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目覚めたら、魔王に転職!? ~底辺スタートから世界統一はじめました~  作者: ふじなみ


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19/31

第19話 ―― 転送の帰路と、拠点の未来

本日3本目~


魔王城の王の間から光が包み、

ルシフェリア、リリ、セレナの3人は屋敷の地下室に戻ってきた。


ルシフェリアは息を吐き、

「無事に帰れた……

 本当に双方向で繋がってるんだね」


セレナはローブの埃を払いながら、

急に思い出したように言った。

「あら……急用を思い出しました。

 商会に帰りますね。

 また後ほど連絡します」


セレナは軽く会釈して、足早に地下室を後にした。

ルシフェリアとリリは二人きりになると、

地下室の魔法陣を見つめながら現状を整理した。


ルシフェリアは静かに言った。

「リリ……これからは前魔王とは違う道で進むよ。

 力で支配するんじゃなくて、

 平和的に、みんなが笑える世界を作っていく。約束する」


リリはフェリの真剣な目を見て、

少し戦慄しながらも頷いた。

「……はい、フェリちゃん。

 私も、そう信じます。

 でも……さっきのフェリちゃんの顔、少し怖かった……

 魔王としての顔、初めて見た気がする」


ルシフェリアは苦笑いして、

「ごめん……でも、みんなを守るためだよ」


その時、屋敷の入り口から杖の音が響いた。

老魔物ゼノンが、ゆっくりと玄関ホールに立っていた。

「ふん……フェリ。

 屋敷を手に入れたらしいな。

 ここは以前、外務担当のレインという魔物が住んでいた。

 魔王にも気に入られ、この国の王にも顔が利いた男だった。

 今はもういないが……

 この屋敷は代々幹部レベルが使ってきた家だ。

 衰退した今はこの広さもあましてしまいそうだがな。

 今後はここで子供たちの稽古をつけてやる」


ルシフェリアは驚きながらも、深く頭を下げた。

「先生……ありがとうございます。

 これからも、よろしくお願いします」


老魔物は低く笑い、

「ふん……生き延びろよ、フェリ」


老魔物は去っていった。


一方その頃、ギルド本館のマスター室。

部下の一人が息を切らして報告した。

「マスター……町はずれの屋敷から、

 一瞬ですが莫大な魔力が感知されました。

 転送系の魔力反応です」


エルドリックは窓からその方向を見つめ、

静かに言った。

「あそこの家は……レインの前家だったよな」


部下は頷いた。

「はい。レインは前魔王時代、外務を担当していた魔物です。

 なぜ今、あの屋敷から……」


エルドリックは目を細め、

「なぜだ……?

 タイミングが良すぎる。

 フェリ……お前は何をやっている?」


ギルドマスターは古い文献を手に取り、

赤い目の記述をもう一度読み返した。


――屋敷の秘密が明らかになり、

 隠れ店舗の販売も軌道に乗った。

 底辺魔王の成り上がりは、新たな拠点を得て、

 静かに力を蓄え始めていた。


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