表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

忌まわしき記憶

「柊真!早く起きなよ!」


(ん?何だ?誰の声?)


「起きて!早く!」


(まだ眠いよ…)


「はよ起きんかい!この○○!!」


「やかましい!!!」


(あ…起きてしまった)


気が付けば俺は 見知らぬ場所にいた


「やっと起きたか〜中々起きないから起こすの大変だったんだぞ!ぷんぷん!」


知らない少女が俺に声をかけた


寝惚け眼で少女の体を視界に捉える


(小さいな…)


見たところ小学生程度に見えた


しかし、徐々に視界が明るくなっていき、

少女のその異様な姿は

俺の目を完全に覚まさせた


体全身が漆黒に染まっている


俺が|悪魔の憑依(デビルブースト)を使い

()()()()を呼び起こした時と同じだ


しかし、俺の場合は右半身が黒く染まる程度だったが

彼女は全身が漆黒に包まれていた


「よっ!私の()!調子はどう?」


俺は彼女の質問には答えず、

自分の質問を優先する


「ここはどこだ?君は誰だ?」


彼女は頬を膨らませて不満を口にする


「まずは私の質問に答えてよね!調子はどう?」


そんな質問意味あるのか それを言うと余計に話がこじれるので飲み込んだ


「ま、別に問題はないけど…」


(こんな奴に体調話してどうなるんだ?)


「そっか!そうだね!観たところダメージないみたいだし!」


彼女は朗らかだ


「ん?観たところって?」


俺は彼女が言った言葉の中に

気になる語句を見つけた


「あ!忘れてた!紹介まだだったね!」


彼女は立ち上がった


無論俺は体を半分起こした状態だった


「私は君の中にいる()()だよ!

そしてここは君の意識の中!

すごいでしょ!」


彼女は胸を張りながら言う


何言ってるんだ という表情で見ていると

少女は急いで胸を隠す


「はっ!まさか 悪魔のおっぱい()()興味あるなんて…私まだそんな年齢じゃないよ‥?」


若干顔が赤くなっているのは気のせいか


ってか ()()ってなんだ ()()


「うるさい!!!」


「ええ〜」


俺の叫びに少女は残念そうにした


「ってかさっきので質問が山積み何だが…

それに答えてもらっていいか?」


少女は悪魔 ここは君の意識の中 年齢


もっとも、最後は俺の興味からだ


「まず…君は悪魔なのか?」


最初の質問

黒く染まった少女は悪魔なのか否か


答えはYes


名は……


()()()()()

って呼ばれてるよ〜ん ()()()()()()ではね!」


()()()()()()……?


また質問が増えた


しかし、話が進まないので後回しにする


「ここは意識の中って言ったよな?」


俺の確認に少女は

そうだよー

と答える


「どこなんだ?」


意識の中…というものに来たことがないので

わかりやすい説明を求める


「う〜ん 大雑把に言えば夢の中…かな?」


悪魔にも夢というものを見るのか不思議に思ったが

それを聞くのは野暮というものだ


「君は色んな夢をみるね〜例えば 幼女が…」


「見ねーよ!!」


彼女は放っておくと余計なことをべらべらと喋りそうだ


「夢の中…つまり俺は今寝ているのか」


改めて自分の状況を確認する


(俺は今 夢の中にいて悪魔と喋っている)


…………?


深く考えると意味が分からない


しかし、今は聞きたいことが沢山ある


「君は…なんでそんなに黒いんだ?」


まずはその容姿についての質問だ


「悪魔だから!」


元気な答えが返ってきた


「俺が悪魔の憑依(デビルブースト)を使った時は君が俺の身体を?」


乗っ取っているのか は略した


答えはYesだった


「しかし君はなんで悪魔の憑依(デビルブースト)を使えたのかな〜?普通の人なら

発動の()()()()すら分からないはずなのに〜」


(普通の人…?)


何故使えたのか

その質問は 分からない と答えた


「君〜色々と謎が多いんだよね〜」


俺の顔をまじまじと見つめてくる少女に聞く


「何が謎なんだ?」


「それはね〜」


彼女は後ろを見る


「まず〜あれは誰?」


指さす方向には様々な種の者がいた


「見た感じ〜 天使に〜堕天使に〜神に〜

龍もいるね〜君は一体何者〜?」


(俺が何者…か…考えたことなかったな…)


「俺は…ただの超越人(ネイチャー)だ…

弱くて醜い雑魚のな…」


そう 俺はDrマキシにウイルスを注入され

血武器(デッド)を作り出す能力を得た

人非ざる者

今でもその記憶が蘇る



「ん〜超越人(ネイチャー)

悪魔の力が使える奴が超越人(ネイチャー)なの〜?」


それは知らない と答えるも

彼女の頭の上には?だらけだ


(あれ 最初どっちが質問してたっけ?)


いつの間にか立場が逆転したことを

知った


「とにかく俺は超越人(ネイチャー)だ!

悪魔の力が使えるのは偶然だ!」


とにかく言い切ってこの流れを変える必要があった


「そんなことないけどな〜

超越人(ネイチャー)()()

悪魔の力を使えないはずだよ?」


「え?そんなはずは…」



俺の夢はそこで終わった













「ん?んん〜」


俺は現実世界で体を起こす


「あ、やっと起きた〜こんな時に居眠りなんて

やるね〜」


長い髪を後ろでまとめている男に見える系女

杵島が眠そうに言う


「すいません!俺寝ちゃってました?」


聞くまでもないが一応聞いておく

夢の中にいる=寝ている

は赤ん坊でも分かることだが…

意図的に寝たわけじゃないというアピールをしておく


「3時間ぐらいかな〜」


「3時間だな」


眼鏡をかけたインテリ系男子 河村と

やんちゃショートヘア女子 茜が

時計を見ながら言った


(なんで時間測ってるのかな〜)


「そうだ!バトルロワイヤル勝ったから

パワーアップしてもらえるんだろ?

Drマキシは!?」


俺は勢い良く立ち上がった


「君が寝てるから呆れちゃって

()()の理事長室へ行ったよ」


「え?理事長室!?なんで!?」


「え?龍崎君知らないの?」

「お前知らないの?」

「君 知らないの?」


3人が不思議そうに見てくる


(なんでいつも3人からの攻撃なんだよ…)


まるで打ち合わせをしているかのように

息はピッタリ合っている


(なんか俺だけ仲間はずれ…?)


急に疎外感を覚えた



この超越集団(マキシマム)のアジトは俺が通っている高校から、徒歩10分のところにある


アジトは普段 市民会館として解放されている


研究室 バトルロワイヤル会場は


地下3階にあり、一般人は立ち入り禁止となっている


もし、一般人が立ち入ってしまった場合…


記憶を消され超越人(ネイチャー)として

闘いに駆り出されてしまう


強制的に


だが、過去例はない


という話をしながら俺達は高校へ着いた


階段を昇ること5分…



「着いたね ここが理事長室だよ」


杵島はバテている俺に声をかける


「階段多くね?疲れちまったよ〜」


汗がだらだらと滴り気持ちが悪い


「そんなにしんどくないけどな」


「そうだね あんまりだね」


みたところ 河村も茜も汗はかいていない


「なんで?こんなにキツかったのに…」


杵島から貰ったタオルで顔を拭っている俺に


杵島が苦笑いを混じえながら言う


超越人(ネイチャー)は身体能力が元の2倍ぐらいになっているのに…元々体力ない方だった?」


俺は小学生 中学生の時から体育会系で

運動会でも小学生4年生からずっと

選抜リレーに出場していた

冬季に授業で行われる持久走でも

常にトップ5に入っていた

なので体力はある方だと思っていた


が今の杵島の言葉で夢の中の悪魔の言葉を思い出した



超越人(ネイチャー)()()悪魔の力を使えない…と


(ん?待てよ?)


つまり俺は超越人(ネイチャー)じゃない?


という理論にたどり着いた


そうなると色々と納得できる部分がある


例えばさっきの杵島の言葉


超越人(ネイチャー)は身体能力が元の2倍になる


でも走りの速さや持久力の成長については

成長期に準じた成長だった


超越人(ネイチャー)になった中学生2年生の時

極端に走りが速くなったり、持久力がついたわけでも

なかった


(俺って…本当に…超越人(ネイチャー)じゃないのか…)


これが結論だった


しかし、自分でも信じられない


なぜなら俺は血を消費し、武器を生成し

怪物と闘ったから


その記憶と感触がしっかりと俺の身体に

残っているのに


それは偽りだったのか


それは否 今こうして共に闘った仲間がいる


魂魄刀を使う河村 晴人


重力銃を使う木下 茜


神の言葉を使う杵島 凪咲


この環境が全てだと


俺は心のどこかで信じきれなかった


深く考えていた俺に声をかけたのは杵島だった


「難しいことを考えていても仕方ないよ

あと、これ以上理事長を待たせると君だけ強化を受けれないかも…」


半ば脅迫を交えた杵島はニヤリと笑う


「それはヤバい!!!行くぞ!河村先輩!木下先輩!杵島さんっ!」


俺は急いで理事長室の扉を3回ノックした


「さっきまでの疲れはどうした?」


「元気だね〜」


「男子は活発だね!」


河村 茜 杵島も俺に続いて理事長室に入っていく


「失礼します!理事長はおられましゅか!?」


…大事なところで噛んでしまった


「そんな大声を出さなくとも聞こえとるわ!

あと、噛むな!!!」


茜に突っ込まれた



みたところ20畳程度の理事長室の奥に

大きい机があり、理事長が深く椅子に座っていた


「君〜大事なところで寝てくれたね〜

君は力を欲しないのか?うん?」


Drマキシだ

何故か口調が杵島と似ている


こんな偶然があるのか と思った


「遅れて申し訳ございません

龍崎君が思いのほか深い眠りでして…」


杵島が恭しく頭を下げた


それにつられて河村 茜も頭を下げ

出遅れた俺もとりあえず頭を下げることにした


その様子をみたDrマキシはほっほっほと笑いながら言う


「頭を上げよ 君達は超越集団(マキシマム)の誇るべき超越人(ネイチャー)達だ

しかも全員が上位血武器(ハイデッド)の能力者

我が超越集団(マキシマム)の貴重な戦力だ

気楽にしてくれ」


マキシがそう言うので頭を上げることにした


「それで…力の件なんだけど…」



杵島が話し出す タメ口で


「まずいですよ!敬語じゃないと!」


茜が小声で杵島に言う


「け…いご?」


杵島はわかりやすく頭を傾げた


(敬語を知らないのか?嘘だろ…)


「あははっ!冗談だよ!()()で敬語なんて水臭いだろ?ね?()()?」


杵島は笑顔でDrマキシの方を向く


「「パ、パパァァァ!?!?」」


俺 河村 茜はこれまでにないぐらい驚いた


と同時に河村 茜が初耳だったので

攻撃は来ないだろう と思っていたのも束の間


「え?龍崎君 知らなかったの?」


当の本人 杵島が垢抜けた顔で言う


「え?マジかよ お前知らないの?」

「龍崎君 幾ら何でも鈍感でしょ…」


河村 茜も俺に対して総攻撃を始めた


「いやお前ら知らなかっただろぉ!!!!!!」


つい大声を出してしまった


先輩に対して()()()と言ってしまった


「い、いやこれは…なんて言うか…あはは…」


(死んだ…)


と思った俺は必死に弁解…の必要はなかった


「まあいいだろ!俺達チームなんだし」


「そうだね!仲良し何だからこれぐらいは…」


河村 茜は珍しく許してくれた


(チームか…)


チームという言葉は俺にとってちょっと嬉しかった


「って言うか杵島さん何歳なんです?」


俺は杵島に聞いた


「ワシは40ぐらいじゃが…」


答えたのはDrマキシだった


「いや俺は杵島さんに聞いたんですが…」


申し訳なさそうに言うとDrマキシは笑って答える


「そうか そうか わしも杵島だが…」


その言葉で俺はぴんとくる


きしま→まきし→Drマキシ


「アーーーーー!!!」


閃いた時は大声が出てしまう


「すみません!凪咲さんの方で…」


マキシときしま 俺の頭がもう少し良ければ

気づけたかもしれない


頭の硬さは学校1を争うだろう


「私?そもそも女性に年齢を聞くのは

デリカシーないんじゃない?」


杵島は呆れた顔で言う


ついつい忘れてしまう

男に見えるこの人は女なのだと


「凪咲は今年で19…だったけか?」


Drマキシは平然と言う


「ちょっと!?お父さん!?この子達の前で言うのやめてよ!」


「別にチームなんだから…」


「チームでも言っていいこととダメなことぐらいあるでしょ!」


杵島の必死の表情に対してDrマキシは笑いつつ


周りから見れば仲睦まじい親子だ


「19歳か…俺達とあんまり変わらないよな?」


河村が眼鏡をクイッと上げながら言う


結構腹立つ行為だ


これがインテリ系のウザさでもある


「なんか さん付けはね…」


茜も照れ臭そうに言う


「じゃあ 俺達で呼び名を変えようぜ!?」


俺の提案に河村 茜も賛同し

杵島は照れ臭そうにする


(皆考えていることは同じだよな…?)


その思慮は甘かった


「せーのっ!!!」

俺の合図によって一斉に呼び名を挙げていく


「杵島先輩!」

「杵島先輩!」

「杵島姉ちゃん!」


(え?)


「き、杵島姉ちゃん…?」


杵島は意外そして心外な反応を見せる


視線が俺に集まる

Drマキシを含めて全員がジト目だった


「マジかよ…」

「年上が好きなの?」

「私 獲物なの?」

「まだワシの娘はやれんぞ」


河村は下がった眼鏡を気にせず言い、

茜は心做しか残念そうに

杵島は両腕で体の至る所を隠している

Drマキシに至っては考えがぶっ飛んでいる



(何故そうなる!?)


心の中でツッコミを入れ弁明を…

と思ったが言い訳が見当たらず素直に謝罪をする


「ま、まあ悪くないし、正直姉ちゃんもたまにはいいんじゃないかな…でも今まで通りでいいよ」


杵島がそう言うので俺達は納得した




「それで力の件ですが…」


河村はさっきまで下がっていた眼鏡をクイッと上げた


「ああ、そうじゃった忘れておったわい!」


確認するがDrマキシは40歳程度

なのに何故老人のような喋り方を…

深くは考えないことにする


「えーと具体的には君達の血武器(デッド)

さらに強化…上手く行けば進化まで行けるかもしれん」


「「進化!?」」


俺 河村 茜がハモった


「そう 武器進化(エヴォリューション)と呼ばれていてね 武器の能力がアップ!見た目も変わるしそれに伴って、身体能力も上がる 最高でしょ!」


杵島が得意げに話す


「ただし…」


続く言葉に俺達は聞き入る


要は武器の種類が変わってしまったり、

身体能力が逆に下がってしまうこともあるそうだ


それでも受けるか というDrマキシの質問に

首を横に振るものはいなかった


「素晴らしい!龍崎 河村 木下の覚悟は

超越人(ネイチャー)として誇るべきものだ!

君たちのような者がいることを光栄に思うよ」


Drマキシは賞賛を俺達に与えた


私の指導のおかげだ と胸を張る杵島に

それはない と即答するDrマキシ


本当に仲が良い親子だが、その間には秘密がある


俺達は超越集団(マキシマム)の目的


全人類を屠る


という計画に背き


望みし者(ピース)に所属し、

人類を殺すための血怪物(カルマ)

隠れて討伐している


それがバレた時

目の前の仲良し親子の絆さえも引き裂いてしまうのではないか

その不安でいっぱいだった

表情を見るに河村 茜も同じ気持ちだろう


「誰から進化の儀を受ける?」


Drマキシの質問に対し茜が聞く


「進化の儀って何するんですか?」


何をするかも分からないのに先導を切るのは

恐怖でしかないだろう


「なーに ただこれを打つだけだよ」


そう言ってマキシは黒い箱から注射器を取り出す

3本入っているうち1本を取り出して

見せる


注射器の中には赤い液体が入っている


「それって…血?」


さすがの杵島も初めて見るようだ

恐る恐る聞いた


「これは ただのウイルスだよ 血じゃないから安心したまえよ」


ウイルスっていうのもな…


血じゃないからといって安心はできなかった


「木下君は受けても意味がないね…」


Drマキシは言う


何でですか?と聞く茜に杵島が答えた


「茜ちゃんのは元々空気銃(エアライフル)重力銃(グラヴィティライフル)進化したものなんだよ だから今回の進化の儀には参加できないんだ ごめんね」


しょんぼりする茜に杵島が肩を叩く


「俺が行こう」


眼鏡をクイッと上げ 河村が前に出た


「どうすればいいんですか?」


「まずは君の血武器(デッド)を生成してみてくれ」


Drマキシの言葉に頷き


滾る血の解放(デッドブレイク)!!」と叫ぶ


血管が破裂し血飛沫が舞う


手には赤く染まった刀

魂魄刀(ソウルブレイド)が握られていた



「その状態で注射器を打てば進化ができるよ〜」


杵島に分かったと答え注射器を首筋に打つ


「どうですか?痛いですか?痒いですか?

眠いですか?ナウいですか?」


龍崎の異様な質問攻めに呆れつつも河村は答える


「特に何も無いな…進化できたのか?」


その答えは彼の武器を見ればわかった


進化前は刀身が淡く赤に染まっているだけだったが、

進化した今刀身は真紅に染まり

刀全体が「紅」の一文字に尽きた


「うん♪成功だね♪お疲れー」


杵島はスポーツドリンクを河村へ手渡した


「ありがとうございます」


スポーツドリンクを受け取って瞬く間に

飲み干した河村は俺へいきり立った


「お前 うるさいんだよ!

人が進化してる時に!もう少し静かにできないのか!」


怒られた


「す、すいません〜次は俺の番ですね〜」


俺は謝りつつもそっと逃げた


「行くぜ!滾る血の解放(デッドブレイク)!!!」


血管が破裂し血飛沫が舞い

俺の手には〈大剣 ジークフリート〉が現れる


「相変わらず大きいねー」


俺の大剣に見入るようにして杵島が言う


俺としては複雑な気分だ


放っておこう




「注射器ください!」


俺はDrマキシから注射器を受け取った


「力をくれ!!!」


首筋に注射器を打つ



(あれ…?)


段々と視界がぼやけて

俺は意識を失った








「よっ!龍崎!また会ったな!」


俺はまた夢の中へ来てしまった



「ああ、またか…」


と言いだるそうに体を起こした



俺は知らなかった





俺の中に()()()()()()()()がいると












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ