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目覚めたら、魔王に転職!? ~底辺スタートから世界統一はじめました~  作者: ふじなみ


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第15話 ―― 隠れ店舗の開幕と、追う影

お休みの日は1日1本!!


黒薔薇商会の裏口は、街の喧騒から少し離れた路地にあった。


セレナが用意した店舗は、

表向きは「雑貨店の一角」として登録されており、

魔族の出店許可を商会名義でクリアしていた。


ルシフェリアはリリとアリア、

子供たちを連れて店舗に入った。


棚にはアリアの糸で編んだハンカチと、

リリの香りを染み込ませたお守りが並べられ、

小さな看板に「限定癒しのお守り」とだけ書かれていた。


セレナはローブを翻し、満足げに言った。

「これでスタートです。

 口コミで広がってる今が最高のタイミング。

 手数料5割、血筋情報は後でゆっくり聞きますね」


ルシフェリアは頷いた。

「わかりました。

 でも……ギルドの目がまだ光ってる。

 目立たないように、こっそり売る形でお願いします」


セレナはくすりと笑った。

「ご安心を。商会は裏のルートも持っています。

 冒険者たちが『噂の店』として探してる今、

 自然に売れますよ」


開店初日、客はすぐに集まった。

冒険者たちが「これがあの癒しのお守りか!」と噂を頼りに訪れ、

商品を手に取っては「確かに疲れが取れる!」

と口コミを広げていった。


売上は銅貨350枚を超え、セレナは満足げに頷いた。

「予想以上ですね。この調子なら、

 1ヶ月で商会の一角をあなたのものにしてもいいですよ」


ルシフェリアは少し警戒しながら、

「ありがとうございます。

 でも……セレナさん、私たちの目的は商売だけじゃないんです。

 みんなが安心して暮らせる場所を作ること」


セレナは目を細め、

「ふふ……素敵な理想ですね。

 でも、この世界は理想だけじゃ回りません。

 私も参謀役として、もっと現実的に考えましょうか?」


リリがそっとルシフェリアの袖を引いた。

「フェリちゃん……この人、信用しきれないかも」


ルシフェリアは頷いた。

「わかってる。

 でも、今は協力が必要。

 みんなを守るために……」


一方、ギルド本館のマスター室。

エルドリックは窓辺に立ち、街を見下ろしていた。

部下の一人が報告した。


「マスター……フェリの露店は撤去されましたが、

 黒薔薇商会の一時貸し店舗で『限定品』として販売が再開したようです。

 セレナが裏で手を回している模様です」

エルドリックは低く笑った。


「……セレナか。

 あの女、情報を簡単に渡さないことで有名だな。

 フェリと繋がったか」


部下は続けた。

「はい。商会名義で許可を取っています。

 身元調査は商会側でぼかされているため、

 フェリの正体までは辿れません」


エルドリックは目を細めた。

「そうか。なら、商会に圧力をかけるのは逆効果だ。

 セレナは情報を渡さない女……

 フェリを直接監視するしかない」


部下は頷いた。

「すでに尾行を強化しています。

 フェリの動きは……

 露店再開以外に目立ったものはありません」


エルドリックは窓から街を見下ろし、静かに呟いた。

「フェリ……お前は何が目的だ?

 支配か? それとも制圧か?

 いや……調和か?もし調和を望むなら、

 この街は受け入れるかもしれない。

 だが、支配なら……許さん。

 制圧なら……なおさらだ。

 お前の行動を、じっくり見させてもらうよ」


エルドリックは静かに息を吐き、

街の灯りを眺め続けた。


――隠れ店舗の販売が再開した。

 ハンカチの噂はさらに広がり、

 底辺魔王の成り上がりは、

 新たな協力者を得て、次のステージへ進んだ。

 しかし、ギルドマスターの影は、

 静かに、だが確実に近づいていた。


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