第34話 ―― 魔王城の灯火と、仲間たちの決意
本日分ラスト
魔王城の玉座の間は、
月明かりの下で静かに佇んでいた。
ルシフェリアはレオンとリリ、ルナの4人で、
崩れた柱の間を歩きながら、
城の状態を確認していた。
「外壁は半分以上崩れてるけど、結界はまだ生きてるね。
まずは、安全な通路を作って、資材を運び込めるようにしないと」
レオンは壁のひび割れを指でなぞり、
「この壁は、魔力の流れが残ってる。
補強すれば、すぐに使える。
俺が、剣で崩れやすい部分を切り落とす」
リリは優しく、
「私も香りで、みんなの疲れを軽くするよ。
月桂香で、少しは支えられるはず」
ルナは杖を握りしめ、
「私、魔法で瓦礫を浮かせて運べます!
風の壁で、崩落防止もできます!
……フェリちゃん、任せてください!」
ルシフェリアはみんなを見て、
胸が熱くなった。
「ありがとう……みんながいてくれて、
本当に心強いよ。
まずは、玉座の間と、王の寝室の修復から始めよう。
みんなで、少しずつ、この城を、
私たちの城にしていこう」
その時、玉座の間の魔法陣が淡く光った。
セレナが一人で現れた。
セレナは周りを見回し、
「フェリ……魔王城に来るのは久しぶりね。
結界が、私みたいな人間を拒否しないなんて、
意外だわ」
ルシフェリアは微笑み、
「セレナさん……来てくれたんだ。ありがとう」
セレナは軽く肩をすくめ、
「魔物限定の修復メンバー、裏ルートで5人集まったわ。
全員、前魔王軍の生き残りか、
信頼できる魔物よ。
明後日、商会経由で送る。
資材の調達も、もう少しで整うわ。
……ただ、ギルドの目が厳しくなってるから、
表向きは『廃墟の修復事業』ってことにしておくわ」
ルシフェリアは目を輝かせ、
「ありがとう!セレナさん、本当に助かる」
セレナはくすりと笑い、
「フェリ……魔王城の復興、
これから本格的に始まるわね。
みんなで、少しずつ、
この城を、本当の居場所にしていきましょう」
ルシフェリアはみんなの顔を見て、
静かに頷いた。
「うん……これからも、一緒に」
遠くの空に、
魔王城のシルエットが、静かに佇んでいた。
――護衛隊は解散し、
新たな仲間たちが集まり始めた。
底辺魔王の成り上がりは、
仲間たちと共に、魔王城の復興という、
大きな一歩を踏み出そうとしていた。




