆうこです。犬はお好きですか?】と書いてあった。
犬!? 捨て犬でも拾ったかな?
【犬は好きだよ。世話は俺がやる】
【ありがとうございます。汎用犬型回復ロボットとして頑張ります】ゆうこの奴、何言ってんだ? それより、今はパシリをしなくては。




