狂気のセレブ
生活安全課にある警察専用GL筐体でミノルから倍春菊関へ110年の寿命が移動した。ミノルもクズだった。これで幼馴染みは全滅、トホホ。
『スカイ! いつか後悔させてやるからな!』と、ミノルは捨て台詞を吐いて帰っていった。俺と倍春菊関は警察署のロビーに残る。人気力士と話せるなんて、こんなチャンスは滅多にない!
『スカイさん、おいどんを救ってくれて本当に感謝してるでごわす。ごっつぁんです』
『ところで何で南部に居るの? 中部地方の春巡業って松本市じゃない?』
『実はおいどんのフィアンセが、ここの警察署で働いてるんでごわすよ』
『へ〜、所帯を持つのか。めでたいね』
『おいどんはどうしていいか解らないでごわす。虫は人類を抹殺するって聞いたでごわす。本当でごわすか?』
『倍春菊関、虫は人口縮小計画だ、滅亡はしない。俺が止める』
『スカイさんは何匹キルしたでごわすか?』
俺は左手を見ると、寿命107年あった。
『1500匹はキルしてるよ』
『凄いでごわすな。おいどんは50匹くらいでごわすよ、ハッハッハ』
『倍春菊関も凄いよ。巡業中でしょ? そういや、付け人は?』
『付け人なら外で待ってるでごわすよ。もしよかったら、通信アドレスを交換するでごわす』
ウッヒョー! 人気力士から言われるとは!
『もちろんだよ』
お互いのウェアラブル端末カチッと当てる。【相手のアドレスをアドレス帳に入れますか?】と出たので【イエス】と操作する。倍春菊関も同じことをやってる。
『それでは、おいどんはこれで。ウォーパークⅩの虫の事で巡業に集中出来ないでごわすよ、ハッハッハ』
『俺はだいたい、採掘場に居るからね』
『分かったでごわす。本当にありがとうでごわす。ごっつぁんです』
倍春菊関は行ってしまった。もうちょい話したかったな。びんつけ油が良い匂いだった。俺も帰るか。
俺はGTRを運転して、アパートに着いたのは19時頃だった。帰りは無事だった。部屋に入り、何気なく左手を見る。…………えっ!? 残り寿命107年だったよな? おかしい、【102年】しかない。5年分も遣ってない……虫か!? また倒して稼いでやる!
俺はゆうこの残骸を跨ぎ、GLにログインする。
採掘場からスタートだ。
「反乱だー! 対応しろー!」
『なんだ、なんだ?』
「スカイ様、大変です! プレーヤーの“ミノル”って奴がフレンドリーファイアをしてきます」




