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PEACE ー警視庁公安部テロ対策本部ー  作者: Dr.Kei
密輸船ダークナイト号潜入編

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13/33

File No.13 着岸の手前

「分かった。俺がやる」

加江田はそう言って操縦室へ向かい、舵を握った。

しかし、見慣れないボタンや装置を目にした途端、彼は明らかに狼狽えた。

「いいですか? 私もよく分かりませんけど、ここの説明書によると、右に回すと右に曲がって、左に回すと左に曲がるそうです。それで、着岸するときはスピードを落として、斜めから入ってください」

宇佐美は必死に説明した。

「分かった。やってみる」

そう言うと、加江田は面舵をいっぱいに回し始めた。

「あーーー!!何してるんですか!?」

宇佐美は思わず叫んだ。

「え?だって右に回すと右に曲がるって……」

加江田は平然と答えた。

「いや、回しすぎで…あっ!」

宇佐美が言い終わる前に、船は勢いよく右へ旋回した。

「きゃーーー!!」

「うわーーー!!」

宇佐美と高杉は、体を持っていかれそうになり、悲鳴を上げた。

「ごめんごめん。え、あれ? あ……」

加江田がそう言いかけた瞬間、今度は船が思いきり左へ曲がった。

「きゃーーー!!」

「うわーーー!!」

今度は、宇佐美と高杉は反対側へ倒れそうになった。

「カエルさん、操縦下手すぎです!」

壁の凹凸に必死にしがみつきながら、宇佐美は叫んだ。

「これでも頑張ってる方なんだよ!」

加江田も必死に舵を握り、声を荒げた。

気絶している大勢の船員の中には、嘔吐している者もいた。

そのとき、宇佐美は窓の外を見上げ、はっと目を見開いた。

「あ!港が見えてきたわ!!」

船はふらつきながらも、港へと近づいていったのだった。

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