File No.6 謎の港
「分かった、消すよ。ったくもう…」
加江田はそう言って、たばこの火を消した。
高木はひやひやしながら、その様子を見ていた。
ー仲良くなれるといいな、あの二人…ー
高木は密かに、そう願った。
次の日の深夜0時、三人は羽田国際空港第三ターミナルの出発ロビーに集合した。
「おお、来たぞ」
加江田はそう言って、やって来た高木に気づいた。
「こんばんは」
宇佐美は高木に挨拶した。
「こんばんは。岩山さんはどこですかね?」
高木は不思議そうに聞いた。
「さあ? 私たちも探しているんですけど…」
「ここだよー」
そこには、叫びながら手を振っている岩山と、渡邉がいた。
「こんばんは」
宇佐美が挨拶した。
「まず、スターダストコーヒーで作戦を確認しよう」
岩山はそう言って、彼らはスターダストコーヒーというカフェに寄った。
「何だよー。酒飲めないのかよー」
加江田はがっかりした様子で言った。
「仕事中だぞ。酒のことは頭から離れろ」
岩山は静かに、加江田を叱った。
「バカみたい」
宇佐美は冷静に、加江田へそう言い放った。
「何だとー!!」
そう言われた加江田は、かんかんに怒った。
「まあまあ。すみませんねえ、うちのカエルが…」
岩山の隣にいた、かつての加江田の上司、渡邉がそう言って、加江田をなだめた。
そして五人はスターダストコーヒーに入り、フラッペなどを注文した。
それから三人は、岩山から作戦の確認を受けた。
「…という作戦だ。くれぐれも油断せず、任務を遂行しろ。だが一番大事なのは、君たちの命だ。命の危険が迫ったら、逃げてもいい。三人とも、よろしく頼む」
岩山は強い口調で言った。
「はい!」
三人は勢いよく返事をした。
やがて、岩山は渡邉とともに空港を後にした。
その後、三人は手続きを済ませて、飛行機に乗った。
機内では、三人が緊張した面持ちで座っていた。
一人を除いて…
「おい!ビール飲んでんじゃねーよ!!」
宇佐美は、出国エリアで買ってきたビールを飲みかけていた加江田を止めた。
「えー、いいじゃーん」
加江田はへらへら笑って言った。
「だめに決まってるだろ、このアホ!」
宇佐美は怒鳴った。
「えー、お願い。ちょっとだけ。ねえ、ちょっとだけ」
加江田は宇佐美にねだった。
「無理。没収しますからねー」
そう言って、宇佐美は加江田からビール缶を取り上げた。
「ははは…」
高木はその様子を見て、苦笑いしていた。
9時間半後、三人はサンフランシスコに到着し、そこからタクシーでサンフランシスコ港へ向かった。
そして三人は、タクシーを降りた。
「あれ、なくないですか?」
高木が不思議そうに言った。
確かにそこには、ボートはあるものの、フェリーは一隻も停まっていないように見えたのだった。




