別エンド リリアナ 4
リリアナはそれから、起き上がれなくなった。熱も出て、頭がボーッとする、
クリスは2日たっても寝込んでると聞いてリリアナに会いに行くことにした。
今までは、姉弟でも女性の部屋だからとリリアナの部屋に一人で入るのを遠慮していたのだ。一応母親に断ってからリリアナの部屋に行った。
ノックをする。部屋からメイドが出てきた。リリアナに伺いをたててから、部屋へ入れてくれた。
「しばらく外してくれる?」
メイドを下がらせてから、リリアナの枕元に座る。
リリアナは布団の中で赤い顔をしていた。
「姉さん大丈夫?」
「うん。昨日よりは随分いいわ。謝りに行こうとは思ってるんだけど」
「そうか」
「まだ熱があって」
「会いに行ってちゃんと話せる? なんて言うの?」
「この間は嫌いって言ってごめんなさい」
「じゃあ嫌いじゃないということ?」
「えっ? 嫌いなんだけど、そういう嫌いじゃなくて、えっとなんと言ったらいいか」
「全然駄目じゃん。その調子じゃ結局この前の二の舞だね。それじゃあ行かせることは出来ない。悪化するだけだよ」
「そ、そうね」
「もう抵抗は諦めなよ。好きなんだろ?」
「好きじゃないわよ。見てるとイライラするもの。そうよ。何か楽しそうにしちゃって腹が立つ」
「それって、もしかして他の女の人といる時のこと?」
「そう、ニコニコして楽しそうにしてるのが、すごいイライラする」
「それで嫌いって言ったの?」
「うん。まあそうね」
「ただの嫉妬じゃない。それで嫌いって言ったのかよ。ジュードさん気の毒に。ただバカとかアホとか言うのと一緒の意味で言ったんだろうけど、彼は本気で嫌がられてると思ったんだろうな」
「嫉妬ってどう言うことよ?」
「好きな人が他の女の人と仲良くしていることに腹をたてること」
「意味は知ってるわよ。イヤ、ないない。好きじゃない。好きじゃなくても腹が立つわよね?」
「まさか! そんなわけないよ。俺やジェラルドが女の子と楽しそうにしてたら、姉さんは俺たちを嫌いになるのか?」
「頑張ってるわねえと思うわ」
「そうだろ。腹は立たないだろ?」
「ジェラルドも弟みたいだから」
「じゃあ、学園の同級生だった人の誰でもいいから思い浮かべて、そいつが女の子とデレデレしてたら、どうだ?」
「すごくどうでもいいわ」
「そうだろ」
「だってその男に、少しも興味がないもの」
「ほらね。と言うことは興味があるから腹が立つんだよ」
「興味はあるかもね」
「そうだろ」
「どうやってギャフンと言わせてやろうかと虎視眈々と狙ってるわ」
「はあ?! ちょっとどうなってるんだよ」
「だって、やられてばかりで腹立つもの」
「こりゃ駄目だ」
クリスは頭を抱えた。
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☆クリスとジェラルド
学園に行くと、ジェラルドに訴える。
「姉さんがこじらせててさあ」
「何を?」
「いや、この間の誕生日会からずっと寝込んでるんだ、それで」
「えっリリアナさんそんなに悪いの?」
「うん。体より心が重症かも」
「重症って大丈夫なのか?」
「全然駄目、打つ手がなくて困ってる」
「リリアナさん助からないのか?」
「えっ? 何でジェラルド泣きそうな顔してるの?」
「だってリリアナさんが、死にそうなんだろ」
「えっ? いやいや、微熱だから明日か明後日には治ると思うけど」
「さっき重症で、打つ手がないって、こじらせてるとも言ってたし」
「ご、ごめん。言い方が悪かったか。体のことじゃなくて、心のことなんだよ」
「心?」
「そう。ジュードさんとケンカしたというか」
「それで兄さんも元気ないのか」
「そうなのか?!」
「うん。何だかボーッとしてるし、悲しそうだ。『どうかしたの』と聞いても『大丈夫だ。何でもない』としか言わないから皆心配してるんだ。他にも話したいことがあったんだけど、話しかけずらいんだよ。兄さんは、普段あんなに表情に出ないんだけど」
「これは脈があるんだろうか? ジュードさんは姉さんのこと好きかなあ」
「仲良さそうだった。好きかどうかは分からないけど。兄さんはリリアナさんと居た時すごくリラックスして楽しそうだったよ」
「姉さんを攻めるより、ジュードさんを攻めてみようか」
「どういうこと?」
「このままほっといても、解決しそうにない気がするんだよ。どんどんややこしくなるというか」
俺はジェラルドに詳しい様子を話した。協力してくれるというので二人で作戦を考える。作戦と言うほどの内容はないが要はいつ決行するかだ。
幸い2日後の金曜日は俺達は学園が休みでジュードさんも休みらしい。
一か八かでいい加減で、作戦とも言えない企みであるが、上手く行くだろうか?




