ハードロックをBGMに
『佐久間先輩は部隊長になったのか? スゲーな』
「私やスカイ、天才に囲まれて成長したから、それなりの力を持ってるわ。……あとカミユ君もね」
『カミユならテロリストになってたよ』
「冗談は顔だけにして。脱獄したのは聞いたけど、ヒョロヒョロのカミユ君にテロリストなんて無理でしょ」
『たくましくなってたよ』
「嘘でしょ? テロリストはどうやって寿命を得てるの?」
『さあ、そこまでは知らない。ただ、空中都市ソラリスでは寿命に価値がないらしい』
「何よ、その空中都市って」
『オズでも知らないか。俺は実際にこの眼で見てる。エレベーターだけだけど』
「さっぱり解らないわ。佐久間部隊に司令を出しといたから、スカイは休みなさい」
『流石はオズ。マルチタスクか』レーダーを確認しながら会話をして司令を出せるとは。
「あとは任せなさい。外国のトップランカーも猛者ばかりよ」
『あっ、ヒューイとロックは?』
「集落の最前線に居るわ。2人とも10ダイしてるけど佐久間部隊で安泰よ」
『じゃあまた明日な』
俺はログアウトする前にGLのネットショッピングで食料を適当に注文して、寝る準備を始める。
すると、ピンポーンとインターホンが鳴る。誰だ!? もう22時だぞ。
防犯モニターを見ると、男が1人居た。ギターを持ってる、流しか!?
『どちら様?』
「あっ、夜分遅くにすみません。隣に越してきた、薬師寺と言います。粗品ですが、どうぞ」
『ちょっと待ってて。出るから』
俺は玄関に行き、鍵を解除してドアを開ける。
『すみませ〜ん、夜分遅くに。これ、お蕎麦です』薬師寺という男からビニール袋を渡される。乾麺が入ってるんだろう。
『おっ、助かるよ。ギターなんて持っちゃって、流しかと思ったよ』
『僕はバンド活動をやってるんです』
『ほう、今時珍しいな』
『騒音が出るかもしれないんで、ご迷惑をおかけします』
『ハードロックだ』
『えっ?』
『ハードロックをBGMに眠りに着きたい』
『アハハ、変わってますね』
『飯田スカイだ、よろしく』
『ウォーパークⅩのスカイ軍リーダーと同じ名前ですね』
『アハハ、そうだな』詳しく話す必要はないだろう。
『それでは、おやすみなさい』
『おやすみ』
俺はドアを閉めて、寝室へ行き、ベッドにダイブする。




