知識の蔵
狂風師です。サークルとしては初投稿となります。
私はこんな意味不明な小説(詩)ばかり書いていくと思います。
あなたは何を知って、何を知らないのですか?
その全てを知って、あなたに何の得があるのですか?
知り過ぎる私は、知り過ぎた為に、今ここにいる。
暗くて、何も見えない、窓一つない冷たい牢獄。
外を見れば季節と時間が分かってしまう。
知識の蔵と呼ばれ恐れられた私には、これ以上の知識は与えられない。
与えることが不可能。
真っ暗なこの牢獄で、誰に会うこともない。
知っている私は、望んでここに来たわけではない。
毎回運ばれてくる食事は、いつも決まって同じもの。
もう何度食べたか分からない。
コンクリートを見ながら、生温いお湯に浸かる。
生きる上で必要最低限のものは、用意されていた。
出ようと思えば、ここからも抜け出せた。
一度、扉を開けたことがある。
開けた先は、明るくて眩しかった。
眩しすぎた。
一人で壁を眺めて、一人でそこに座って。それから…。
数えきれない回数の食事の後、一人の男性が私のテリトリーを侵した。
彼の言った言葉。
私は彼の知識を奪った。
彼はその場に座って動かなくなった。
ただのお人形と成り果ててしまった。
私はまだ閉じ込められ、ここにいる。
誰も救い出してなんか欲しいなんて言ってない。
けど。
誰か私の姿を見たなら、誰か私の声を聞いたなら…。
あなたも彼のように、きっとなるでしょう。
知識の糧に。
特に意味はないです。
監禁されてる少女が作者の頭の中を散歩していたので、書いてみました。