力士vsミノル
俺はログアウトして、ジャックに『ゴンゾウのオッサンは使えるぞ。流石は射撃の名手だ』
『そうだろ〜。白木さんは拳銃から狙撃銃までオールマイティーに高い能力を持った人なのさ』
『じゃあ、そろそろ俺は帰るから』
『スカイ軍のリーダーから直々に指導してくれたんだ。ありがとう』
『ジャックは衛生兵でオッサンを守ってくれ。虫にターボライフルが渡ったら、逆に狙撃されてしまう』
『分かった』
俺は備品室を後にして駐車場に停めてあるGTRのところに向かう。途中、警察署内の受付付近で言い争いをしている男女が居た。
『この男は痴漢よ!』
『だから、誤解でごわす』
俺はよく見ると、ミノルと浴衣を着た巨漢……お相撲さん!?
『ミノル、久しぶり』
『えっ!? スカイ君? 久しぶりだね〜』
『痴漢されたのか?』
『お尻を触られた』
『だから、違うでごわす。早く巡業に戻らないといけないでごわす』この力士はまさか? ……。
『もしかして、倍春菊関!? 俺、ファンなんだよ』
『そうでごわすか、助けてほしいでごわす』
『ミノル、本当に倍春菊関に触られたのか? 証拠は自分の証言だけじゃないよな? 倍春菊関は真っ向勝負のガチンコ相撲で有名だ』
『うっ……それは…………』ミノルは言葉に詰まってるようだ。俺の勘では冤罪だ、倍春菊関を助けなきゃ。
『倍春菊関、俺がもってる交渉権を譲渡する。使い方は解る?』
『知ってるでごわす! 譲渡なんて本当にいいんでごわすか?』
『倍春菊関は人格者だ。痴漢なんてするはずがない。近山ミノル、観念しろ』
『私は近山大農園の一人娘よ!? 食料不足に悩まない中部は私のお陰なんだからね!』
『そんな風に思ってたんだな、ガッカリだ』
『ではお言葉に甘えて交渉権を遣わせてもらうでごわす、ごっつぁんです。1回交渉するのに寿命10年でごわす! 交渉の妥結は寿命100年で許してやってもいいでごわすよ』
『このデブ、許さねえぞ!?』ミノルの本音は恐ろしいな、アハハ。
『1回目の交渉は決裂でいいでごわすか?』
『分かったよ! 110年払ってやるから、今後、近山大農園の食料を食うなよ?』ミノルは黒だ。
『こっちからノーセンキューでごわす』
『良かったな、倍春菊関』
『そういえば、まだお名前を聞いてなかったでごわすな』
『飯田スカイだ。ウォーパークⅩ、スカイ軍のリーダーをしてる』
『おいどんもウォーパークⅩをやってるでごわすよ』
『その話はまた今度にしよう。……受付のAIロボット、今のやり取りを記録してたよな?』
『いや、あの、近山ミノル様には……』
『おい、受付! 記録を破棄しなさい!』ミノルの本性を見たくなかった、怖い。
『しかし、交渉権は署長命令と同位。逆らえません』




