File No.20 裏切り者
「いや、加江田さんから聞いてね。ハハハハハ」
回藤は苦笑いして答えた。
「まったく、あのカエルめ。回藤があくまで部外者で、ただの情報提供者だということを分かっていない。すまないな。じゃあ、話を続けてくれ」
岩山は申し訳なさそうに言った。
「はい、分かりました、ハハハ」
回藤は再び苦笑いして答えた。
「ピッグという人物は、黒田である可能性が高いです。しかし、そのポストはすでに削除され、ピッグという名前のアカウントも消えています。そのため、追跡は極めて困難です。ただ、ここから推測できるのは、組織のリーダーが失踪したということです。そして、そのリーダーこそが二ノ葉さんではないかと、私は考えています。どう思われますか、岩山警部?」
回藤は岩山に問いかけた。
「うん、私も回藤さんの意見に賛成だ。捜査はその線で進めよう。それでいいな、厳花警部補?」
岩山は厳花に確認した。
「はい、大丈夫です」
厳花はうなずいて承諾した。
「じゃあ、そういうことで。三人を待とう」
岩山が言った。
すると…
「プルルルルル」
回藤の携帯電話が鳴った。
「あ、では少し外に出ます」
そう言って回藤はホテルの外へ出ると、携帯を取り出して電話に出た。
「もしもし」
「もしもし」
電話の向こうから、リベルタスのリーダー、ロペスピエールの冷酷な声が響いた。
「どうだったか、クロムウェル?」
そう、回藤はリベルタスのメンバー、ハリーだったのだ。
その瞬間、ハリーの表情は一変し、意地悪そうな笑みを浮かべた。
「いやーうまく騙せましたよ」




