File No.30 仲間の救助
「…そうなのか?」
加江田は戸惑いながら、クロムウェルに問いかけた。
「ああ、そうだ。奴らは二ノ葉ユダをスパイとしてリベルタス内部に潜入させ、協力させていた。しかし、それがバレた途端、二ノ葉ユダは俺が殺した。だから、彼はもうこの世にはいない」
ロペスピエールは冷酷に言い放った。
「え…そんなはずはない。だって、回藤がリーダーだって…」
「いや、それは俺が命令した。お前を引っかけるための罠だ。回藤の正体はリベルタスのメンバー、そして、ロペスピエールが、真のリーダーだ」
あまりにも衝撃的な事実の連続に、加江田の思考は混乱していった。
「でも、まだ二日ある。それまでに何とか…」
加江田は、最後の砦にすがるように考えて言った。
しかし…
「いや、本当のテロの実行日は今夜だ。あえて警視庁に流したデマだった」
その一言で、加江田の頭は完全に真っ白になった。
「…じゃあ、そろそろお前を殺す。覚悟はいいか?」
クロムウェルは刃物を手に、冷酷な笑みを浮かべながら問いかけた。
しかし、加江田は何も答えなかった。
次の瞬間、クロムウェルは刃物を振りかぶり、叫んだ。
「それじゃあ、死ねーーーー!!!!」
ーごめん、父さん、母さん、宇佐美ー
加江田は心の中で、静かに謝った。
そのとき…
「バン!」
乾いた音とともに麻酔銃が発射され、クロムウェルはその場に崩れ落ちた。
そこに立っていたのは、宇佐美と高杉だった。




