第四話 みんなで買い物
学園近くの街 AM11:00
ショッピングモールの噴水前を過ぎ行く人からの注目を集めながらりずむたちが歩いていた。
りずむが辺りを見回しながら
「なんかみんな見てないか、女装集団とでも思ってるのか」
「さあ、しらねえよ。」
零は自分の事だがまったく気にしていない
りずむは心配しているがここは澪の方が正しい。まあ色々理由があるが。
まず女顔のりずむ。男だと変に思われるが女装時にはかなりの美人に見えているだろう。
澪はもともと美形であるが服が服なだけにボーイッシュな感じでかっこよく見えている。
さらに翼はきれいと言うより可愛いで人に見られている。まあ小さめのツインテールのせいで二人より遙かに幼いように見えるのでそこでまた注目を浴びている。と言うより女の人からはかわいいと思ってみる人がほとんどだが、男はまあ、そういう趣味の人が見ているわけである
まあはたから見たら組み合わせ的に変あるからだろう。
美人女子高生二人に小学生のような子が一人混じっているのだから。
「とりあえず服からだな、あそこの店でいいんじゃないか?」
澪がおかまいなしに話を進める。
三人は近くにあった店に入る。結構大人向けのみせだ
りずむと澪はさっそく店員に声をかけられている。
翼は店の中を見て回る。
「あ、これいいな。着てみたいな」
手にとってみるとサイズが合わないようだ。
「うっ、店員さん。ちょっと小さい服ないですか?」
近くの店員が歩いてきて翼を見る。
「ごめんね、あなたみたいな小さい子の服ないのよ。ここ出て二つ目の所に子供服の店があるからそこに行ってみて」
………
翼の目が潤んでる
「ボク、小学生じゃないのに。」
下を向いて澪の近くに行く
「ボク子の近くの服屋に行くね。」
「あ、ああ、わかった。」
とぼとぼ歩いて店を出る翼。
なんとなく察する澪。
りずむは店員に服を押し付けられ試着しているらしい
試着を終えたりずむに澪は
「やっぱりお前すげーよ。変な意味で」
りずむが着てる服は肩や鎖骨が見えるワンピース。しかもかなりのミニ
「またおまえは、ってあれ?翼は?」
「近くの子供服の店にいくって、暗い感じで。」
「ああ、そう言うことか」なんとなく意味がわかったらしい
その後、ふたりとも両手に紙袋をもって店をでて、翼が行った服屋に向かった
「ここか?」
「だろうな」
なんだか入りにくい感じがする店だ、
「翼もう買ったかな?」
とりあえず入っていくふたり
「どこだろ。試着してるのかな?」
「あの靴、翼のだよな。」澪が指を指す方には翼の履いていたスニーカーがある。
近寄ってみるふたり。りずむが声をかける。
「おい、翼?」
カーテンの向こうから翼の声がする。
「あ、りずむちゃん?」
「まだ着てるのか?」
「ううん、着替えたんだけど、変じゃないかな?」
カーテンを開ける翼、それを見て驚くりずむ、澪はそるが普通のように反応する。
「どうかな?」
「って言うか良くそんなフリフリの服選んだな」
甘ロリに近い水色のワンピースだ
「ボクじゃないよ、店員さんが渡してきたんだよ」
「似合ってはいると思うが」
「他にもこんなに」
両手でいろんな服を持ち上げる翼、持っている服はどれもフリルやレースが付いている。
「とりあえず着替えて買って来るね。」
翼はカーテンを閉める。
ちょっとしてからりずむがカーテンを開けながら喋る
「おい、翼そう言えばさっきの・・・・」
いきなり開けられて驚く翼、下着姿だ、もちろん前回言ったように女物
「きゃっ、」
座り込んで泣きそうな翼
「ご、ごめん」
あわててカーテンを閉めるりずむ。
「オレら外で待ってるな」
澪がそう言うと小声で翼は
「うん」
と返事をした。
店の外
「お前なにしてんだよ、」
「いや、だって・・・」
しばらく静まるりずむ。
つまらないので話をかえる澪
「いや、でも驚いたよ、翼の格好」
まあ驚くだろう、翼が着けていた下着はまるっきり子供用だったのだ
翼が買い物を終えて出てくる。
早速りずむが
「さっきのはごめん。なんかデリカシーのないことして」
りずむが頭を下げる
「ううん、いいの、大丈夫だから。それに一応男の子だし」
りずむが頭を上げると歩き始める翼
「お昼食べにいこっ!」
そう言って店を後にした。
昼食後、
「次はどこ行くの?」
翼がふたりに聞いた。
「特に用はないからそこら辺でなんかするか」
りずむが答える
「じゃああのお店いこっ、」
「いいけど、何の店?」
「アクセサリーとか小物のお店。」りずむたちは支払いを済ませると翼の言っていた店に向かった
りずむと澪が顔を近づけて話している。
「翼ってさっきののといい本当女みたいだな。」
「身長も低いし、声可愛いし」
そんな話をしながら店について中にはいる。
「あっ、これ可愛い。はい、りずむちゃん。」
おいてあったカチューシャをりずむに渡す翼
「え、これなに?」
「着けてみて、」
りずむはしぶしぶ着けるが澪は笑っている。
しばらくしてりずむたちは出てきた。
「よく買ったな。」
「だっていろいろあったから、それにうちの近くにこんな店ないから。」
「へー、そうなんだ。」
ほのぼの会話をしていると
「ようよう、姉ちゃんたちオレたちと遊ばない」
りずむは、
「なにこの数年前に絶滅した感じの言葉、」
「お前なに普通に突っ込んでるんだよ。」
「りずむちゃんなにこの人たち」
翼は少し怯えている。
「なーなー、いいだろ。オレたちとどっか遊びにいこうぜ」
「嫌だね、おまえらみたいなやつの相手なんてしたきないね」
澪は大声で言った。
「いいから来いよ。」
りずむの手を引っ張る不良A
「やめてよ」
翼が言った。
「なんだ、このちびっこ。」
「オレたちはつるぺたのガキに興味ないんだよ。」
(つーか、みんな男だから胸無いけど。)
「ちびっこは幼稚園の友達とおままごとでもしてな」
下を向いて止まっている翼。
「おい、翼。どうしたんだ?」
不振に思った澪が聞く。
「今なんて言った?」
「は?」
明らかにさっきまでの翼じゃない。
「ちびっこ?幼稚園?つるぺた?」
「おい、翼?」
りずむはなんとなく心配になってきた。
「人には言っていいことと悪いことがあるんだよ。ボクはちいさいのはいいよ、実際にそうだし。でもね、女の子にとって胸のこと言うのは最低なんだよ。この不良。」
((翼ー?なんかキャラ変わってないか?))
「言わせておけばいい気になりやがって、ぶっ飛ばすぞ。」
不良達がなぐりかかる。
五分後、
不良達は全員倒れていた。
しかし翼はほとんど何もしていない。大体はりずむと澪が倒していた。結局
「きゃー」と言って一人に強烈なビンタを食らわせただけ。
「怖いなら何であんな事言ったの?」
りずむは翼に聞いた。
「だって許せないんだもん。ああいうこと言う男の人って、だから男の人嫌いなの。」
(でも翼も男だよな?)
「まあいいじゃん。今日は帰ろっ。明日入学式だよ。」
翼がそういうとりずむと澪は翼のあとを追っていった。
次は入学式。いよいよ四人目が出るか?
でも入学式はつまんないので終わったら時間が進みます。
ごめんなさい。いつもは朝に投稿しようとしてるんですけど今日は都合でパソコンが使えない状況でした。
いつもご愛読ありがとうございます。