パンデモニウムの空
パンデモニウムから見上げた空はいつも暗い。
地獄に晴天はない。
暗闇が地獄を支配している。
真っ青な晴天が懐かしい。
見えないと余計に見たくなる。
かつて、私は人として生きていた。
普通に生きて、普通に死ぬものだと思っていた。
でも、私はある人を憎んでしまった。
憎悪は簡単に消えることがなく増え、そうして罪を犯した。
私の罪は消えることなく、地獄に落ちた今も続いている。
あと何年ここで過ごせば良いのだろう?
あと何年ここで耐えれば良いのだろう?
私の罪が消えるまで、私はここで待たなければならない。
この暗く、悲しい場所で、一人。
私の罪が消える日は来ないだろう。
何故なら、私は後悔していないからだ。
あの人を殺めたことも。
憎んだことも。
私は今も後悔していない。
今日も私はこの暗い地獄の空を見上げる。
いつまでも、いつまでも。
空は晴れることはなかった。
パンデモニウム→サタンが地獄に作った悪魔達が住む都市。