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墓前
「あら、また雪を被っちゃってますね。」
・・・これでよし。
マスター、今日が何の日か分かりますか?
今日は、999回目の結婚記念日なのです。
時が立つのは早いですよね。
なので、私の今日の夕食はちょっとだけ豪華なんです。
ふふっ、羨ましいですか?
私はこうして、毎日墓前に足を運び、
あなたに日常の他愛も無い出来事を話して聞かせる。
それが日課であり、楽しみでもある。
「随分と長いこと話し込んじゃいましたね。」
・・・。
「また明日来ますね。」
お休みなさい。
RPGでは続きも作ったのですが、小説はここで終わりの方が美しいと思い筆を置くことにしました。