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2.5.少女side

 もう駄目だと少女―アニエス・ミラネージは絶望で胸が一杯だった。


(お兄様…)


 アニエスは目を瞑り涙が出そうになるのを必死にこらえ、強張る自分の体を抱き寄せた。

 捕まるのを覚悟したその時、風を切る軽い音がした。そのあとに「ぐぇ」というカエルの潰れたような声がし地面に倒れる音がした。

 何が起こったのかしら。アニエスは自分の目の前で何が起こったのかを確認すべく瞑っていた目を恐る恐る開けた。

 目の前には信じられない光景が写し出されていた。大の大人二人が地面に倒れていた。気絶しているのか男たちは少しも動かなかった。

 先程の女性は何処に。辺りを見渡すと男たちから少し離れた場所で何事もなかったかのように女性の所持品かと思われる物を拾い集めていた。

 女性はこの国では珍しい黒い髪だった。着ている服は全く見たことがなくどことなく異質な雰囲気を醸し出していた。

 普段ならこんな怪しい人と出会ったら真っ先に逃げるだろう。しかし今は緊急事態だ。

 アニエスは震える足を何とか動かし女性の方へと近づいた。

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