File No.15 トーキョー・カーレース
「あのトラック、リベルタスの車だ。今すぐ追いかけよう」
加江田はそう言うと、車に乗り込んだ。
「え? ちょっと!? 加江田さん!!?」
宇佐美が声を上げたが、加江田はすでにエンジンをかけていた。
「ったく、もう!」
宇佐美はそう言いながら、宇佐美と高杉も覆面パトカーに乗り込み、トラックを追った。
すると、トラックは突然スピードを上げ、逃走を始めた。
それに合わせて加江田の車もサイレンを鳴らし、加速する。
東京の夜を舞台に、カーレースが始まった。
トラックはレインボーブリッジで次々と車線変更を繰り返し、前方の車を追い抜いていく。
覆面パトカーは大音量のサイレンを響かせながら、その後を勢いよく追跡した。
二台の車は首都高速道路でも、壮絶なチェイスを繰り広げる。
しかし、加江田はなかなかトラックに追いつけなかった。
やがて品川、新宿、渋谷を通過し、23区を抜けて三鷹、府中、日野、八王子へ、さらに山奥へと入っていった。
深夜のため周囲は暗く、激しい雨が容赦なく降り注いでいた。
「ぜってぇ、逃がさねぇぞ」
加江田はそう呟き、追跡を続けた。
ついに高尾山の麓の山小屋の前で、トラックは停止した。
それに続いてパトカーも止まり、加江田、宇佐美、高杉の三人は車を降りた。
三人は拳銃を構え、慎重にトラックへと近づいた。
そして加江田が、ゆっくりとトラックのドアを開けた。
しかし、そこに人影はなかった。
トラックは、無人だったのだ。




