クレイジー
俺はオズからヒューイとロックの死体の正確な位置を教えてもらう。回復アイテムは念のために3つ持たせてくれた。もう鬼頭の横やりはないだろう。
虫にも数パターンあり、レーダーを備えた奴も居るらしい。これには気を付けないとな。
数十人のプレーヤーが「スカイ様、お供します」と声を掛けてくれた。
『みんなは拠点防衛に力を入れて。虫のが圧倒的に数で勝ってる。突撃してくる虫をアンブッシュして、オズを守ってね』
俺はアームテンタクラーの下段2本をブースター代わりにして空を飛ぶ。上段2本にはターボガンを取り付けて。坑道まで一気に行かないとな。
何百何千発と虫達が対空砲火をしてきた。アームテンタクラーの残り2つをシールドにして身を守りながら坑道を目指す。あと少し……。虫の中心拠点は過ぎた。
居た! 俺は上空からヒューイとロックの死体を見付けた。坑道のど真ん中。ここの虫は対空砲火してこない。ロックはヘッドショットされ、ヒューイはパワードスーツの前部がグシャグシャになっていた。俺は坑道の真ん中に着陸する。
「スカイか!? いつの間に戻ってきた?」
『ヒューイ、今すぐに回復してやるからな。ロックはログインしてるか?』
「ビビって逃げた訳じゃないようだな」ロックは相変わらず、憎まれ口だな。
俺は十数匹の虫の銃撃を交わしながら2人に回復アイテムを遣う。パッとアバターが元通りになる。
『よし、拠点まで戻ろう』
「待ってくれ。坑道の隅々まで見てみろ、虫はここでターボガンを開発してる。虫にターボガンが渡れば人間側はさらに劣勢になる」
『ぶっ壊していくか?』
「やっちまおう」
俺達はそれぞれ坑道のトンネルに入り、俺はターボガンの製造ラインを刀やガンで破壊する。虫は抵抗するが俺はシールドで守りを固めながらブースターで高速移動してるからイージーだ。
虫用ターボガンの製造ラインを跡形もなく破壊して俺達は飛んで採掘場を目指す。
『2人とも、お手柄だな』
「ありがとな、スカイ」ロックは珍しく素直なことを言った。
「そろそろリセットしようかと考えていたんだ」
『タイミングが良かったな』
「柊オズから一斉チャットがあって、もしやと思ったけど、助けに来るとはな。クレイジーだ」
「ついでに客船を攻撃しながら戻ろうぜ?」
『懲りてないな、ロック』
「分かったよ! まっすぐ帰ればいいんだろ?」




