しばらく休みなさい
――どこだ、ここは……? 俺はGL筐体に座っていた。自分のアパートだ。激しい頭痛で意識を失っていたか。ウェアラブル端末で時計を確認すると16時だった。それにしても、スーパーモードって何だ!? 脳にかなりの負担をかける。初期のウォーパークを思い出すな。
腹が減った、猪肉ステーキでも食うか。
『ゆうこっ…………』ダメだ、ゆうこは壊してしまった。
俺は冷蔵庫から猪肉を1枚取り出してフライパンで焼く。火が通るまでの間、冷蔵庫の中に脳に良さそうな物があるか漁る。近山農園のキャベツ、レタス、サツマイモ。よし、サツマイモをレンジで温めよう。近山農園のサツマイモは糖度が高いから脳には良いな。
レンジでサツマイモを温めていると肉が焼けた。味付けは塩コショウのみ。
俺は食パンもテーブルに並べ、適当に食べる。ミノルは元気かな?
何気なくウェアラブル端末を見るとメールが数件入っていた。ジャックにゴンゾウにメルにオズに……佐久間先輩!?
オズのメールは【スーパーモードを発動させたの? ターボランチャーが配信開始したから、しばらくは大丈夫よ。少し休みなさい】と書かれていた。
次にジャックと通話を試みる。すぐに出た。「スカイ、無事か?」
『痛い思いして大変だったんだぞ。いざって時にジャックは電話に出てくれないし』
「悪い悪い。謹慎してたんだ。だから、警察専用ウェアラブル端末が使えなかった」
『なんかやらかした?』
「圏外の衛星映像を見てたら、いきなり署長命令で休暇にされた」
『ゴンゾウのオッサンも?』
「ああ。圏外に何があるっていうんだろう」
『空中都市、ソラリスかもな』
「ソラリスだと!?」
『知ってるのか?』
「ソラリス計画は破棄されたと聞いたことがある」
『どうやら、ソラリスは実在する。虫の被害から逃れることができるようだ』
「虫といえば、ウォーパークⅩから始まったようだな」
『そうだ。今さっきスーパーモードってのを発動して気を失ってた』
「私と白木さんもウォーパークⅩで戦ってるよ」
『戦績は?』
「私は5キル0ダイ。白木さんは20キル以上6ダイだよ」ゴンゾウのオッサンは射撃の名手と聞いたが負けすぎだ。
『2人は衛生兵に徹してくれ。それと、デイビットを見捨ててしまった』
「聞いたよ。人類の危機だ、デイビットは自分の力不足を理解する時がいつか来るだろう。白木さんには狙撃手をやらせたいんだが、スナイパーライフルでは虫を一撃で倒せない。何か良い物はないかな? ターボガンってヤツは命中精度が悪い」
『ターボランチャーって武器があるけど。精度は分からんが、威力はかなりのものだ』
「そうか。今から警察署に来てくれないか? 私達を直接指導してくれ」
『分かった、すぐに行くよ。備品室だな?』




