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64:兄さんは〝向こうで〟果たしてよ、僕は〝こっち〟で果たすよ

登場人物


矢葉井高校3年


男性陣


平良瑠夏(18) 荒島紳(18)


女性陣


瀬名小春(18)寺門愛美(18)


加留多一太(29)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


加留多一太side


胸に真田千弥が突き刺したナイフが心臓に届いてしまった

特殊ナイフでどう作ったのかは知らんが俺の銃弾も弾く硬化状態を無効化にされちまった、、、

銃弾も5発受けてしまった

助かるわけはないよな



二陽「おぉぉぉぉ!!離れろぉぉぉぉ!!!」


千弥「おぉ、危ない危ない」



二陽が奴に銃を放ち俺から遠ざけさせた



千弥「弟君が手こずってるから俺が手伝って始末してやったんだぞ〜?」


二陽「そんなの、、、誰も頼んでない、、、!!」


千弥「それにお前、殺す気なかったんだろ?」


二陽「、、、」


一太「じ、、二陽、、、」


二陽「兄さん、、、」


一太「お前が俺を殺す気ないのは知っていたぞ、腹に1発撃ち込まれたのはビビったけどな」


二陽「ごめん、、、あれは外すつもりが間違って当たっちゃった、、、」


一太「ドジな弟め☆っとはならんからな?生死に関わるミスはダメだぞ?」


二陽「兄さんなら、、、大丈夫かなって、、、」


一太「お前のお兄たん体に穴開けば普通に死ぬから、それが5個も開けられてしかもナイフ急所にぶっ刺さってるからね」


二陽「兄さん、、ごめんね、、、」


一太「謝るのは俺の方だ、俺を裏切ったのも俺の為だろう?」


二陽「昔から兄さんは僕の事ばかり気にしてくれた、、、だから僕は兄さんを自由にしてあげたくて、、、僕が組織に残ってなんとか兄は死んだ事になれば、、、兄さんは自由に、、、あとは『約束』だけ、、、」


一太「ふふっ、バカな弟だな?そして自慢の弟だよ」


千弥「おいおーい?俺は仲間ハズレかぁ〜?泣けるぜぇ」



真田千弥が突っ込んできた



二陽「兄さんは、、、やらせない、、、!!」



真田と二陽が激突する


こいつは昔良く泣いていたなぁ、なのに今じゃ俺のを守るために戦って、、

俺がなんとかしないとってずっと思ってたんだけどな、、


ちょっとだけ昔の話に付き合ってくれよ

前も話したが俺と二陽は孤児で胡散臭いおっさんに拾われてからは実験体の日々だった

俺達が15になると組織の仕事に行かされるようになった


この組織にいて俺は悪事をたくさん行った

人を殺した事だってある

だが俺はそんな組織からの命令をよく思っていなかった

最初こそ生きるためって思って必死にやってたよ


おっさんに拾われる前にゴミを漁っていたら出てきた1冊の本がある

【ジャスディーマン】って言ってまぁよくある正義が悪をやっつけたり人々を助けるお話だ


少し違うのが『悪』が『ヒーロー』ってことかな?

正義ぶっているヒーロー達をぶっ飛ばしていって

『形だけの正義のヒーロー』と『本物の悪のヒーロー』

どっちが世のためなの?人のためなの?って話よ


その悪のヒーロー、素行が悪いが困ってる人は助ける仲間は見捨てない正解不正解関係ないぶっ飛ばす!

そんな感じなんだけどそいつがめっちゃカッコよくて


俺もそんな風になりたいなぁっなんてずっと思ってたのよ

今でもそう。。。


二陽はきっと組織に俺は向いてない、無理してる、自分のせいだ、どんな方法でも良い兄さんに幸せになってほしい、兄さんに恩返しがしたいんだ、、、

きっとそう考えていたんだろうな

お兄たんだからお見通しだぜ!!


でもなぁ、俺の幸せってーのはよぉ、、、



俺は最後の力を振り絞った

ぶっちゃけ何で心臓刺されてんのにまだ生きてんのか、動けたのかまじでわからん

多分特異体質のせいなのか若干ゾンビってるのかなのかなって思うけど、、、

まぁ今はそんなんどうでもいいわけよ



千弥「このナイフ良いよなぁ、君たちの特異体質を無効化してくれるからさ!ほらほら、回復できなくて辛いねぇ?」


二陽(押されてる、、、悔しいがこいつ、、かなり強い、、、)


千弥「君も弱いけど君のお兄さんも弱いよねぇ?お兄さんの方が君より弱いんじゃなーい?兄なのに情けないねぇ?」



千弥が狂気の混じった笑顔を向ける

その言葉に二陽が反応した



二陽「兄さんをバカにすんなぁぁぁぁ!!!」


千弥「熱くなっちゃって、殺し合いにおいてそれは死に繋がるんだよ」



二陽が大振りで切り掛かるがそれを簡単に見切られてしまう

千弥のカウンターのナイフが二陽の心臓目掛けて飛んでくる

普通のナイフなら超回復で何ともないがあのナイフじゃどうにもならない、、、

でもこいつは忘れてやがる、相手してるのは『兄弟』だって言う事に



一太「やぁぁぁぁぁらせるかぁぁぁぁぁ!!!!」


二陽「兄さん!?」


千弥「!!」



二陽にタックル突き飛ばし千弥のカウンターを回避させた

その代わりそのカウンターは俺に刺さってしまった

銃弾5発に刺され傷(しかも心臓に)2箇所だぞ?

まぁ〜、流石にもう動けんですわ!

俺はその場に倒れこ、、、、まない!!!!まだ終わらないのだ!!!

俺はそのカウンターを出した千弥の左腕を両手でガッチリ掴んだ!



一太「二陽ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


二陽「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」



二陽がその左腕を切り落とした

それを確認した俺は後ろへと倒れて行った

千弥は後退る



千弥「ははっこれはやられたよ、、、まさかこんなにもタフだったなんてな?加留多一太、、、」


一太「げふぉ、、、」


千弥「、、、お前の中にある正義感はいずれ俺達の邪魔になる、そう組織の上の連中が判断した。だとしても、殺すには惜しいと思うがな、、、」


二陽「、、、」


千弥「あとは兄弟で話せ、最後の別れの挨拶になるだろう」



真田千弥は落ちた左腕を拾い暗闇へ消えていった



二陽「兄さん!!」


一太「二陽、、、お前の大好きなお兄たんはここで終わりみたいだ、、、」


二陽「兄さん、、最後まで僕を守って、、、」


一太「俺の幸せは、、お前が幸せであることだ、、、」


二陽「、、、」


一太「お前が弟で、俺がお前の兄でいれて良かった、、、」


二陽「うっうぅ、、、」


一太「これ、、、この手紙をあの若い奴らに渡してくれないか?」


二陽「うん、、うん、わかったよ、、、」


一太「ゴホッ、、約束は果たせなかったな、、、」


二陽「、、兄さんは〝向こう〟で果たしてよ、、、僕は〝こっち〟で、、、果たすよ」


一太「あぁ、、、それも、、あり、、だな、、、」



そう言って俺は永遠の眠りについていった、、、



二陽「ありがとう、、、兄さん、、ずっと僕の事を、、、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」



[加留多一太---死亡]



ーー平良瑠夏sideーー


薬をゲットし急いで一太さんの元へと向かっている

もう少しで着きそう!そう思った時、どこからか悲痛な叫び声が聞こえた



瑠夏「んぇ?今のは??」


小春「、、、なんだか嫌な感じがする」


紳「急ごう、さっきから胸騒ぎがするんだ、、」


愛美「もうすぐだ、いくぞ!」



僕達は嫌な予感が頭をよぎり無我夢中で走った



瑠夏「一太さん!!?!」


紳「はぁ、はぁ、、、」


小春「え、、うそ、、、」


愛美「おいお前、、、一太はどうしたんだ?答えろ!!!」


二陽「、、、兄さんは、、、死んだよ、、」


瑠夏「お前ぇぇぇ!!!何してんだぁぁぁぁ!!!」



僕は奴の元に突っ込んで行った

頭に血が上りとにかくあいつをぶん殴ってやる!それしかなかった、、、

だがそれを3人が止めてくれた



紳「止めろ瑠夏、、、多分この人じゃないよ」


小春「うん、、、」


愛美「聞かせてくれ、何があったんだ?」



僕はとりあえず落ち着こうと水を一気飲みした



二陽「俺が殺したも同然かもな、、、手に掛けたのは真田千弥って男だ、、、」


紳「千弥って七斗さんの、、、」



二陽さんは何が起こったのか話してくれた



瑠夏「、、、最後まで一太さんらしいなぁ、、」


愛美「全く、、、まだまだ沢山話を聞かせて欲しかったのに、、、」


小春「一太さんケーキ作り上手なんだって、今度作り方教えてくれるって、、、言ってたのになぁ、、」


紳「腕相撲勝ち逃げか、、、ずるいぞそんなの、、、一太さん、、」


瑠夏「ねぇ一太さん?僕達一太さんと話したい事いっぱいあるよ?やりたい事も教わりたい事もあるよ?もっともっと笑わせてよ、、、死なないでよぉ!!!」



僕達は泣いた。膝から崩れ落ち泣き、静かに泣き、顔をくしゃくしゃにして泣き、声を枯らしながら泣いた。

一太さんの死を受け入れる事が出来ずそれを拒むかのように涙が止まらなかった。


➖To be continued.➖

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