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目覚めたら、魔王に転職!? ~底辺スタートから世界統一はじめました~  作者: ふじなみ


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第17話 ―― 譲り受けた館と、新たな拠点

平日は出来るだけ投稿します!


黒薔薇商会の裏口から少し離れた、街外れの静かな一角。


セレナは古びた鉄の鍵を手に、

ルシフェリアに差し出した。


「これが鍵です。正式に譲り受けました。

 表向きは商会の一時使用物件ですが、

 実質、あなたのものです。

 手数料は……今月分でチャラにしましょう」


ルシフェリアは鍵を受け取り、

古い屋敷の重厚な木の扉を見つめた。


屋敷は街外れの廃墟に近いが、壁はしっかりしており、庭も広く、

子供たちが暴発しても周囲に迷惑をかけにくい場所だった。


「本当に……ありがとうございます、セレナさん。

 これで、みんなが安心して暮らせる場所ができました」


セレナはくすりと笑った。

「ふふ……感謝するのはまだ早いですよ。

この屋敷、元は魔王領の貴族が使っていたもの。

 地下に古い魔術陣が残ってるはずです。

 上手く使えば、魔力制御の練習にも使えますよ」


リリがルシフェリアの後ろからそっと囁いた。

「フェリちゃん……本当に大丈夫かな。

 セレナさん、なんか狙ってる気がする……」


ルシフェリアは小さく頷き、

セレナに笑顔を向けた。


「屋敷、しっかり使わせてもらいます。

 子供たちも、ここでゆっくり暮らせるように……」


セレナはローブの袖を払い、

「それでいいんです。

 私は商売人ですから、

 あなたが大きくなればなるほど、

 私も儲けさせてもらいます。

 ……血筋の情報、そろそろ少しずつ教えていただけますか?」


ルシフェリアは一瞬迷ったが、

事前にリリと決めた通りに答えた。


「赤い目と角は……前魔王の遠い親戚の血を引いているそうです。

 魔王の血を薄く引くだけの、普通の魔族です。

 それ以上は……まだ自分でもよくわかっていなくて」


セレナは目を細め、

「ふふ……わかりました。

 少しずつでいいんです。

 これからも、よろしくお願いしますね、フェリ」


セレナが去った後、

ルシフェリアはリリとアリア、

子供たちを連れて屋敷の中に入った。


埃っぽい玄関ホールは広く、

古いシャンデリアが天井から下がり、

壁には薄れたタペストリーが残っていた。


ガルが目を輝かせて言った。

「ここ……広い!

 僕、庭で力の練習できるかも!」


レイラは翼を軽く広げ、

「天井が高い……飛べる!」


ザクは壁を軽く叩き、

「丈夫だ……みんなを守れる」


ミナは掌に小さな炎を灯し、

「暗くない……暖かい」


ルシフェリアはみんなの笑顔を見て、胸が熱くなった。


「ここが……私たちの家だよ。

 みんなで、綺麗にしていこうね」


リリがそっとルシフェリアの袖を引いた。

「フェリちゃん……本当に良かったね。

 これで、みんなが安心して暮らせる」


アリアは蜘蛛の脚を丁寧に折りたたみ、

「フェリさん……私、糸でカーテンやベッドを作ります。

 みんなが快適に……」


ルシフェリアは頷き、

窓から外の街並みを見た。


(……少しずつ、拠点ができた。

 露店も隠れて続けられる。

 でも、ギルドの目がまだ光ってる……

 セレナさんも、どこまで信用していいかわからないけど……

 みんなを守るために、もっと頑張らないと)


その夜、屋敷の地下室で、

ルシフェリアはリリと二人で血筋のことをもう一度確認した。

「リリ……セレナさんに話した『前魔王の遠い親戚』って設定、

 これで大丈夫だと思う?」リリは頷いた。


「うん。転生者のことは絶対に隠そうね。

 私だけが知ってる秘密だよ」


ルシフェリアはリリの手に自分の手を重ね、

「ありがとう。これからも、一緒に」


――屋敷を譲り受け、

 隠れ店舗の販売も軌道に乗り始めた。

 底辺魔王の成り上がりは、

 新たな拠点を得て、次のステージへ進んだ。

 しかし、ギルドの影とセレナの腹黒い視線は、

 まだ静かにルシフェリアを狙っていた。



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