第一話 学校の不手際
俺の名前は真城りずむ。ずいぶんと女っぽい名前だが俺はれっきとした男である。
ちなみに姉がいるのだが名前は音色と言う。おしとやかそうだがまったく正反対である。
妹か弟が出来たら音符とつけたかったらしい。
この名前は音楽好きの母親が考えた。父親はと言うと情けないのだが母に逆らえない人なので
文句も言えなかったらしい。
俺はこれから高校生となる。なのでその通う学校に来ている、入学式は明後日だが、寮に入る生徒は前日に登校して荷物を置いたり、入寮の手続きなどが必要だからだそうだ。
だがそこまではいいとしよう。荷物を置いて手続きに行く前に制服の確認をしておきたかったので、クローゼットの中を開けたらなぜか女子用の制服が入っていた。ここは二人部屋らしいからもう一つのクローゼットに入ってると思ったら…。お約束と言うかなんと言うかわからないが女子用の制服が入っていた。
今はそのことで学校に行くところだ。
周りを見ると私服や制服の女子しかいない。それもそうだろう、ここ私立聖麗学園は去年まで女子校だったのだが、少子化の影響で今年から共学になったそうだ。
それなので制服の支給のときになにか不手際があったのではないかと思っている。
「まさか良くある共学取り止めで女子として通えと言うやつか?ふざけるな、こっちは本命の高校を落ちてショックなのに女装しろはないだろ」
職員室に入ってこのことを言うと
「え、ああ、あなたが男子の一人なのね。ごめんなさい、女の子かと思って」
(ああ、じゃねえ、間違えんなよ。)まあ、わかっただろう。俺はこんな感じで今の今までそんな感じに女子に間違えられてきた。女顔で名前まであれなのでいつもこんな感じである。
「じゃあ校長室にいってくれる?そこで待ってる子もいるから。」
「俺のほかにもいるんですか?」
そう聞くと落ち着いた感じで先生が
「聞いた話じゃあ四人くらいいるそうよ。でもあなた運いいわね。」
(は、なにが?)
「すいませんどういうことですか?」
「このことを知ってる先生は理事長と校長、教頭、あと保健室の先生と体育の先生だけなのよ」
(結構多いと思うのだが)
「知らない人が聞いたらいろいろ面倒になるし」
(ええ、どういうこと)
「すぐ隣が校長室だからすぐにわかるわ。がんばって」
何を頑張るのかはわからないが、俺はお礼を言って職員室を出た
校長室前。俺はドアをノックして中に入った。
中には机で社長っぽいポーズの中年の人と頭の上が怪しすぎる腕を組んでいる人とソファに座っている人がいた。
「真城りずむ君だね?」
頭が怪しい人が話しかけ来た。
「私はここの教頭の桂だ。そこにいらっしゃるのが社崎校長だ」
「はじめまして真城です。よろしくお願いします。」
とりあえず挨拶をした。
「りずむか?」
ソファの上の人がいった。
「やっと来たのかよ、相変わらずゆっくりでのろまだな。」
「澪、何でお前ここに?」
(と言うかそのとじかけの目、寝てたのかよ。ここ校長室だろ。)
澪はさらっと
「オレもここにしたんだよ。」
秋山澪、俺の幼馴染で軽く乱暴。趣味、面白いことを遠くから見ること
「これで男子がそろったな。」
さえぎるように桂教頭が言った。
「え、男子は四人くらいって聞いたんですけど」
「そうなのだが」
校長がやっと話に入ってきた
「一人が病院に行っていてな、やっといけるようになったらしい。まあ寮生じゃないから電話でいいかとおもってな」
「あと一人は県外の子でな電車が事故って遅れているらしい。」
四人で決定か。
「まあ、先に君たちにと思ってな。」
優しそうな感じの校長だ。
「では、教頭お願いします。」
「はい、では君たち、といっても二人だが聞いてくれまえ。とりあえず真城君座りたまえ。」
とりあえず座る
「ここ聖麗学園は去年まで女子高であって四ヶ月前いきなり共学になった。なのでいろいろあわただしいのでな。」
確かに先生達が職員室で忙しそうであった
「共学化は資料上でしかないためほとんど進んでいない。そのため男子トイレ、男子更衣室、男子寮、さらに言うと男子制服までがない」
(はあ?)
「なので君たちには女子制服で通ってもらう。」
………
(ええええええええええええええええええええええ)
「ちょっとまってください。それ完全に女子として通えってことですか、制服どころかトイレや更衣室までですか?」
俺はあわてて聞いた。
「制服やその他もろもろが出来る待て頼む。」
(校長無茶言うなよ)
そこで澪が
「わかりました。」
(何でだよ)
「おい澪何言ってんだよ。いいのかおまえは?」
「仕方ないだろ。拒否して浪人するわけにいかないし」
たしかにそうだが
「お前みたいに本命落ちたやつはこうするしかないだろ」
それを言うなよ澪
「でもばれないのか?」
「お前みたいな女顔ばれないよ。オレも結構いい線行ってるしな。」
そう澪も女顔、というか美系。
それに二人とも結構声が高い、ハスキーボイスで通る位に。
「ではいいかな」
校長が話し始めた。
「君たちは寮だから手続きの紙を、それと」
「こんなことになってすまん。その代わりいろいろサポートするから」
「はあ」
軽く辛そうな校長。やっぱ優しい人だなと思う二人
「寮の中でも女生徒としてもらうことになるけど、がんばってくれ」
(そうなるのかー)
さっきの先生の言ったことを思い出した。
「とりあえず一人につき生活費、まあ食材や服などだが、ここの寮は自立の練習のために家事の一切を生徒にさせるからな。一人十万くらいでいいか」
(まじっすか)
寮近くの道。
「ガス代とか無しで十万ってすごいな」
澪がスキップしそうな勢いだった。
「でも女物の服って高いからじゃないのか」
「おまえどうせ姉のおさがりがあるだろう」
「これで軽く五万は入るぜ。」
まあいいか、と納得するりずむ。
「オレは305号室だ」
うれしそうな澪
「俺は306号室」
なんだか微妙なりずむ
「この紙で見るとすごいこの寮、キッチンあり、リビングあり、風呂トイレ別々、個室二つ
かぐある程度あり。」
澪の解説に驚くりずむ。
「俺達こんなにいいところにただで入っていいのかな」
普通は金を取るらしいが、これもサポートと迷惑料というわけらしい。
「じゃあ明日は休みだし、のこりの男子の到着を待って遊びにでも行くか、一人は寮じゃないらしいけど」
澪の提案にうなずくりずむ。
「じゃあな、ってまだ三時だけど。」
「そうだな身辺整理が必要だし。」
互いの寮の部屋入っていく。
ここから俺の厄日続きが始まる。
どうもはじめまして、星風子羽です。
この小説を読んでくれてありがとうです。
ボクは国語の成績が良くないので文章書くのが下手ですが、軽い妄想癖があって、授業中に考えていることが多いです。
こんなボクですがよろしくお願いします。
ちなみに性別は願望です。
この小説がだめなら、こんどはバトル物で行きたいです。