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【書籍化】クラス転移したけど性格がクズ過ぎて追放されました ~アンチ勇者は称号『侵略者』とスキル『穴』で地下から異世界を翻弄する~  作者: フーツラ
第一章

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第24話 企て

 S級冒険者ベリンガムがリザーズ討伐に失敗。この情報は王都を揺るがした。


 この世界の最強の一角が盗賊団に敗れたのだ。王国国内に魔王軍に匹敵する脅威が存在すると、国民は認識した。そして、冒険者ギルドがベリンガムの敗因を公表しなかったことが混乱を招いた。


 リザーズは強い。しかし、何故強いのか? が分からない。異世界からの召喚された者もいるらしいが、それらは勇者の称号を持たない落ちこぼれ。とてもS級冒険者を退けられるとは思えない。リザーズ討伐隊をこけにしたバンドウも、スキルが特殊なだけで戦闘力があるわけではない。


  一番真実味をもって語られたのは「リザーズの頭領コルウィルがS級冒険者に匹敵する実力の持ち主」という話だ。


 娯楽に飢えた国民達はこの話題を好み、いつしか盗賊王コルウィルという名称が一人歩きを始めた。


 酒場で男二人揃えば、盗賊王の話ばかり。誰も見たことのないコルウィルの姿を好き勝手に想像し、パカパカとジョッキを空けた。


 そんな盛り場の片隅。


 酔っ払い達の会話に耳を傾け、ニヤニヤと笑う男が三人いた。


 黒目黒髪の外見から彼等が召喚された者であることは容易に推測出来る。


 しかし、客は誰も気にしなかった。討伐隊の失態により、勇者の人気は地に落ちていたのだ。



「うっひょ〜。面白い状況になってきたなぁ〜」


 猿田がエールを呷りながら戯けた。取り巻きの二人もエールを飲み、赤ら顔だ。


「やっぱりさぁ〜こーいう生の情報が大事だよなぁ〜。宿に篭ってたら分からないことだらけだわ〜」


 猿田達三人は、勇者に提供された高級宿にもう十日ほど帰っていなかった。


 冒険者が泊まるような安宿に拠点を移し、情報収集と称して毎日のように飲み歩いていた。


「リザーズでやばいのはコルウィルだけっしょ? そのコルウィルだって、俺達の容姿を見れば邪険にしない筈だ」


「うんうん」と取り巻き。


「田川や鮫島を受け入れているんだもんなぁ。勇者の俺達を受け入れない訳ない。奴等の新しい拠点の場所も分かっているし、そろそろ攻め時だよなぁ〜」

「マジックポーチも手に入ったし、いっちゃう?」

「いっちゃおうか?」


 喧騒の中、リザーズ侵入作戦の実行が決まった。



#



 ボロボロのブレストアーマーに刃の欠けた長剣。顔は泥まみれと悲惨な格好をした男が三人。


 かつては西の森、いまや盗賊王の森と呼ばれている場所を彼等は歩いていた。


「なぁ、これ道合ってるの? やばくね?」

「いや〜大丈夫っしょ」

「ノリだよノリ」


 外見とは裏腹に三人組は明るい。まるでピクニックにでも来ているような雰囲気だ。


「なぁ、あそこじゃね?」


 三人パーティーのリーダー、猿田が遠見の魔道具を取り出し、ある場所を熱心に見ていた。


「いや、肉眼では見えねーし」

「何が見えるの?」


 パーティーメンバーの問いに、猿田は魔道具を覗き込んだまま答えた。


「全身プレートアーマーを着た男が二人、入り口に立っている。あそこがリザーズの拠点で間違いないっしょ」

「おぉ〜、やっと着いたのか〜。ダリかったなぁ」

「もう森マジ無理」


 猿田は二人に顔を向ける。


「じゃーこっから先は事前に打ち合わせた通りに頼むぜ〜。自然な演技をよろしくな!」

「任せとけって〜」

「余裕余裕」


 三人は長剣を杖のようにして、如何にも這々の体という様子でリザーズの拠点に向かって進み始めた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 田川と鮫島を迎え入れているのは、バンドウのおかげなんだよな…。 バンドウに有能なスキルじゃない限り、追い返されるだろうね。 その事を知らないって事は、やっぱりただの馬鹿なんだろうね。
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