第25話 ―― 面接の嵐と、剣の亡霊の影
感想などもよろしくお願いします!ガチでモチベになります!
商会店舗の奥部屋は、朝から応募者で溢れていた。
セレナが依頼書を掲げて笑った。
「高額護衛依頼、噂が広まったわね。
朝イチで15人以上来てるわ。
ミリアスくん、面接よろしく」
ミリアスは地図を片手に、淡々と応募者を呼んだ。
最初の3人は即合格。
ベテランのドワーフ戦士、
双剣使いの人間女性、
魔法使いの獣人。
ギルドの掲示板に貼られた依頼書を見た冒険者たちの声が、
外から聞こえてきた。
「銅貨300枚+ボーナス!?国境付近の護衛って、
盗賊と魔物だらけだろ?でも……『癒しの護衛隊』って何だ?
お守りが効くってマジか?」
「商会が裏で動いてるらしいぞ。
失敗したら報酬ゼロだけど、成功すれば大金だ。俺、行くわ」
「俺もだ。最近、国境で『剣の亡霊』が動いてるって噂だろ?
あいつが近くにいるなら、護衛なんて楽勝じゃね?」
4人目は、全身を黒い鎧で覆った謎の剣士だった。
フードとマスクで顔を隠し、声は低く抑揚がない。
「俺は剣の亡霊と呼ばれてる。
依頼の報酬に興味がある。
国境付近なら、何度も通ってる」
部屋の外から、冒険者たちのざわめきが聞こえた。
「剣の亡霊!?マジで来てるのかよ……
あいつ、帝国の特務だろ?
なんでこんな依頼に?」
「赤い目が光るって噂の奴だぜ。
死んで蘇った剣鬼だってよ。俺、怖くてパスだわ……」
ミリアスは一瞬目を細め、
「実力は?」
剣士は無言で剣を抜いた。
一瞬の動きで、部屋の隅に置かれた木の的を真っ二つに斬り裂いた。
外からどよめきが上がった。
「すげぇ……一瞬で斬ったぞ!」
「やっぱ本物だ……あいつが護衛なら、
盗賊なんか一掃されるんじゃね?」
ミリアスは冷静に、
「合格だ。ただし、顔を見せろ」
剣士はゆっくりフードを外し、
マスクをずらした。赤い目が、部屋の灯りに映えた。
ルシフェリアは息を飲んだ。
(……赤い目……私と同じ……)
ミリアスは静かに、
「エテルナス帝国の『剣の亡霊』か。なぜルミナスに来た?」
剣士は低く、
「帝国の命令だ。国境付近の護衛任務。
お守りが使えるなら、俺も試したい」
セレナが横から、
「合格よ。でも、商会名義の依頼だから、
帝国の任務は表向きは別。
裏で動くなら、フェリに危害を加えないでね」
剣士は再びマスクを戻し、
「約束する。俺の目的は、
剣を振るうことだけだ」
面接が終わった後、
ルシフェリアはセレナに小声で聞いた。
「剣の亡霊……本当に大丈夫ですか?
赤い目……私と同じで……」
セレナは静かに、
「彼は帝国に保護されてる『神の使徒』よ。
でも、噂では、『死んで蘇った剣鬼』って言われてる。
本当の正体は……まだわからないわ。
でも、護衛隊にいれば、動きがわかる。
フェリ、どうする?」
ルシフェリアは深呼吸して、
「合格させてください。
彼が味方になるか、敵になるか……
ここで確かめたい」
セレナはくすりと笑い、
「面白いわね。じゃあ、
護衛隊は最低8人+剣の亡霊でスタートよ。
明日から訓練開始ね」
ルシフェリアはみんなの顔を見て、
静かに決意した。
「うん……みんなで、
慎重に進めよう」
……護衛隊が結成され、新たな影が近づいていた。




