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僕が幼馴染を殺しちゃう日  作者: 猫の集会


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2/6

相沢さん

 僕は、まだ夕方だというのに寝落ちしていた。

 

 コンコンと、ドアのノックで目が覚めた。

 

 母さんだろう。

 キムチ全部食べちゃって、しかも片付けなかったから…

 

「はい」

 と、返事をするとゆっくりとドアがひらいた。

 

「お、おじゃま…」

 

 ⁉︎

 

 えっ⁉︎

 

 れっ、蓮奈⁉︎

 

「ど、どう…して…」

「携帯みてない?」

 

 ばっと慌てて、携帯をみると…

 

 ワークの答えかしてって、きていた。

 

 なんでわざわざ僕に?

 

 友達に写真送ってもらえばいいのに…

 

 寝ぼけながらも、ワークをバッグからゴソゴソと探しだして、蓮奈に渡した。

 

「はい」

「あ、あり…がとう。」

「うん」

 

 …

 

 薄暗い静かな部屋で、蓮奈は無言で…僕も無言。

 

 …

 

 このよくわからない白っぽい時間は、なんなのだろう。

 

 

 …

 

 蓮奈がフッと我にかえったかのように、

「ありがとう。じゃあ、帰る。今日は、ごめん」

 と、ワークを持って部屋を出ていった。

 

 …

 

 なんだったのだろう…今の時間は…

 

 

 ⁉︎

 

 僕は、ハッとして慌てて口をおさえた。

 

 キムチ…

 

 さっき、キムチをドカ食いしたから…僕もこの部屋も臭かったんじゃないだろうか…。

 

 

 …

 

 久々に蓮奈が僕の部屋に来てくれたというのに…

 

 なんてタイミングの悪いことを…

 

 

 まさか僕の部屋にくるなんて…

 

 知っていたら、こんなにキムチを…

 

 …

 

 あーあ。

 

 せっかくのチャンスだったのになー

 

 …

 

 チャンスでもないか。

 

 僕は、死ぬほど蓮奈から嫌われているんだし。

 

 

 僕は、僕は…

 

 そうだ…

 

 蓮奈から…

 

 …

 

 絵文字もない、ただただ業務的な蓮奈からの連絡を閉じては、またみて閉じた。

 

 

 あっ‼︎

 

 ヤバっ‼︎

 

 ワークの答え…

 

 あー…

 

 やってしまった。

 

 …

 

 この間、隣の席の相沢さんにワークかしたら、とんでもない落書きされたんだった…

 

 僕と蓮奈の名前をハートで囲まれて…そのままチャイムが鳴ったから、消すの忘れて教科書に挟んで、そのままにしていたんだった…

 

 

 終わったわ。

 

 完全にキモいやつじゃん。

 

 なんでだよ…

 

 なんで最近、相沢さんは…僕に絡んでくるのさ…。

 

 昼間だって、学校で蓮奈にあんなこと聞いてさ…

 

 僕になんの恨みがあるっていうのさ…。

 

 早く席替えしたいな。

 

 先生にお願いしてみようかな。

 

 でも、先生に話しかけるなんて僕には大冒険すぎる…よ。

 

 ましてや、席替えなんてそんな大それたこと…。

 

 諦めよう。

 

 落書きも席替えも…。

 

 

 そう決めた次の日、クラスの人気者男子が、

「先生ー、席替えしようぜー」

 と、突如朝から提案した。

 

 その言葉に、クラスのほとんどの人が湧いた。

 

 しかし先生は、

「この前したばかりじゃないの」

 と、ピシャリと生徒たちの陽気な心を一気に静めた。

 

 

 …

 

 あぁ、よかったー…。

 僕が提案していたら、一日中落ち込んでまた、キムチ一気食いするところだった。

 

 ありがとう、陽キャ男子。

 

 僕の犠牲になってくれて。

 

 ホッとしていると、隣の席の相沢さんが僕に向かってニッコリしながら、

「よかったね」

 って言いながら、自分の前髪を整えだした。

 

 なんで、よかったの?

 

 ふと、外をみると一年生がジャージを着て外にワラワラと出てきた。

 

 そこで気づいた。

 

 …あー、窓際だからか。

 と。

 

 窓際は、人気がある。

 

 日当たり良好人気物件だ。

 

 僕が今、不動産屋と手を組めばこの席の物件は、高く売れるかもしれない。

 

 まぁ、学生だから何百円の世界かもしれないが。

 

 そんなこと、現実にしたらそりゃ…ダメだろうけどね。

 

 

 日向で、ポカポカしながら授業を受けられるのは、ありがたいことだ。

 

 廊下のみなさん、寒いなかの授業お疲れ様です。

 

 日向から、廊下族に憐れみつつ一時間目の準備をした。

 

 

「あー、教科書忘れた。ねぇ、長谷部くんみせて♡」

 

 …

 

「別に構わないけど、でも落書き禁止ね」

 

 僕の言葉に少し不満そうな表情をみせてきた相沢さんは、僕の机に自分の机をくっつけてきた。

 

 そして、

「よろしく〜」

 と、自分の教科書かのようにペラペラとページをめくった。

 

 …

 

 なんか…懐かれてしまった?のか⁇

 

 

 続く。

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