危険運転致傷
俺はGTRに乗り、警察署に向かう。ちょっと近道をするか。細い道だけど、まだ明るいし大丈夫だろう。
細い旧道に入り、対向車が来て、先に通す為に停まると後ろを走ってきた軽自動車がギリギリで停まる。へたくそか! ルームミラーを見ていてヒヤヒヤした。
それから旧道を抜けるまで車間距離をピッタリ詰めて走ってくる。ハハ〜ン、さては、GTRが簡単に手に入らない高級車だからって、軽自動車のドライバーはジェラシーを感じてるな?
後ろの軽自動車は二車線の国道に出た所で追い越し車線にウインカーを出して車線変更する。俺もすかさずウインカーを出し、車線変更をする。お返しだ。
後ろの軽自動車は焦ったのか、左車線に慌てて戻る。その時、ガッシャーン! 家電量販店の駐車場から出てきた車とぶつかった。クラッシュだ。
俺はGTRを左車線に停め、降りて様子を見る。事故を起こすなんてバカだな。軽自動車のドライバーは俺を見付けて降りてきた。
『駐車場から出てきた車が悪いよな? 証人になってくれ』雑魚キャラ感満載の男だ。
『寿命5年か現金2千万円な』俺は吹っ掛ける。
『はぁ!?』
『お前、旧道で俺を煽ったから不利な証言してやろうか?』GTRと俺をなめた罰だ。
『待ってくれ! 今、寿命は4年10ヶ月しかない。協力してくれ』
『嫌だね。煽ってきといて、それはないだろ。左手見せろよ』
『待ってくれ!』男は左手を隠す。
俺は無理矢理に男の左腕の関節を極めて手のひらを見るとタンマリ持っていた。
『43年も寿命があるじゃないか。嘘をついたな?』
『会社の寿命なんだよ』
『お前より、ぶつけられた方のドライバーだ』俺は男を放し、事故を起こされた方の車に駆け寄る。
生きてるようだ。老人か。
『痛い……警察を……』
『すぐに呼んでやる。救急車も』
俺はウェアラブル端末を操作しようとした時、『待て! 警察だけは!』
『都合が悪いのか? 危険運転致傷だから10年だな。刑務所での態度が良くても、出てくるのに5年はする』
『急いでいたんだ、会社に呼び出されて。GTRなんて良い車に乗れるセレブなんて許せないし』
『お前みたいな奴の代わりはいくらでも居る。ウォーパークⅩで虫をキルすれば、1匹1日の寿命を得られるぞ』
『そんなの無理だよーー!』男は泣き崩れた。




