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優しい世界で眠りたい  作者: 律くん
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『俺と君の日常』と『悲劇?』

俺たちはこれから先も変わらないと思ってた。

でも………

『自己紹介と俺の日常』


俺の名前は久遠(くおん) (りつ)。中学校3年生。

これは俺の兄が『優しい世界で眠りたい』物語。

優しい世界とは何だ?......それを解き明かしていこう。


『俺』はなぜ生まれてきたのか。

そんなことは誰も知らないし俺もわからない。


でも『俺』は『君』のために生まれたんじゃないかと思うときがある。

だって君が生まれたときに俺のことを待っていてくれたから。




中学生の朝は早い。部活の朝練があるからだ。

毎朝5時40分に起きて、6時30分に家を出る。


今日(5月中旬)もそんな感じで日常が始まる。




(目覚まし時計)ピピピピ............パチン。


ベッドの上で伸びをして、ゆっくりと立ち上がる。朝は眠い。

ガチャ。部屋を出て一階に降りた。


「おはよ。」


リビングに入ると姉がいた。


俺「おはよー。」


姉はいつも5時頃に起きている。洗濯をしたり朝ごはんを用意してくれる。俺たちは両親がいないから姉は母親的な存在だ。


姉「顔洗ってきな。寝癖すごいよ。」



俺は洗面所へ行き、顔を洗った。鏡を見るとたしかに寝癖がすごかった。こんなときは寝癖直しを使っても直らない。


再び、リビングに行くと朝ごはんの用意ができていた。

俺は姉と朝ごはんを食べる。


姉「今日も帰りは遅いの?」


俺「居残り練習するから8時くらいかな。」


部活の大会が近いから居残り練習することが増えた。

俺は部長だから頑張らないといけない。


俺「ごちそうさま。」



制服に着替え、家を出て学校へ行く。


俺「行ってきます。」





↓以下は律の兄目線での物語です。






『自己紹介と君の日常』


俺の名前は久遠 旋。たしか中学3年生だったかな。

これは俺が『優しい世界で眠りたい』物語。

俺にとっての優しい世界とは何か.......それを解き明かしていこう。



『俺』はなぜ生きているんだ。

そんなことは誰も知らないし俺もわからない。


でも『俺』は『君』のために生きなければいけないような気がする。

だって俺は君が生まれてくるのを待っていたんだから。




俺の朝は早い。だって弟の目覚ましが鳴るから。

毎朝5時40分に一度起きて、その後は寝る。二度寝というやつだ。


今日もそんな感じで日常が始まる。



(弟の目覚まし時計)ピピピピ............パチン。


ベッドの上で寝返りをうち眠い目をこする。

大きなあくびをして、布団にもぐる。


弟の部屋は俺の部屋の隣だ。

ガチャ。弟は部屋を出て一階に降りたようだ。


そして俺は二度寝をする。



二度寝をしたあと起きる時間は決まっていない。

お昼近くに起きることもあるし、8時頃に起きることもある。


普通なら弟のように朝起きて学校に行くのだろう。

だが、俺はある日を境に学校へは行かなくなった。


理由は学校へ行く理由が分からないからだ。勉強や部活をやるために行くというのが普通なのだとしたら俺が行く理由にはならない。


学校で授業を受けなくても教科書さえ見れば勉強はできる。教科書じゃなくても学べる方法はたくさんある。

部活をやらなくても運動などはできる。ゆえに学校に行く必要性を感じない。


まぁ、いわゆる【ただのサボり】ということだ。



6時30分.............姉と弟は学校へ行った。



10時頃、起床。一階へ行き、顔を洗う。

そして、姉が作り置きしてけれた朝食を食べる。一人ぼっちの朝は静かだ。



Q:学校に行ってない人は一日中、何をしてるの?


A:普通の人は好きなことをしているとか勉強をしていると答えるのだ

  ろうか?俺の場合は気が向いたら勉強はする。あとは運動してるこ

  とが多い。他にはゲームとか漫画とか。



俺の日常はこんな感じ。人によっては暇人だなって思うかもね。









*********


『この日の悲劇』


17時30分頃

姉「ただいまー!」


姉は大学から帰ってきた。

俺「おかえり。」


俺はリビングでテレビを見ていた。リビングに入ってきた姉は嬉しそうに俺の方を見た。


姉「聞いてよ、旋。......今日、大和(やまと)が21時頃に帰ってくるって!」


俺「ホントに?良かったね。」


大和くんとは姉の旦那さんのことだ。普段は仕事が忙しくて深夜に帰ってきたり、会社に泊まり込みのことが多い。

だから、久々に早め?に帰ってこれると連絡があり姉は大喜びだ。


姉と大和くんは結婚したばかりで、俺と弟が中学生なので一緒に暮らしている。(俺たちには両親がいないから)


姉「今、ご飯を作るから先に二人で食べちゃおう。」


俺「律は?」


姉「20時に帰ってくるって言ってたよ。」


弟はバスケ部の部長で大会が近くなると居残り練習をして帰ってくる。

身長は168cmでバスケ部の平均身長より小さいが実力は誰よりも上だ。(バスケ部3年生の中では1番小さい)


中学校で弟は伝説の男と呼ばれている。球技全般が好きで中1のとき見学・仮入部期間に野球部、サッカー部、バレー部を見学したが入部には至らなかった。仮入部期間が終わったあとも、他の球技の部活を見学していた。

そして最終的にはバスケ部に入部したが、他の部活の上級生は納得していなかった。実は持ち前の運動神経を発揮してしまい、上級生に目をつけられた。


無名の一年生がどの部活の部長にも即レギュラー、またはベンチに入れる実力だと言わせるほど。

球技の部活全てで弟の争奪戦になっていて熱烈な勧誘を受けることとなった。これが弟の伝説だ。


俺は弟の陰みたいな存在だと思われることも多い。(弟のおまけ的な)

中学校の噂では弟が凄すぎて兄は学校に来なくなったとか言われているが、弟が原因で行かなくなったわけではない。


ちょっとは羨ましいけどね。



こんなことを考えているうちに晩ごはんができたようだ。


姉「できたよ。食べよー。」


俺「いただきます。」


今日のおかずは唐揚げだ。姉の作るご飯はどれも美味しい。



ご飯を食べ終わり自分の部屋へ行った。時計を見ると18時50分

ベッドに横になり天井を見た。今日はずっとモヤモヤした気分でずっと考え事をしていた。この先のことを。将来のことを。


姉は何も言わない。普通なら学校へ行けって言われるのだろうか。

何も言わないのは俺に呆れてるから? 


そんなことを考えているうちに俺は眠ってしまった。









姉「どう…。…………しよ………。まだ帰ってこない。」


姉の慌てたような声で目が覚めた。どうやら大和くん(旦那さん)も一緒にいるようだ。時計を見ると21時20分。


一階へ行き、リビングのドアを開けると姉の慌てている姿があった。


俺「どうしたの?」


姉は俺を見て泣き出した。大和くんは姉をなだめながらオロオロしていた。


大和「俺は帰ってきたばかりなんだけど。律が帰ってこなくて、連絡もないから心配になったみたいなんだ。」


俺「まだ居残り練習してるんじゃないの?」


大和「学校に電話したけど20時前には学校を出たって言われて。どっか寄り道してくるときはいつも連絡してくるし電話しても出ないし………………。」


確かに何かあれば必ず連絡するし、夜遊びするような奴でもない。学校から家まで自転車で10分も掛からない。


俺は心配になり家を飛び出した。自転車で学校まで走った。

しかし、途中で律に会わなかった。学校にも通学路にもいなかったから、一体どこへ行ったんだ。今までにこんな事はなかった。


ブー、ブー、ブー。

大和くんから電話が来て慌てて出た。


大和「旋、どこにいるんだ?」


携帯からはすごく焦ったような声が聞こえた。


俺「落ち着いて。今、学校の前にいる。でも律は見つからない。」


大和「そっか………。とりあえず、帰ってこい。警察に連絡してみるから。」


俺は家に向かった。途中に律がいるのではないかと思い、辺りを見渡しながら走った。

家に着いたけど、律の自転車はない。

家に入ると大和くんが警察に電話していた。

俺は律に電話をしてみた。………が、やはり出ない。


大和「とりあえず、警察にまかせてみよう。後はバスケ部の部員に電話してみるよ。」



しかし、この日に律は帰ってこなかった。

学校の先生やバスケ部の部員の話ではまっすぐ家に帰ったとのこと。


その後の行方や手がかりはない。


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